ドイツ・ヴァンパイア怪縁奇談集 の商品レビュー
1820~1830年代に書かれた作品を集めたヴァンパイア文学アンソロジー。時代が古いだけあって、良い意味で古色蒼然とした物語が多いです。そしてヴァンパイアはもちろん、恋愛絡みのストーリーばかり。もちろんハッピーエンドであるものはほぼないのだけれど、どこかしら退廃的な美しさを感じて...
1820~1830年代に書かれた作品を集めたヴァンパイア文学アンソロジー。時代が古いだけあって、良い意味で古色蒼然とした物語が多いです。そしてヴァンパイアはもちろん、恋愛絡みのストーリーばかり。もちろんハッピーエンドであるものはほぼないのだけれど、どこかしら退廃的な美しさを感じてしまいます。男性女性問わずヴァンパイアとして登場する人物が、全部美形設定なんだよね(笑)。 お気に入りはエルンスト・ラウパッハ「死者を起こすなかれ」。タイトルからして、ダメだって言ってるじゃないか! とツッコミを入れたくて仕方ありませんでした。ろくなことにならないのはわかり切っている。大切な人を甦らせたい気持ちはわからないではないけれど、今の家族を差し置いてそれはないんじゃない? というわけでまったく共感できない主人公ヴァルター。彼の末路は当然の報い。そんな彼に許しを請われたスヴァンヒルデの応答が見事すぎて、痛快でした。見る目なかったよな、ヴァルター。
Posted by
私ごとながら、4月の初めからこないだの日曜まで入院生活を送っておりました。病院で読む本もいいけれど、我が家で読む本がなんだか一番落ち着きますね。 さて、肝心の感想ですが、訳者曰く、この本はヴァンパイアの文学について今一度考えてみようと試みたものでした。 後半あまりちゃんと読めてい...
私ごとながら、4月の初めからこないだの日曜まで入院生活を送っておりました。病院で読む本もいいけれど、我が家で読む本がなんだか一番落ち着きますね。 さて、肝心の感想ですが、訳者曰く、この本はヴァンパイアの文学について今一度考えてみようと試みたものでした。 後半あまりちゃんと読めていないのですが、ゆっくり味わって読みたい一冊だと想わされ。 巻末にあるヴァンパイア文学についての考察についても興味深く。 図書館で借りた本なのですが、またそのうち再読して理解を深めたいと思いました。 ではでは。4月と5月に読んだ他の本も、ゆるゆると感想を書いていきたいと思います。どうぞよしなに。
Posted by
- 1