死なないための暴力論 の商品レビュー
めちゃくちゃ面白いじゃん! 所謂僕らが想像する『暴力』とは分けて考えておいた方が良いけど,思想として,ワクワクするじゃないか!Rockだねぇ! そして,所謂正統派のcommunismって,Anarchismとすごく近いところにいるんだなぁって言うかそうだと思ってたの,Anarch...
めちゃくちゃ面白いじゃん! 所謂僕らが想像する『暴力』とは分けて考えておいた方が良いけど,思想として,ワクワクするじゃないか!Rockだねぇ! そして,所謂正統派のcommunismって,Anarchismとすごく近いところにいるんだなぁって言うかそうだと思ってたの,Anarchismだったんじゃん?と. ソ連や中国の「共産党」という名のクソみたいな紛い物の悪魔にとんでもないクソイメージを世界中にばら撒かれて,アメリカはじめ資本主義のクソ野郎共に拡大再生産され続けた結果,今や見る影もない,死に体の,いや,お前はすでに死んでいる状態のcommunismは,地べたのAnarchismに変装して生き続けているってことなのかねぇ? 誰かに手を差し伸べること,差し伸べざるを得ない心,それこそが社会の「基本」であるって考えたら,もっと人は繋がれるし,闘えるんじゃないかと,そんな清々しいまでの青臭い情熱が蘇ったりして,久しぶりにスカッとした気分で眠れるわ!
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大変おもしろく読んだ。 端的に言って「否定すべき暴力と、肯定せざるを得ない暴力がある」というのが本書の主張である。 その通りだ。その通りであるのだが、ここには重要な前置きが必要である。それは主にヒエラルキーの話だ。ヒエラルキーの上からの暴力と、下からの暴力では、その意味合いはまったく異なる。 また、「国家対国家」というレイヤーにこの暴力論を当てはめるのも大変危険である。それはともすれば、軍拡競争につながるからだ。 著者の専門はアナキズム。そう言われれば、本書における暴力の目線がわかるだろう。権力への抵抗である。非暴力を貫いた先に民衆の破滅があるのなら、一時的に、限定的にでも暴力を扱う、あるいはちらつかせる必要に迫られる。それは本書で紹介されるアパルトヘイト撤廃への道のりの例が大変わかりやすい。 当初、マンデラたちは非暴力で訴えるが、どれだけ言っても抵抗しても何も変わらない。しかしその間も、人種差別という暴力がやむことはないのだ。ヒエラルキー上位からの暴力が常態化している。それを当たり前のことと強制される。ならばどうするか、非暴力を貫いて殺されるのか。そんなことはできない、びびらせてやるしかない。 翻って、現代日本で行われるデモは、権力者たちをびびらせられているのだろうか?と著者は疑問を抱く。実際、びびらせられてなんていないだろう。もちろん無意味とは言わないが、実効的とも言えない。 私たち民衆は、個人としては人に優しく非暴力的である方がよい、と個人的には思う。 しかし、ヒエラルキーとその上位者たちによる暴力(法律、警察、税金)を考えた時、優しく非暴力の態度だけでは足りない場合があるだろう。それは言ってしまえば「聞き分けのいい、都合のいい弱者」になりかねない。 難しい。 暴力の必要性はおおいに納得できたが、これにかこつけて、日本も核爆弾持つしかない、なんて意見を助長されたとしたら困る。当然本書の著者がそんなことを微塵も考えていないのはわかるが、「かこつける人たち」はきっといる。そこに対しては、毅然とした態度で向き合うしかない。難しい問題に対し、単純な解法を当てはめてはいけない。難しい問題を難しいままに扱うこと、個別の問題を個別のままに扱うこと、そういった面倒なやり方をするしかない。そこを横着してしまうと、悲惨な目に遭う。かといって放置しても、ヒエラルキー上位からの暴力は止まない。 本書の内容とはズレるが、権力者あるいはヒエラルキー上位の視点に立つなら、「ヒエラルキー下位のものたちに、暴力を受けていると認識させない」ことが重要になるだろう。当たり前なんだよと認識させる。それどころか、「私たちに非があるから」「弱肉強食だから」「効率的だから」、仕方ないよねと被差別者/社会的弱者たちが自発的に思ってしまうような社会構造を作ってしまえばいいのだ。 それが、今の日本である程度成功してしまっていることは、いうまでもない。
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人を傷つける気はさらさらないが、権威やヒエラルキー的な構造には常に疑いの目を向けていたい。それは、自分にとって正当な暴力になり得るかもしれない。
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アナキズムの入門書としてまとまっていると思いました。 やっぱりグレーバーの影響力って大きいですね。亡くなったのがとても残念。 まずは誰のために「働いている」のかってところを再考すべきだと思うのですが、皆さんあんまり疑問を持っておられないようで・・ 資本主義は生き残りのためにますま...
アナキズムの入門書としてまとまっていると思いました。 やっぱりグレーバーの影響力って大きいですね。亡くなったのがとても残念。 まずは誰のために「働いている」のかってところを再考すべきだと思うのですが、皆さんあんまり疑問を持っておられないようで・・ 資本主義は生き残りのためにますます一極集中に邁進し、人々に負債を押しつけて搾取を続けていくのでしょう。子ども食堂のような相互扶助のシステムを評価しているようなふりをしながら、それらがコミュニティーセンターとして機能するようになれば潰しにかかるかもしれません。いかにして地方に分散した拠点を作るか、ですかね。
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暴力反対! 非暴力以外は認めない!と短絡的に考えてしまう方は、プーチンのウクライナ侵攻を止めるために、国家と国民を差し出せば良いと考えているのだろうか? 暴力とは何か? 一般論として、いまは腕力により他者に害をなすことだけが暴力だと考えている人は少ないと思う。 でも、短絡的に暴...
暴力反対! 非暴力以外は認めない!と短絡的に考えてしまう方は、プーチンのウクライナ侵攻を止めるために、国家と国民を差し出せば良いと考えているのだろうか? 暴力とは何か? 一般論として、いまは腕力により他者に害をなすことだけが暴力だと考えている人は少ないと思う。 でも、短絡的に暴力は良くないと考える人は多いような気がする。 プーチンの侵攻に対して闘う武力の行使は、暴力なのか? イスラエルのガザ侵攻は、暴力なのか? 国による国民財産の強制的な剥奪(税ともいう)はどうか?など、現実問題として人類の歴史の中で綿々と続く暴力について、歴史、過去の議論を踏まえ考察する。 暴力反対と安易に考える人は、暴力とは何かをまず考えるべきだと思う。
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どこかの書評で見たのと、帯のコメントに惹かれて。暴力と聞くと、反射的に”反対!”って思い浮かんでしまうクチなので、書店で見たときはちょっと敬遠してしまったんだけど、そういう短絡的な判断は良くないな、と改めて。当たり前なんだけど、暴力全般を是としている訳もなく、理不尽なハラスメント...
どこかの書評で見たのと、帯のコメントに惹かれて。暴力と聞くと、反射的に”反対!”って思い浮かんでしまうクチなので、書店で見たときはちょっと敬遠してしまったんだけど、そういう短絡的な判断は良くないな、と改めて。当たり前なんだけど、暴力全般を是としている訳もなく、理不尽なハラスメント的力に対して、最低限の力は必要だよな、って話。両方向を”暴力”で表してしまうから分かりづらいのであって、上からの”暴”力に対し、下からは”防”力とでも記せば、意義が分かりやすくて良いのかも。今書きながら思いついたんだけど、なかなかのナイスアイデアだな、これ。
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日本+アナキスト+暴力論=難波大助の計算式を崩し難波のナの字も出てこない。いい意味で裏切られた感はある。しかし、そもそも自由になりたいのなら、アナキズムと言う枠を拒否していいはず。在特会にも生きさせろにもデルクイにもノレないのは、さしずめ中立になるのかもしれないが、現実に向き合う...
日本+アナキスト+暴力論=難波大助の計算式を崩し難波のナの字も出てこない。いい意味で裏切られた感はある。しかし、そもそも自由になりたいのなら、アナキズムと言う枠を拒否していいはず。在特会にも生きさせろにもデルクイにもノレないのは、さしずめ中立になるのかもしれないが、現実に向き合うとこうなる訳で。右でも左でもないではなく、右も左もいちいちウザい。自由と言うものを考えた時、その自由に対して自由を奪われている人がいる事だけは考えていきたい。
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「ヨーロッパ・コーリング リターンズ」等のブレイディみかこさんが帯文を書いていたので購入。 「暴力」の定義が(私の読みが上手くないからかもしれないが)たとえばシャープの論と比べて読み取りにくい気がした。 しかし、「ロジャヴァ革命」にかんして書かれた以降の文章はこの暗澹とした世界に希望を持たせてくれる。問題は我々が「青写真を引きつつ」決起できるかどうかというところか。 だから、欲をいえばシャープの論とフーコーのレイシズム定義を踏まえて、「ある人間(ら)が他の人間(としたもの、あるいは動物)たちを、自分らと同様に尊重しないときどうたたかうか」の具体的レヴェルの暴力論を聞きたかったナァと。
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暴力の政治性・政治の暴力性 暴力の多様性 世界:暴力的な私たち 生≒強奪 誰もが加害者に 暴力の思想史ーソレル・ベンヤミン・ファノン・マスミ 非暴力を批判ーマンデラ・ガンジー・キング牧師・マルコムX 支配・搾取す、上からの暴力:構造的暴力 ショック・ドクトリン 廃絶運動 産獄複合体 システム廃絶 自律・抵抗する、下からの反暴力:サフラジェット 強制摂食 女性参政権獲得 統治と抵抗 反体制・半操行 サパティスタ民族解放軍 ロジャヴァ革命 反暴力を定義 暴力の手前にあるもの:相互扶助 抵抗運動 私たちの闘い方
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