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「推し」で心はみたされる? の商品レビュー

2.9

14件のお客様レビュー

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2024/10/27

「推し」という行為を自己愛から、説明した内容。 前半の推しは、いわゆる鏡映自己対象と理想化自己対象で説明できること。そして、所属欲求と承認欲求を満たせうることとあったことが自分の中でのピークでした。 そのあとの内容は、特に印象に残らず、読み物としても専門書としても現段階では参考に...

「推し」という行為を自己愛から、説明した内容。 前半の推しは、いわゆる鏡映自己対象と理想化自己対象で説明できること。そして、所属欲求と承認欲求を満たせうることとあったことが自分の中でのピークでした。 そのあとの内容は、特に印象に残らず、読み物としても専門書としても現段階では参考にならないと感じ途中で断念した。

Posted byブクログ

2024/10/20

推しがいるオタクにはぜひとも読んでほしい1冊であった… SNSが生まれ、推し活がより大規模に気軽になったことで「萌え」から「推し」に変わり、社会も変化してきたなかで「推し活」が個人にどのような影響をもたらすか、どういった欲求を満たしているのか。その功罪と「推し」や「推し活」と上手...

推しがいるオタクにはぜひとも読んでほしい1冊であった… SNSが生まれ、推し活がより大規模に気軽になったことで「萌え」から「推し」に変わり、社会も変化してきたなかで「推し活」が個人にどのような影響をもたらすか、どういった欲求を満たしているのか。その功罪と「推し」や「推し活」と上手く付き合っていくための心がけがまとめられている 現在の「推し」や「推し活」は承認欲求と所属欲求を満たすものでもあり、つまりそれは自己愛(ナルシシズム)を満たすものであるとしている。しかしながら、それら自己愛(ナルシシズム)や承認欲求と所属欲求を悪いものだとはせず、あくまでも付き合い方が重要であると熊代氏はこの本で書いている 自己愛(ナルシシズム)を過度に求めすぎても求めなさすぎても、それはそれでその人自身のモチベーションや人生の幸福度が低下するというのだ 現代人は他者とのつながりが必要最低限となり、他者を通じて承認欲求と所属欲求を満たす経験や、また他者を完璧なものとせず、ある程度の意見の相違や完璧ではないという幻滅経験を積むことも少なくなり、また合わない人間とはいつでも気軽に縁が切れるようになったことから、人間関係を継続していくことも困難な環境に置かれている そのうえで、「推し」や「推し活」と通じて他者との関係を深めていくことの重要性を説き、それが「推し」へ清廉潔白さや完璧さを求めないことや「推し」は同じでも考えや価値観が違う人と人間関係を継続して、承認欲求と所属欲求を満たし満たされ、双方自己愛(ナルシシズム)を満たしていくことが人生において幸せなのではないかという本であった 「推し」には3次元の存在もいれば2次元の存在や作品そのものが「推し」ということもあると思うが、「推し」へ完璧さを求めることも、意見が異なるオタク仲間と関係を切りたくなる、訂正してやりたくなるというのも、自己愛(ナルシシズム)を上手く満たせないというところに帰結するような気がした また資本主義においては「推し活」は経済と結びつきやすく、自己愛(ナルシシズム)を満たしたいという欲求を上手く利用されてしまうことも考えられることであり、「養分」と見なされていないかを考えることが必要になるということであった 昨今のSNSで激化する「推し」や「推し活」への否定的な意見を認めないというのも、この1冊を読めばだいたい説明がつくと思う 『推し」とは「推し活」とは何かを考えた人は読む価値があると思う

Posted byブクログ

2024/10/01

令和の時代から切っても切り離せないのが「推し」または「推し活」という言葉である。この本はそんな「推し・推し活」という営みがもたらす心理的充足感について解説している。第一章ではSNSの歴史や「推し・推し活」という言葉の普及の歴史について、第二章・三章では「推し」がもたらす心理的充足...

令和の時代から切っても切り離せないのが「推し」または「推し活」という言葉である。この本はそんな「推し・推し活」という営みがもたらす心理的充足感について解説している。第一章ではSNSの歴史や「推し・推し活」という言葉の普及の歴史について、第二章・三章では「推し」がもたらす心理的充足や承認欲求、ナルシシズム、またそれらを満たすための現代の手段と心理的成長の難しさについて、第四章では、そのような心の充足の問題に対してどのように気を付ければ良いか、どのような姿勢で「推し」や「推し活」に向き合っていくべきかについて、さらに第五章では中高年や高齢者まで視野に入れた「推し」とその充足について記されている。  私はこの本を読み、「推し」や「推し活」を通して上手に自分と向き合うこと、さらに その「推し」や「推し活」とどう適切に付き合っていくかについて考えることができた。昨今、「推し」や「推し活」という言葉を耳にしない日はない。「推し」がいることや「推し活」をすることが当たり前な時代となった。そんな時代だからこそ私は色んな人にこの本を読んでほしいと感じる。

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2024/09/30

心理学を元にした推しの内容でおもしろかった。 日常生活での推しを見つけられたら、充実感を感じられるんだろうなと思った。

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2024/08/31

推しはナルシシズム(自己愛)と 関連しているという内容。 現代は家庭の中でナルシシズムが 育ちにくく、子供の頃満たせなかった人も 推しを通してある程度は満たせるかも? と教えてくれる本でした。 職場に推し(憧れ、尊敬できる人)がいると その人から見て学ぼう!と言う気に なれる...

推しはナルシシズム(自己愛)と 関連しているという内容。 現代は家庭の中でナルシシズムが 育ちにくく、子供の頃満たせなかった人も 推しを通してある程度は満たせるかも? と教えてくれる本でした。 職場に推し(憧れ、尊敬できる人)がいると その人から見て学ぼう!と言う気に なれると知って参考にしようと思いました。 逆に言えば推しの居ない職場からは 卒業しちゃおう!ってことかも( ´ㅁ` ;) ナルシストにもいろいろいるみたいですが その中でもこの本を読んでる人は まだマシな方らしいです(*´ο`*) (ちょっと安心したw)

Posted byブクログ

2024/07/15
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※このレビューにはネタバレを含みます

独身未婚中年男性の自分が読んでみました。 悪くはないんですけどね・・・。熊代さんがどちらかというと、熊代さんと同年代の中年向けに本を書いておられたので、今回もそうかと思っていたら、若者向けでした。最後だけ中年向けもありました。 いや、推し活で心が満たされればいいんです。 でも、推しは、伴侶ではないですからね・・・。そりゃそうか(苦笑)。 一つだけ共感できたこと。 「身近な人を推す際の三つの注意点」(p184) 「ひとつは、相手をよく見てとらなければならないこと。」というのは、この文では意味がわからないのですが、次に書いてある「相手を推す際、立派だ、すごいと思う長所が見つかったとしても、実はそこが相手が神経質になっている点だったり、アンビバレンツな気持ちを抱えている部分だったりすることがあります。」というのは激しく同意。 自分はガリガリがコンプレックスだったので、細身やスレンダーという言葉はちょっと傷つきます(ダイエットしている人を敵に回しそうですが)。年を取った今は褒め言葉だと素直に受け取れますが、若い頃はダメでしたね。人間、ないものねだりですかね。 もっともこれは、私ももう女性を褒めることはできなくなりましたので(コンプラが怖い)、もうよっぽど親密な関係でないと他人を褒められない世の中になったのかもしれませんね。 いやはや、日々心穏やかに暮らしたいものです。

Posted byブクログ

2024/07/13

そんなつもりで手に取ったわけではなかったが、まさかの育児に活かせそうな知識。 幼児期に子どもを程よく推し、推されるような関係はナルシシズムの成熟に非常に作用するとのこと。 そこから子どもは親を承認欲求を満たしてくれる、また目標となる存在と変わらず感じながらも、親の欠点も見えてきて...

そんなつもりで手に取ったわけではなかったが、まさかの育児に活かせそうな知識。 幼児期に子どもを程よく推し、推されるような関係はナルシシズムの成熟に非常に作用するとのこと。 そこから子どもは親を承認欲求を満たしてくれる、また目標となる存在と変わらず感じながらも、親の欠点も見えてきて、それでも関係が続けられることで他の人にも同じように期待しなさすぎずしすぎず、程よい距離感で付き合いやすくなるとのこと。確かにそうだろうなと。 遠い「推し」にはもちろん自分が養分となっている自覚を持ちつつ、身を滅ぼさないように程よく推すには良いが、自己のナルシシズムの成長的には先輩後輩だったり家族だったり、ライバルだったり、身近なところでいろんなパターンの前向きな人間関係を体験する方が大切だと。 自分の体感としてもそうだろうなと思うことが、子どもにも説明しやすいレベルで噛み砕かれて書かれていて良かった。 遠い推しも近くの子どもや旦那や義母などの推しも、多くて困るものじゃないよね!よかった!と推しが多い自分を肯定された気分でもある。

Posted byブクログ

2024/06/05

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01428853

Posted byブクログ

2024/05/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「推し活」についての本ではなく、サブタイトルにもあるように「推し活による心の満たし方」についての本。心理学者マズローや精神科医コフートの理論を下敷きに解説されている。 以下、概要。 2000年代にSNSが流行りだしたころは「いいね」を集めることが注目されていたが、東日本大震災のあたりから「リツイート」や「シェア」の情報を広める効果が認識されはじめた。それをうけて、2010年代後半には「推し活」は手軽になり、大規模に行われるようになった。 「いいね」の時代は承認欲求ばかりが注目されていたが、「推し」の時代は所属欲求が盛り返してきたことを意味する。承認欲求は他人から認められたいという欲求で、所属欲求はみんなで集まって仲間意識を持ちたいという欲求である。 ナルシシズム(自己愛)を充たすためには、承認欲求と所属欲求の両方が必要である。「いいね」でトラブルになる人は所属欲求を充たすのに慣れていない、推し活に激しく入れ込んでしまう人は承認欲求を充たすのに慣れていない、という場合が多い。 ナルシシズムの成熟の度合いは、充たし方の得手不得手、ひいては技能習得や人間関係の得手不得手につながる。 母親(的役割りの人)は自分を愛してくれる=承認欲求を満たしてくれ、父親(的役割りの人)は、理想像を引き受ける=所属欲求を満たしてくれる。どちらも幼いころには完璧な存在に思えるが、成長して五感が発達するにつれてそうではない部分がわかるようになり「適度な幻滅」を覚える。ナルシシズムを成熟させるには、この「適度な幻滅」が重要で、幻滅していく体験を積み重なれば、欠点のある対象をとおしてもナルシシズムを充たせるようになり、それにともなってナルシシズムも成熟していく。 しかし、現代では母子家庭や父子家庭も増え、両親にかわってその役割りを祖父母や地域の大人が代行してくれるということも少なく、ナルシシズムが成長しにくく、誰もがナルシストになりやすい社会になっている。出しゃばりやVIP気取りの人だけでなく、傷つくのが怖くて引っ込み思案の人や、「推し」を推したり尊敬したりするのが苦手なひとも、ナルシストと言える。 資本主義社会ではどんなものでもビジネスの対象になり、承認欲求や所属欲求も例外ではない。いまやゲームやアニメのキャラクター、SNSのインフルエンサーなど欲求充足に適したキャラクターが大量生産・大量消費され、ナルシシズムを充たしやすい時代になった。 しかし、無条件で愛してくれるソーシャルゲームのキャラクターやSNS上で「いいね」をくれる誰かを相手にしても、ナルシシズムを成熟させることはできない。もし気に入らない点が見つかったら他のキャラクターに乗りかえることができ、「適度な幻滅」を経験することもなくなる。 職場や学校など身近にいて、ときには欠点も見えるような人を推せて、見習いたいような一面を見つけられるようになると、所属欲求を充たせるだけでなく、職場や学校でのモチベーションも獲得しやすくなり、そうしたちょっとした推しをとおして技能習得できる確率も高くなる。また、身近な人の長所や美点を見つけられるようになれば、周囲からの反応も肯定的になりやすく、巡り巡って自分の承認欲求が充たされる可能性まで高まる。 このような関係が続けば、ナルシシズムの成熟は少しずつ進んでいき、より広範囲の人を尊敬したり推したりできるようになる。日常の些細なやりとりをとおして承認欲求や所属欲求を充たしやすくもなり、それらが社会適応や人間関係にプラスの影響を与えるとも期待できる。日常的なコミュニケーションをとおしてナルシシズムを充たし合うような人間関係を大切に育てることが大切である。 「良く推し、良く推されて、良い人生を」

Posted byブクログ

2024/05/04

【目次】 第1章 承認の時代から「推し」の時代へ ―21世紀の心理的充足のトレンド 「推し」ブームの2020年代 「いいね」と「萌え」の00年代 SNSが「推し活」を簡単に、大規模に 「推し」だから簡単・安全とは限らない 「推し」と「推し」がぶつかり合う世界 第2章 推した...

【目次】 第1章 承認の時代から「推し」の時代へ ―21世紀の心理的充足のトレンド 「推し」ブームの2020年代 「いいね」と「萌え」の00年代 SNSが「推し活」を簡単に、大規模に 「推し」だから簡単・安全とは限らない 「推し」と「推し」がぶつかり合う世界 第2章 推したい気持ちの正体 ―SNS時代のナルシシズム 「推し」は人生を左右する? 承認欲求が薄れ、所属欲求が息を吹き返す現代 推し上手・推され上手が得るアドバンテージ 承認欲求・所属欲求の取り扱いが下手な人 承認過剰も「推し」過剰もナルシスト 「推し」に慣れるとはどういうことか ナルシシズムの成長が難しい家庭環境 承認欲求や所属欲求を積み上げるのは現代人には難しい 第3章 「いいね」と「推し」に充たされ、あるいは病んで ―自己愛パーソナリティの時代と成熟困難 ナルシシズムを病的とみる時代から、当たり前とみる時代へ それでも「いいね」と「推し」があるじゃないか 承認願望に病んだのか、それとも「推し」が足りなかったのか 承認欠如ゆえの「推し」への熱狂 コフートとその弟子たちの自己対象分類 自己愛パーソナリティの時代と成熟困難 そのくせ褒めてくれるキャラや推しやすいキャラは増えている 「推し」や「萌え」にすがって生きる功罪 第4章 「推し」をとおして生きていく ―淡くて長い人間関係を求めて 「推す」のも「推される」のも大切 今、あなたは何で心を充たしている? 本当は奥が深い挨拶、礼儀作法 特別扱いされたい人のナルシシズムの充たし方 お手軽な「推し」と、その問題点 「我慢するくらいなら切り捨てよ」の誘惑に抗う 「推し」は狙われている 第5章 「推し」でもっと強くなれ ―生涯にわたる充足と成長 長く続けて、長く成長 ナルシシズムの成長理論 日常のうち、平凡のうちに喜びは見つかるか 年上の「推し」から、同世代の「推し」、そして年下の「推し」へ 「推し」で人間関係を強化する 身近な人を推す際の三つの注意点 病気や高齢の際のナルシシズムの充足 少子高齢化社会と「推し」の未来 あとがき

Posted byブクログ