〈寝た子〉なんているの? の商品レビュー
寝た子…あるものがないものにされる便利なことば。寝て忘れる?発言しなければ承認したと見なされる?…そういうことが、今とても増えていると感じる。 あるものをあると言う、その行為を難しくしているのは何なのだろう?考え続けたい。
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被差別部落にルーツを持つ著者が、子どもの頃から母親になるまで、自分のルーツとどのように向き合ってきたのかを綴った本。 違和感をそのままにせず、普通を疑ってどんどん進む姿が印象に残る。 部落問題、日本では触れてはいけないものの上位にあるものだと思うけど、当事者である著者は知ってほし...
被差別部落にルーツを持つ著者が、子どもの頃から母親になるまで、自分のルーツとどのように向き合ってきたのかを綴った本。 違和感をそのままにせず、普通を疑ってどんどん進む姿が印象に残る。 部落問題、日本では触れてはいけないものの上位にあるものだと思うけど、当事者である著者は知ってほしいと心から願っていることに驚いた。〈寝た子を起こすな〉論争が差別をなくすことにつながらないこと、なるほどなあと思った。 団地はガラが悪い、などの軽はずみな言葉が、誰かを傷つけていないか、想像力を持って他者と付き合いたい。
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新聞の書評に惹かれて図書館でリクエスト購入してもらいました。 部落差別については学校の授業や教科書で学んだ程度。戦後まもない頃まで差別があった(かもしれないけれど自分には身近でない遠い話)と思って聞いていました。 それこそ、副題のとおり、わざわざ昔の話を繰り返して寝た子を起こすの...
新聞の書評に惹かれて図書館でリクエスト購入してもらいました。 部落差別については学校の授業や教科書で学んだ程度。戦後まもない頃まで差別があった(かもしれないけれど自分には身近でない遠い話)と思って聞いていました。 それこそ、副題のとおり、わざわざ昔の話を繰り返して寝た子を起こすのはどうなんだろう…でも昔の話でも差別の悪かったことを継承するのは大切、ぐらいの感覚です。 しかしとんでもない! と気付かされたのがこの一冊。 著者の目指す通り、ブラクって何?と思う人にもわかりやすく、等身大の生身で普通の生活をしている普通の人が、今なお歴史的な差別を受けてる問題です、と語りかけてくる。 本来、徳川政権の頃の自身のルーツを遡れる人の方が現代では少数派であり、また部落以外の出身者の我が身であっても、(今とは人権思想も法も違うとはいえ)先祖の中には酷いことをした人(殺人、窃盗、放火、性暴力など)が山程いたはず。でも、自分は遠いご先祖様のルーツで今の自分がマイナスの判断をされずに済んでいる。 部落差別をされる属性ではないから、という理由で。 大人はもちろん、中高生、何より我が子にオススメしたい本。 付箋やラインをつけたい箇所がいくつもあったので、図書館の本ではなく、自分で改めて購入しました! 少数派のあからさまな悪意のある差別ではなく、無関心な善良な人々によって差別は継続する、といった旨のことばをキング牧師が述べていたのを知っていても、やはり自分が多数派で差別に無自覚であれば、それは差別する側にたっている(差別を肯定している)と同じであることを改めて自覚させられます。 著者も自身の部落以外の属性(LGBTなど)については異性愛者の多数派であり、差別構造に無自覚であった部分をふまえています。 また著者と同世代の親として、悩みや願いをこめつつ、我が子にどう生きて欲しいか、どんな未来(社会)を手渡していきたいのかについては共感しかありません。 差別されることに俯かずに強くなる(強くなければ生き延びられない)時代ではない、子どもを変えるのではなく、社会を変えたいという、子ども(より良い未来)への愛と祈りを感じました。
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引き込まれて読んだ。誰しも多かれ少なかれ、マジョリティ性とマイノリティ性をあわせ持っていて、そのことに自覚的であることで、もっと生きやすい世の中になるのではないかと気づかされました。 また、子どもと丁寧に対話する様子は、我が家でも実践したいと思いました。 自分の価値観を(それもマ...
引き込まれて読んだ。誰しも多かれ少なかれ、マジョリティ性とマイノリティ性をあわせ持っていて、そのことに自覚的であることで、もっと生きやすい世の中になるのではないかと気づかされました。 また、子どもと丁寧に対話する様子は、我が家でも実践したいと思いました。 自分の価値観を(それもマジョリティ的価値観、学校は行って当たり前、とか)押し付け、子どもが逸脱しようものなら感情的になりがちな自分を反省。子どもの考えをもっときちんと聞こう 。
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読み物としてまず素晴らしく面白かった。 子どもにはいろいろあるのだ。子どもの頃に感じた、理不尽納得のいかない思い、わたしも昔この思いを抱えていた、大人がすることにこんなふうにやりきれなく怒りで震えた。いい本というのは過去のこと幼い時のことを細やかに正確に描写できている本だと思う。...
読み物としてまず素晴らしく面白かった。 子どもにはいろいろあるのだ。子どもの頃に感じた、理不尽納得のいかない思い、わたしも昔この思いを抱えていた、大人がすることにこんなふうにやりきれなく怒りで震えた。いい本というのは過去のこと幼い時のことを細やかに正確に描写できている本だと思う。 〜うまく反論できた自分を想像して、「こうすれば良かったたのに、どうしてできなかったんだ…」と自分を責めた。〜 だが今大人になり、そちら側の言い分もわかる、こう言うしかないのだ、というようなこともわかる。大人も子どもも一続きの人間なのだ。とにかく思い出に説得力があり本当に面白かった。 その人にはその人なりの正義と気遣いがあり、それが必ずしも相手のためにはなっていなくも苦しめたていてもどこ吹く風、自分は思いやりのある人間だなどと独りごちているものだろうな。 さて、この「面白い」も差別を覆い隠す感想なのではとびくつく。「政治性の脱色」と言うのもドキッとする指摘だった。自分にわからないこと、態度を決めかねること、に出くわした時そこには目を瞑り、面白いと言うことで覆い隠していたのではないか。 ただ、本当に面白く出てきた人たち皆魅力的だ。嫌な動きをする人たちも自分の中にあるものを突きつけられるような身近な感じすらするキャラクター。 そして差別や世の悲しい出来事に対してずっと抱えていたモヤモヤをこれだけ読みやすく伝えてくれたことに感謝。自分の無意識にスポットライトが当たることで世界の輪郭、自分の輪郭がはっきりする。色んなことに自覚的になれることは生きやすくなることとも言える。自分が差別に加担しない生き方ができるというのは本当に幸せなことだし、部落問題に限らずあらゆることにも通じる、この無自覚や知らないことで起こしてしまう苦い出来事はというのは明るみにすることで防ぐこともできるし、納得できたらそうはしない人や物事はたくさんありそうだ。そして改めることも。知った!と止まってしまうこともまた危ないだとも思うので、これをやり続けるしかないのだろうね。 これからは気をつけることができる 無自覚 親として 子は親の所有物ではない 正しさの押し付け 教育 関係のない人はいない 等々、普遍的な問題をたくさん提示してくれるいい本。
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学んだ。認識を新たにした。 部落解放運動をする両親に育てられた著者。 子供のころから部落を離れて暮らしていたので、 黙っていれば部落のひと、とはわからない。 しかし親から日常的に差別についての会話をし、集会にも連れていかれ、 さらに君が代の持つ「差別」の意味を教えられて育つ。 そ...
学んだ。認識を新たにした。 部落解放運動をする両親に育てられた著者。 子供のころから部落を離れて暮らしていたので、 黙っていれば部落のひと、とはわからない。 しかし親から日常的に差別についての会話をし、集会にも連れていかれ、 さらに君が代の持つ「差別」の意味を教えられて育つ。 それでも自分には差別は関係ないと思っていたが、 入学式、卒業式の国歌斉唱の場ではじめて「差別」に直面する。 歌えない。立てない。 ここまで読んで、親が吹き込まなければ、何も知らなければ、苦しむことはないのに そう思ってしまった。 実際著者もその時はそう思ったらしい。親の価値観の押し付けだと。 しかしそうではないことに直面する。 ネットだ。部落の場所、部落出身者のリストがアップされていた。 悪意のある人々が、彼女らを差別するのだ。さらすのだ。生活を脅かすのだ。 しかもたちが悪いことにこの悪意、無知からくる。 もとは何も知らなかった人が、偏った情報を得て、彼ら彼女らに敵意を持つ。 その連鎖。誤った情報が誤った行動を呼び、それがまた誤った情報を増幅させる。 そして平穏に暮らす家族を恐怖に陥れる。 彼女も二人の子を持つ親。自分はさらされても戦えるが、子にはその必要はない。 でも悪意を持つ人達は子供も容赦しない。 いくら親がガードしようとしても、いずれ子供に直接刃が向かう。 だから知らないままではまずいのだ。突然やられたら被害は大きい。 備えなくてはいけないのだ。 弱者、マイノリティを攻撃する、弱い者いじめ。 それをマジョリティ、と自分のことを思っている人が実行する。 ほんとうは誰もが何かしらのマイノリティなのに。 自分は安全な場所にいる、と思い込んでいる人が、マイノリティを責める。 どこかで自分がその立場になることもあるのに。 マジョリティ特権、私の意識にもあった。 満員電車にベビーカーや車いすが載ってくると、 「時間帯をずらしてよ」といらだっていた。 それでなくても混んでるのに!と。 それはあくまでマジョリティ都合であることに気づいていなかった。 反省。 質が悪いのは今は政府自民党がそれに加担していること。 LGBTQ、夫婦別姓、反中反韓、反共?もっとあるだろう。反アイヌ、か。 あ、一番大きいのは女性差別、か。 何より国会で多数決で押し通す、これこそマイノリティに対する差別の 最たるものだ。 民主主義は単純多数決ではないのだ。落としどころを見つけるもの。 すべては無知からくるのだろうか。反知性主義。 正解がある、と思いこませてきた日本の教育の弊害かもしれない。 世襲議員は家の教えが絶対、偏差値エリートはテストの正解が絶対。 自分で考えない。実体験で考えない。 そういうことを想起させてくれたこの本。素晴らしい。
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ショックだった。 寝た子とは部落差別を指している。 「ある」を「ない」とはしていなかったが、あまり知らなかった、知ろうとしていなかった。 LGBTQ+、肌の色、宗教、貧富、男女、障害者、そして部落。 世の中は不平等であり、その問題を知り、差別をしてしまう側にいることを自覚すること...
ショックだった。 寝た子とは部落差別を指している。 「ある」を「ない」とはしていなかったが、あまり知らなかった、知ろうとしていなかった。 LGBTQ+、肌の色、宗教、貧富、男女、障害者、そして部落。 世の中は不平等であり、その問題を知り、差別をしてしまう側にいることを自覚すること。 偏見を持たず比較しないようにすること。 部落解放運動、総鑑、三国人、マジョリティ特権、マイクロアグレッション、知らないできたことが多々。 差別どうこうに関わらず、知らずに傷つけてしまうこともあるだろうし、気をつけねば。 そして気をつけるためには知らねば。 81冊目読了。
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読んでいる間、ザワザワと落ち着かない。 部落差別は知っているつもりだった。 私が住むとなりの学区に、部落と呼ばれる地区がある。 「怖いから通ってはダメ」ということも聞く。 (なにが怖いの?)と思ったけれど 住んでいる人たちが受ける差別について 深く知ることも、知ろうとも思わなかっ...
読んでいる間、ザワザワと落ち着かない。 部落差別は知っているつもりだった。 私が住むとなりの学区に、部落と呼ばれる地区がある。 「怖いから通ってはダメ」ということも聞く。 (なにが怖いの?)と思ったけれど 住んでいる人たちが受ける差別について 深く知ることも、知ろうとも思わなかった。 上川多実さんの著書を読み 差別について知る入り口に立った。 扉を開けない限り、また閉じてしまうだろう。 この先も気にかけていきたい。
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