「叱らない」が子どもを苦しめる の商品レビュー
賛否両論必死。議論を活発にさせる本 ということでは 星5つ かも。 変化が必要なのに変化しようとしない親&学校側のトンデモ根拠となり得る「押し返しが子どもには必要」論。 著者の言いたいことは、「関係性の中でのごちゃごちゃした押し返し」「ネガティブな自分が認められる環境」だろう。ま...
賛否両論必死。議論を活発にさせる本 ということでは 星5つ かも。 変化が必要なのに変化しようとしない親&学校側のトンデモ根拠となり得る「押し返しが子どもには必要」論。 著者の言いたいことは、「関係性の中でのごちゃごちゃした押し返し」「ネガティブな自分が認められる環境」だろう。まずは子どもと遊ぶ時間を取り、子どもの言い分に充分に耳を傾け、関係性を作ることが求められる。 著者の名前を考えると、著者自身は ここらが充分わかった親御さんに育てられたのではないだろうか。 現代の保護者は共働きが増え、子どもが乳児期から本当に忙しい。先生もやることが満載で、土日や休み時間に子どもと遊ぶ時間がすくない。関係性をつくる時間がない中で、大声だして子どもを脅し「押し返しだ!」「世の中どうにもならないことがあるってことを教えてやる!」という親、教師が増えないことを祈ります。 ちなみに 家を居心地良くさせてエネルギーの回復を待つ だけで不登校が改善しないのは、自明。よい刺激が必要。 また、発達障害は スペクトラム ですので、 この子は発達障害(診断書でてる)だから、合理的配慮、この子は違うから 叱る 対応は こじれます。 子どもの苦手感に配慮し(競争させない という意味ではありません)どの子にも得意なことと苦手なことがある 苦手なことは ハードル下げて取り組める 得意なことはハードルあげて取り組める、それを皆で認め合える学校になってほしいと思います。
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◆「世界からの押し返し」が成長には不可欠 ・「世界からの押し返し」(叱られる、止められる、など)によって現実に合わせて自分を調整していく。 ほどよい母親⇨欲求不満(思い通りにならないこと)を経験させる ・only one(個性の尊重)と、one of them(大勢の中の1人)の...
◆「世界からの押し返し」が成長には不可欠 ・「世界からの押し返し」(叱られる、止められる、など)によって現実に合わせて自分を調整していく。 ほどよい母親⇨欲求不満(思い通りにならないこと)を経験させる ・only one(個性の尊重)と、one of them(大勢の中の1人)のバランスが重要 ⇨◎なんでも子供のいうことを聞くんじゃなくて、我慢させることも大事。その我慢をさせる軸を明確にしなきゃいけないなと思う。 ◆ネガティブな自分を受け入れるために 「弱くてダメなところのある自分」と「弱点のない綺麗な自分」が目の前に現れた時に前者を選べる状態 ネガティブな側面があることを認める⇨ダメであっても大丈夫、と伝える 子供がさらに話したくなる対話 宿題の習慣によって、学習習慣を身につけるだけでなく、「社会からの要請にはある程度応えるもの」というマインドも身につける
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現場で不登校の子どもたちとかかわる中で感じていた違和感の正体が少し見えたような気がします。 「叱らない子育て」や「褒めて伸ばす」というキャッチーなフレーズだけが一人歩きし、「叱る=悪いこと」という誤解 叱ることは、そのあと訪れるであろう子どもの不穏な感情とも向き合う覚悟がなくてはできないことで、ただそれを丁寧に行なっていくことで、自分自身で感情をコントロールできる人間になっていく。当たり前のことのように聞こえますが、前述した耳障りのよいフレーズを盾に、不穏感情を引き受けて来なかったツケが回ってきているのだろうな、と。 さて、これをどう現場で活かすか、、、 読み込んで、自分の目の前の状況とリンクさせていきたいです
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■親を始めとした大人たちが子供の思いどおりになるように環境を変えてしまうことで、子供自身にもくすうしい状況を「回避」する傾向が身についてしまう。それだけでなく、徐々に子供自身が回避したい状況を「操作」するようになっていく。よく用いられる4つの「操作」の手段。 ①身体症状とそれに伴...
■親を始めとした大人たちが子供の思いどおりになるように環境を変えてしまうことで、子供自身にもくすうしい状況を「回避」する傾向が身についてしまう。それだけでなく、徐々に子供自身が回避したい状況を「操作」するようになっていく。よく用いられる4つの「操作」の手段。 ①身体症状とそれに伴うわざとらしさ 腹痛や頭痛が代表的。 ②弱々しい姿─落ち込む、涙を拭わない、日記などを用いた「操作」 あからさまに落ち込む、涙を流すなど目に見える形で示そうとするのが特徴。 ③不機嫌、怒り、脅し、暴力を用いた「操作」 ④「操作」をする子供に多い偏食 ■子供の問題を抱えられない4つの親の反応 ①子供の不穏感情と向き合うのが苦手 大きく2つのあり様が認められる。 一つは「優しい」。特に父親に多い。 もう一つのあり様が「高圧的」 ②人のせい・問題から目を逸らす ③罪悪感や無力感を与える ④罪悪感を帳消しにする ■成長に必要な「不快に耐える肺活量」を持つことで子供たちが「昨日の自分」よりも成熟すること、できないことを共有して「どんな自分でも、これが自分だ」と思えること、知らないことやできないことに取り組むことで「可能の範囲」を増やすことなどは全て、子供が社会的に成熟す上で欠かせないこと。 しかし社会では、子供を不快にすることを避け、できない自分を棚上げし、「やりたくないことはしない」というマインドが育つような風潮が中心になりつつある。こうした風潮が強くなってきているのは、今までの社会が子供を抑え込んできたことへの揺り戻しなのか、養老孟司が述べるような「西欧近代的自我」が導入されたことが関連しているのか、確実なことは言えないが様々な背景がありそうだ。いずれにせよ子供たちの不適応の増加は、こうした社会の風潮が学校や家庭にまで降りてきていることによって生じたと推測する。 ■アメリカの精神科医であるハリー・スタック・サリヴァンは児童期の子供が身につけるべきは「協力・競争・妥協」であるとし、学校という社会に加入することは、家庭教育の歪みが是正されるチャンスであるとも述べた。学校社会の中で、誰かと協力したり競争とその結果に伴う感情を体験したりすること、自分の欲求について妥協することなど、家庭ではしなくて済んでいたことを学校社会で身を持って味わわされるということ。 ■「恥ずかしい」と「怖い」では精神内界にて生じるメカニズムがかなり異なる。「恥ずかしい」という体験は自分の内側に生じた感情体験が「自分のものである」という認識があるからこそ生じるもの。「こんなものが自分の内にあるなんて恥ずかしい」という感じ。一方「怖い」という体験は自分の内側にあるものが他者に投影され、投影されたものが自分に向かってくるから「怖い」となる。例えば自分が「ある状態の人」をバカだと思っているとする。だが、自信がその状態になったとき、自分自身をバカであるとは受け入れられないので他者に投影し、その他者が「自分のことをバカにしてくる」と感じるわけだ。つまり、自分のうちにある否定的な感情体験を「自分のものである」とは認められず、それを外部にあるものとみなすために「怖い」という感情が生じる。この自分の内側にあるものを「自分のもの」と認識しているか否かが「恥ずかしい」と「怖い」の大きな違いと言える。 ■叱るときのマナー ①10分を超えて叱らない 叱責されたという感覚だけが残り、叱られている内容は入らない ②人格を否定しない ③他の子供と比べない ④子供はすぐに変わらないし、親の思いどおりにもならないと考える
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現代の子育て環境について感じていた疑問に答えてくれるような一冊。「世界の押し返し」とは言い得て妙である。
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夏休みが目前ですが、年度が変わって子どもたちを叱ることが多くて、どうにかならないかと考えていた時に出会いました。 思い通りにならないと耐えられない心は、「叱られる」こと「押し返される」ことの経験が少ないために生まれる。 ということが知ることが出来ました。 私が関わる子どもたち...
夏休みが目前ですが、年度が変わって子どもたちを叱ることが多くて、どうにかならないかと考えていた時に出会いました。 思い通りにならないと耐えられない心は、「叱られる」こと「押し返される」ことの経験が少ないために生まれる。 ということが知ることが出来ました。 私が関わる子どもたちの中には、どうして叱られているのかわからない、と言うか「こんなことで叱られるの?」という表情をする子どもがいます。なので、こちらが叱るポイントというか、「今どきはこういうことはどうでも良いことなのだろうか」と思いながら接しています。 でも、子どもたちの今後を考えると譲れないものは譲れないので、しっかりと伝えていきたいです。
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現代の学校という文化に耐えきれない子の背景を探っていく一冊。「なるほど。確かにそういう見方ができるな。」と、うなづく箇所が多かった。 子どもたちの背景を探るための見方や考え方を広げることができた。 ー以下は心に残った引用ー 「学校に行くべき」という価値観をもっていたとしても、そ...
現代の学校という文化に耐えきれない子の背景を探っていく一冊。「なるほど。確かにそういう見方ができるな。」と、うなづく箇所が多かった。 子どもたちの背景を探るための見方や考え方を広げることができた。 ー以下は心に残った引用ー 「学校に行くべき」という価値観をもっていたとしても、それと反するような気持ちも自覚し、表現している。不登校になりやすい子どもほど、登校と反するような気持ちを抑えこむ傾向にあった。 だから、「登校刺激を与えずに、ゆっくり休ませる」が有効であった。環境の調整によぅて、もともともっていた「学校に行くべき」という価値観と、湧き出てきた「登校と反する気持ち」の間で葛藤が生じる。カウンセリングとは「悩むべきことをきちんと悩めるようにする営み」であるというのが本質的なところ。 学びの前提は「未熟であることへの不全感」 不全感を認めきれなく、社会からの押し返しを経験してこないことが、思い通りにならないことに耐えきれない人を育てていく。 「恥ずかしい」自分の内側に生じた感情体験が「自分のものである」という認識があるからこそ生じる。 「怖い」自分の内側にあるものが他者に投影され、投影されたものが自分に向かってくるから生じる。 甘えと押し返し 目の前の人間は自分とは異なる存在であると言う現実を、心の奥底では受け入れられていないと言う状態が濃くなっている。自分と相手との境界線が曖昧なため、親を自分の手足のように扱う発言が見られたり、自分の1部として顎で使って命令することなどが見られます。このような甘えでないものを向けられた人は、相手の1部として扱われるのですから、自身の主体性が奪われたような感覚に陥りますし、これが見極めのポイントでもあります。 無理なく押し返せるポイントを探すことが重要。例えば子供からコップ持って来いと命令され、すぐに取りに行っていたと言う場合、現場では取りに行く事は仕方ないにしてもしょうがないなぁと言いながら行うなどが、小さな押し返しを作ることになる。 子供にネガティブな側面と向き合わせるような強いアプローチが可能になるのは、些細のアプローチがあってこそ。どちらが欠けてもいけない車の両輪のようなものとして考えておくことが大切。
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押し返される経験はたしかに大切かもしれない。何でも自分の思い通りにいくわけではない。大人になってからもそう。きちんと叱ることも大切だと思うが、自分の失敗体験も子どもに語り、押し返されたがそこからどう立ち直ったかという事例を示してあげたいとも思った。
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読了。学校に適応できなくて、不登校になってしまう子どもたち。ゆっくり休むことで復活できる子もいるかもしれないが、単純に休ませればいいということではないよなぁと、思いっきり共感でしました。子どもだけの問題でなくなってくるから難しい。
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積極的に休ませる、子供の声を聞いてあげるが主流に思える今、斬新なタイトルだと思ってざっくりだが読んでみた。 数年前までは、「学校には行かなきゃと思ってるけど行きたくない子」が多かったから、上記の休ませる聞くで良かったらしい。 でも今は、上手くいかない勉強、人間関係、不快とかで...
積極的に休ませる、子供の声を聞いてあげるが主流に思える今、斬新なタイトルだと思ってざっくりだが読んでみた。 数年前までは、「学校には行かなきゃと思ってるけど行きたくない子」が多かったから、上記の休ませる聞くで良かったらしい。 でも今は、上手くいかない勉強、人間関係、不快とかで、小中高色んな年代で「特にこれが超問題です、の理由が無いけど休む子」が増えているらしい。だから、休ませるとかでは解決しない。そういう子には、多少強引でも思い通りに行かない現実や不快に触れて慣れさせることが必要、みたいな内容だった気がする。 感想 私には現在子供がいない。この本を読むと、子育ての難しさがどんどん膨れ上がった。イメージでしか言えないが、時代が変わって、今も昔も大変なことも今だからこそ大変なことも沢山あると思う。それが原因でノイローゼになってしまったり家庭が上手く回らなくなってしまう関係性が悪化してしまうことも少なくなく、子供を育てられないと言う状況にもなってしまい得るのだと思う。 →子供を産む、育てることへの責任を強く意識させられた。軽い気持ちで子供の命を考えちゃいけないと思った。どんな子供が生まれても育てる責任はあるのか、それを実現させる経済力や関係性はあるのか、困難に合っても配偶者や周囲の人とすり合わせをして乗り越えていけるのか。子供を育てることの難しさと責任を強く感じた。 実際子育てをなさっている方は、この本を元に付き合い方向き合い方を工夫出来ると思う。具体的なケースが沢山乗っていて、正直自分でもこうしちゃいそうだ、という話が多かった。共感できる部分が多い。だからこそ、解決策など役に立つと思う。 興味100パーセントで読んでみたが、面白かった。困難さを感じるだけじゃなく、現実的に向き合っていく対処方法や考え方も次の本などで解決したいと思う。
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