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ガザ 日本人外交官が見たイスラエルとパレスチナ の商品レビュー

3.6

10件のお客様レビュー

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2024/08/27

中川浩一さんは、アラファト議長の通訳も務めたこともある外交官。議長と身近に接して「時には優しいおじいさんの顔になる」とも書かれている。気持ちはパレスチナ人、ガザの難民に寄り添って書かれた本。 「優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音」(これもオーディブル)という本で、川口マー...

中川浩一さんは、アラファト議長の通訳も務めたこともある外交官。議長と身近に接して「時には優しいおじいさんの顔になる」とも書かれている。気持ちはパレスチナ人、ガザの難民に寄り添って書かれた本。 「優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音」(これもオーディブル)という本で、川口マーン恵美さんは、「バイデンがトランプ路線を引き継いでいればパレスチナ問題も解決へ向かったいた」と書いていたが、中川浩一さんの話を聞けば、イスラエルはともかく、パレスチナ側はとてもではないが納得できないことを知ることができた。 パレスチナ人への熱量と同じくらいの熱量でイスラエルン人の心境が書いてあると、もっと理解が深まったかも。イスラエルがハマスと戦うのは理解できるが、あそこまでの苛烈さで、子供たちまで攻撃するイスラエルの状況も教えてほしかった。

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2024/06/29

様々な歴史的背景や国際状況が絡んでいるということがこの一冊でわかる。 プロローグで中川さんが書いていた「簡単にイスラエルとパレスチナのどちらかが善で、どちらかが悪だと結論づけられたなら、それはあなたが何も知らない証拠だ。」というようにやっぱりこの戦争を終わらせるためにはどちらかを...

様々な歴史的背景や国際状況が絡んでいるということがこの一冊でわかる。 プロローグで中川さんが書いていた「簡単にイスラエルとパレスチナのどちらかが善で、どちらかが悪だと結論づけられたなら、それはあなたが何も知らない証拠だ。」というようにやっぱりこの戦争を終わらせるためにはどちらかを根絶やしにするのではなく和平が大事ということ。それが実現する日が来るのか。実現する日が来ることを願いながら私たちはするべきことをしないといけない。

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2024/04/29

オーディブルで読了。 イスラエル、パレスチナと言われても普通中々ピンとこないが、ガザで長年外交官をやっていた著者が書いているだけあって、文章に実感がこもっているので読んでいて身近に感じることができる。 ハマスが攻撃を開始した理由として、イスラエルとの生活水準という格差、またアラブ...

オーディブルで読了。 イスラエル、パレスチナと言われても普通中々ピンとこないが、ガザで長年外交官をやっていた著者が書いているだけあって、文章に実感がこもっているので読んでいて身近に感じることができる。 ハマスが攻撃を開始した理由として、イスラエルとの生活水準という格差、またアラブ諸国が経済的利益のためにイスラエルと提携し、時間の流れと共にパレスチナ問題のことを忘れたことが挙げられているのが興味深い。

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2024/03/23

外交官からの視点がリアルに物語るその場その場の緊迫感や臨場感。 パレスチナ問題という漠然とした知識があったとしてもガザのことはあまりに知られなさ過ぎている。 今回のハマスによるイスラエル攻撃から始まった報復戦。周辺諸国、欧米の対応への著者の憤りを強く感じる。

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2024/03/22

元外交官が見たイスラエル・パレスチナと、何故このような状況になってしまったのかの解説 以前読んだ「ガザとは何か」は一般市民向け講演の書き起こしということで、歴史や人道的な話がメインで割とミクロな視点だったのに対し、こちらは現代の政治や外交がメインでマクロな視点からの解説だった。...

元外交官が見たイスラエル・パレスチナと、何故このような状況になってしまったのかの解説 以前読んだ「ガザとは何か」は一般市民向け講演の書き起こしということで、歴史や人道的な話がメインで割とミクロな視点だったのに対し、こちらは現代の政治や外交がメインでマクロな視点からの解説だった。 今のパレスチナの状況が起こった理由に第三国の無関心が原因であるとはっきり書いていた。 誰も本気で解決しようとしてないから解決されないというのは、ミクロな視点に落としても現代はみんな自分のことで精一杯で、他人のことなんて考えてないことに繋がるのだろう。

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2024/02/20

去年(2023年)10月7日の出来事まで、パレスチナのことをしっかり知らないでいたことを痛切に感じていたので、書店の平積みになっていたこの本を手始めに読んでみました。 本当に何も知らなかったんだな。 もっと知りたい。今ぼくにできることはそれしかないんだということを思い知らされ...

去年(2023年)10月7日の出来事まで、パレスチナのことをしっかり知らないでいたことを痛切に感じていたので、書店の平積みになっていたこの本を手始めに読んでみました。 本当に何も知らなかったんだな。 もっと知りたい。今ぼくにできることはそれしかないんだということを思い知らされました。 もっと読みたい。もっと知りたいです。

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2024/02/14

現状を理解する上で知識を付けたいと思い、読んでみた。 正直、イスラエルとガザの問題は自分の中で全然知識が無く、本書を読むことでイスラエル、パレスチナに留まらず、アメリカや他のアラブ諸国なども入ったかなり複雑な問題だということは、知ることができた。著者も言うように、これだけの歴史...

現状を理解する上で知識を付けたいと思い、読んでみた。 正直、イスラエルとガザの問題は自分の中で全然知識が無く、本書を読むことでイスラエル、パレスチナに留まらず、アメリカや他のアラブ諸国なども入ったかなり複雑な問題だということは、知ることができた。著者も言うように、これだけの歴史を踏まえるとどちらか一方が悪いとは、とても言えない。 この本で得た知識で早速本件に関するニュースの解像度は高まったと感じるので、引き続き動向を追っていきたい。

Posted byブクログ

2024/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

国際問題は前後の背景や経緯、他国の事情を加味して考える必要があることを心底痛感。 単なる領土の問題ではなく、ガザ地区の難民問題が大きい。イェルサレム等の土地は宗教的に、精神的にも大きいけれど、実生活の問題はガザ。 ユダヤ人のホロコーストというトラウマ イギリスによる三昧舌の契約によるキッカケ アメリカの介入。クリントンの介入。 だが、両者が納得しないといけない問題。 「宗教の問題」か? イギリスによるキッカケと民衆発起。大統領ではなく。民衆の怒り、不満、憎悪、経済格差の結果

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2024/01/09

中川浩一(1969年~)氏は、慶大商学部卒、エジプトでのアラビア語研修を経て、在イスラエル大使館、対パレスチナ日本政府代表事務所、外務省条約局、外務省中東アフリカ局の勤務、在米国大使館、在エジプト大使館の一等書記官、総合外交政策局、大臣官房の首席事務官、国際協力局交渉官を務めた外...

中川浩一(1969年~)氏は、慶大商学部卒、エジプトでのアラビア語研修を経て、在イスラエル大使館、対パレスチナ日本政府代表事務所、外務省条約局、外務省中東アフリカ局の勤務、在米国大使館、在エジプト大使館の一等書記官、総合外交政策局、大臣官房の首席事務官、国際協力局交渉官を務めた外交官で、2020年より三菱総研主席研究員・チーフコンサルタント。外交官時代には、天皇陛下、総理大臣、外務大臣の政府公式アラビア語通訳官を務めた。 本書は、1995~98年のアラビア語研修時代から20余年に亘り、外交官として、ほぼ一貫してパレスチナ問題に関わってきた著者が、同問題の紆余曲折を、振り返ったものである。執筆・出版のきっかけは、勿論、昨年10月のハマスによるイスラエル急襲に端を発した両者の戦闘であるが、内容は、イスラエル、パレスチナ、米国、アラブ諸国ほかの国々の、内外の交渉や出来事の詳細を、ほぼ時系列に記録したものとなっており、若干の注意が必要である。 私は一般の会社員だが、暫く前(トランプが、在イスラエル米国大使館をエルサレムに移すと発表した頃)に1週間、プライベートでエルサレムに滞在し、公共のバスを使ってベツレヘムやラマッラー(本書にも何度も出てくる、故アラファト議長府の置かれた街)ほかのヨルダン川西岸地区にも足を伸ばしてきた。訪問した理由は、それまで長年、海外駐在経験を含めて、国際情勢に強い関心を持ってきた中で、エルサレムこそが世界の縮図であり、パレスチナ問題こそが世界の問題の象徴であることに思い至り、自分の眼で見、肌で感じる必要があると思ったからである。当時は、エルサレムの街角にマシンガンを持ったイスラエル兵が多数立ってはいたものの、民族間での小競り合いすら見ることはなく、ヨルダン川西岸地区も含めて、(少なくとも表面上は)穏やかであったし、それは、民族間の複雑な感情はありながらも、平和な日々を過ごしたいという人々の思いがそれを上回っているからだろうと感じたものだ。しかし、一方で、ユダヤ人が多く住むエルサレム新市街と、パレスチナ人が多く住む東エルサレムの街並みには、貧富の差が歴然としてあったし、パレスチナ地域に作られたイスラエルの入植地を目にすることもあり、複雑な感情を持ったのも事実で、パレスチナ問題に対する国際的な関心が薄れる中で、「それでも、パレスチナ(問題)はここに存在する!」と強く感じたことを思い出す。 そして今回のことが起こった。。。国連のグテーレス事務総長は、「ハマスによる攻撃は他と無関係で起こったのではないことを認識することも重要だ。パレスチナの人々は56年にわたり、息の詰まるような占領を受けてきた」「(パレスチナの人々は)自分たちの土地が入植によって着実に侵食され、暴力に苦しめられるのを見てきた」と述べて、一部から非難を受けたが、グテーレス氏が言わんとしたことは、私には十分理解ができる。また、パレスチナ問題に深く関わってきた著者も、基本的には近いスタンスであると思われる。 本書のレビューではなくなってしまったが、この問題の最近の経緯を詳しく知りたい向きには、本書は意味のある一冊といえるだろう。(但し、パレスチナ問題に関する基本的なことや、パレスチナの様子、そこに生きる人々の思い等が知りたい人には、他に適当な本がたくさん出ているので、そちらをお勧めする) (2024年1月了)

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2024/01/06

イスラエルとパレスチナの関係性が本当にわかりやすく書かれてて、年末年始で読んだ本の中で最も面白かった! 元々イギリスが三枚舌外交で、ユダヤ人にはユダヤ国家を、アラブ人にアラブ国家を設立を約束したところから始まる。それにより、パレスチナとイスラエルが戦争して元々パレスチナ領域だっ...

イスラエルとパレスチナの関係性が本当にわかりやすく書かれてて、年末年始で読んだ本の中で最も面白かった! 元々イギリスが三枚舌外交で、ユダヤ人にはユダヤ国家を、アラブ人にアラブ国家を設立を約束したところから始まる。それにより、パレスチナとイスラエルが戦争して元々パレスチナ領域だった土地をイスラエルが略奪。元々の地域を取り戻したいパレスチナが、イスラエルに対して大規模なテロを仕掛けたことから、本事件が発生。今日に至るまでも互いによる暴力行為が行われており、どちらも加害者であり被害者であるため、収集がつかなくなってる。 筆者によると、これは二つの国だけの問題ではなく、アメリカvs中国ロシアにもなるみたい。

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