め生える の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大人がみんなはげてしまう話で、コメディ感があるのかと思ったけど全くそういう話ではないし、さてどうしようかと考える話でもない。はげることにみんな慣れていき、それがスタンダードになった世界観をみてどこかコロナ禍とかぶるところを感じました。でも主人公ははげたあと髪が生えてきた。逆にそれが特異に見られる世界だから主人公はそれを隠す。ありのままに生きられない主人公の、ありのままに生きてる友人テラに対しての気持ちが、高瀬さんならではの繊細な心理描写で描き出されます。 終始不思議な話だったけど、どこか考えさせられる話でした。
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「大人が全員ハゲてしまう原因不明の奇病が突如流行する」という特殊設定。なるほど、髪の毛が無い世界というのは案外楽なのかもしれん、と暢気に読み進めていたら、そこは高瀬隼子作品、そういうわけにもいかず。面倒臭いことを一旦洗い流してしまうようなラストは爽快感。
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この本を読んで新しく学んだのは、 状況が変わっても、 自分らしくいれること。 わたしはわたしで、 わたしらしくいるかどうかわいいは、 自分次第だということ。 ミステリー感覚で読んでいたのに、 いつの間にか自分らしさとは?と 問われるお話。
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顔面神経麻痺のせいで目が霞み過ぎてなかなか読書できず、読みやすいかと思って久々に読んだのがこの本、、 右顔が動きづらすぎる今、なんだかとっても考えさせられた。 コンプレックスって多かれ少なかれ大体みんなあると思うけど、その部分がみんな同じだったら引け目に感じないのか、それともそれ...
顔面神経麻痺のせいで目が霞み過ぎてなかなか読書できず、読みやすいかと思って久々に読んだのがこの本、、 右顔が動きづらすぎる今、なんだかとっても考えさせられた。 コンプレックスって多かれ少なかれ大体みんなあると思うけど、その部分がみんな同じだったら引け目に感じないのか、それともそれはそれで違うのか。 みんな髪が抜けるようになるなんて非現実的だけど、感情の描写がやたら現実的。 もともとコンプレックスだったものが優越感になるなら儲け物だけど、それによって人間関係など失うものもあったり。 ないものねだりだし、あるがままの方が魅力的っていうのも、建前ではそうだけど本心から思えるのか… コンプレックスって解決することは難しい問題だよなぁと思う。
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私の曽祖父、つまりはひいおじいちゃんはね、ツルッツルのハゲでハゲ大会(どんな大会よ笑)で優勝して賞品のヤカンを貰ってきたのが自慢だったらしい。 ハゲの大会だなんておおらかな時代だったんだなぁって子ども達に話しながら笑ったんだけどね。 この本、みんなハゲるの。 大人だけ。 原因も分...
私の曽祖父、つまりはひいおじいちゃんはね、ツルッツルのハゲでハゲ大会(どんな大会よ笑)で優勝して賞品のヤカンを貰ってきたのが自慢だったらしい。 ハゲの大会だなんておおらかな時代だったんだなぁって子ども達に話しながら笑ったんだけどね。 この本、みんなハゲるの。 大人だけ。 原因も分からないけど、とにかくみんなハゲる。 一体なんだったんだろう。 でもハゲてしまったら頭洗う手間も乾かす手間もなくて非常にいいなぁと思ってしまう。 そんなこと思うのは私が女でハゲる心配もそれほどないからだと怒られてしまいそうだけど。 うーん、感想? なんだったんだろう笑
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これはディストピア小説?ユーモア小説? 人類がある日、突然ハゲだして子ども、10代以外はほとんどハゲ。 温泉は陰毛以外ははだいろだらけって。 ウイッグや頭の地肌にはるタトゥーシールが大流行りで何個かウィッグその日の気分で栗色のウェイにしたり黒のショートにしたりと楽しそう。 もとも...
これはディストピア小説?ユーモア小説? 人類がある日、突然ハゲだして子ども、10代以外はほとんどハゲ。 温泉は陰毛以外ははだいろだらけって。 ウイッグや頭の地肌にはるタトゥーシールが大流行りで何個かウィッグその日の気分で栗色のウェイにしたり黒のショートにしたりと楽しそう。 もともと薄毛だった真智加に毛が生え始め、いつしかさらさらの髪が胸の辺りまでに伸びて、みどり湯に地毛のままで入って皆の視線が集まる恐怖。 うん、恐怖小説か? テラと真智加の友達関係はいびつであることは確か。
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突然、世界中の人がハゲる世界に。 友人に内緒で新たに毛髪が生えてきてそれを隠す日常だったり、幼少期に髪の毛を突然切られたトラウマを持つ少年だったり・・と、新たな価値観の世界。 いや、なんだ?この話。 最初から最後までずっと。ぽかーんとした感じで読み終わりました。楽しみどころがよ...
突然、世界中の人がハゲる世界に。 友人に内緒で新たに毛髪が生えてきてそれを隠す日常だったり、幼少期に髪の毛を突然切られたトラウマを持つ少年だったり・・と、新たな価値観の世界。 いや、なんだ?この話。 最初から最後までずっと。ぽかーんとした感じで読み終わりました。楽しみどころがよくわからない。あるいは自分の感受性に問題があるのかもしれません。 みんな(ほぼ)平等にハゲるのであればこんな悩みあるのかな?いいじゃんハゲのまんまで。と思ってしまった。実際に作中でそうやって生きている人もいるわけだし。アングラな移植だとか刺青とかに走るのがちょっとわからない。
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突然起こった感染症でほぼ全員の髪が抜け落ちた__設定インパクトありすぎ!髪型という個性を失った姿を肉と表現していたのは印象的でした。どんな世界であっても偏見や差別はなくならないのかなぁ〜。全員ハゲたら"平等"...には違和感を感じた。
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みんなはげる世界という設定がおもしろい。 ある日突然髪が全部なくなってしまう時の様子や心情が現実味があった。 はげるとお風呂に入りやすいというのが納得で1番好き。
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みんな同じがいい。みんな同じが安心。多様性だのなんだの声高に言ったところで根っこではマイノリティだと不安になってしまうんだな。などと虚しい感想が心に浮かんだ。禿げが感染する異常事態により、大人は原則全員禿げた。みんなで禿げれば怖くない。禿げてて当たり前。そんな世界にすっかり馴染ん...
みんな同じがいい。みんな同じが安心。多様性だのなんだの声高に言ったところで根っこではマイノリティだと不安になってしまうんだな。などと虚しい感想が心に浮かんだ。禿げが感染する異常事態により、大人は原則全員禿げた。みんなで禿げれば怖くない。禿げてて当たり前。そんな世界にすっかり馴染んだ主人公だが、ある日自分の頭に変化が...。設定は面白いがストーリーは何とも言えず。主人公と友人の一見仲良しだがチクリ!と刺すような棘が思いのほか深い。なんにせよ人のコンプレックスを突いてはいけない、ということを改めて痛感した。
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