室町は今日もハードボイルド の商品レビュー
少し前に購入したのですが、読み終えるまで時間がかかりました。面白いんですが、1章読み終えるとなんとなく満足しちゃって次へ次へとならなかったので。 住んでいる場所や納める管轄によって枡の大きさが違うって面白い。とは言え一般庶民もなかなかしたたかに生きていたんだな、というのも垣間見...
少し前に購入したのですが、読み終えるまで時間がかかりました。面白いんですが、1章読み終えるとなんとなく満足しちゃって次へ次へとならなかったので。 住んでいる場所や納める管轄によって枡の大きさが違うって面白い。とは言え一般庶民もなかなかしたたかに生きていたんだな、というのも垣間見えて面白かったり。寺院が個人を呪う制度ってのも昔からあったんだな、とか。 日本人が温厚でおとなしいというのは、コメ作りとか集団で行動しなくてはならない作業があり、そのための協調性なんだろうなぁと思いました。一方、集団になるとその集団の意向によっては暴力行為も辞さないという性質があるんだなぁとしみじみ思いました。集団に属することにより、その中から異質とはじき出されないために行動するというのは、今の子供たちのいじめ問題とかそういう行為にもつながっているのかななんてことを思いました。面白かったです。
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面白おかしい物語調なのかと思って買ったが、キチンとした文献を一つ一つ分かりやすく、現代の例えも交えて解説した本だった。すごく面白かった。播磨国風土記など、地元に近い土地の文献も出てきて親しみやすかったし。地主の横暴に耐える小作人と、お上の顔色ばかり伺うエライ人、と言うステレオタイ...
面白おかしい物語調なのかと思って買ったが、キチンとした文献を一つ一つ分かりやすく、現代の例えも交えて解説した本だった。すごく面白かった。播磨国風土記など、地元に近い土地の文献も出てきて親しみやすかったし。地主の横暴に耐える小作人と、お上の顔色ばかり伺うエライ人、と言うステレオタイプな昔の印象を覆された。小作人も刀持って、相当反抗してたんだなーと。百姓を管轄する人たちも、お上より百姓を命をはってかばってたんだなーと。 作者の本、他にも読んでみたくなった。
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高野秀行さんとの共著、辺境の怪書なんとかいう本がとても楽しく読み進められたのでこちらも読んでみた。 私の中では鎌倉、室町時代から戦国時代にかけてのイメージといえば、ガチャガチャしてて登場人物多くてとにかくガラ悪いって感じでした。 そのあたりの時代を研究してらっしゃるこの本の著者、...
高野秀行さんとの共著、辺境の怪書なんとかいう本がとても楽しく読み進められたのでこちらも読んでみた。 私の中では鎌倉、室町時代から戦国時代にかけてのイメージといえば、ガチャガチャしてて登場人物多くてとにかくガラ悪いって感じでした。 そのあたりの時代を研究してらっしゃるこの本の著者、清水克行さん。 結果私の予想けっこう当たってた。 教科書で教えてくれることなんて、その時代活躍した武将の名前だけ、大きな出来事くらいでそれぞれの時代のほんっっの一部しか自分は知らない。 室町時代では農民や商人がけっこう力持ってて刀持ってたこと、大義名分かざして武士よりも立場が上になり、ええように動かしてたくらいだったこと。今の住所でいう、どこどこ区くらいの小さな単位同士での血みどろの争いがご近所同士であったこと。身内やどこ出身ということのようなごく小さな横の繋がりが最優先なところ。 ここかー、高野さんと話してたアフリカ諸国のなかでの民族主義と似ているところって。 自分の知ってる価値観や情報とは全く違う価値観が過去の日本にあり、現在でも世界中で自分の知らない価値観や立場や単位は無数にあること。 本や音楽に触れ、先入観を持たず誰かの話を聞いて、自分自身を常にアップデートしてゆける柔らか頭、ずっと持ち続けたい。
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第1部 僧侶も農民も! 荒ぶる中世人 第1話 悪口のはなし おまえのカアちゃん、でべそ 第2話 山賊・海賊のはなし びわ湖無差別殺傷事件 第3話 職業意識のはなし 無敵の桶屋 第4話 ムラのはなし “隠れ里”の一五〇年戦争 第2部 細かくて大らかな中世人 第5話 枡のはなし みん...
第1部 僧侶も農民も! 荒ぶる中世人 第1話 悪口のはなし おまえのカアちゃん、でべそ 第2話 山賊・海賊のはなし びわ湖無差別殺傷事件 第3話 職業意識のはなし 無敵の桶屋 第4話 ムラのはなし “隠れ里”の一五〇年戦争 第2部 細かくて大らかな中世人 第5話 枡のはなし みんなちがって、みんないい 第6話 年号のはなし 改元フィーバー、列島を揺るがす 第7話 人身売買のはなし 餓身を助からんがため…… 第8話 国家のはなし ディストピアか、ユートピアか? 第3部 中世人、その愛のかたち 第9話 婚姻のはなし ゲス不倫の対処法 第10話 人質のはなし 命より大切なもの 第11話 切腹のはなし アイツだけは許さない 第12話 落書きのはなし 信仰のエクスタシー 第4部 過激に信じる中世人 第13話 呪いのはなし リアル デスノート 第14話 所有のはなし アンダー・ザ・レインボー 第15話 荘園のはなし ケガレ・クラスター 第16話 合理主義のはなし 神々のたそがれ 余話 室町ピカレスク ある地侍の生涯 おわりに 歴史は民衆によって作られる 対談 ヤマザキマリ×清水克行 参考文献
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タイトルが良いですね!まず。 戦国時代の前にあたる頃って、ちょうど興味が持続しないと言うかあまりパッとしない気がする。貴族と武士、それ以外は貧しい、ということくらいだった室町の知識が広がりました。 タイトルに遜色ない奇抜な内容があります。 切ない人身売買や、思わずおっかねーと叫...
タイトルが良いですね!まず。 戦国時代の前にあたる頃って、ちょうど興味が持続しないと言うかあまりパッとしない気がする。貴族と武士、それ以外は貧しい、ということくらいだった室町の知識が広がりました。 タイトルに遜色ない奇抜な内容があります。 切ない人身売買や、思わずおっかねーと叫びたくなるものまで、てんこ盛りです。 力を持つ人の無理強いや、童歌のようなものにどんな意味があるのか、深掘りされていて面白い。
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歴史は相性が悪く、読んでいてすぐ眠くなってきてしまうが、この本は実に面白い。一見、現代の日本人からするととんでもない、室町時代の日本人がコミカルに紹介される。 一見、と書いた。たしかに今の尺度からするととんでもないが、当時の尺度からすると当たり前の行動、合理的な、至極真っ当な考え...
歴史は相性が悪く、読んでいてすぐ眠くなってきてしまうが、この本は実に面白い。一見、現代の日本人からするととんでもない、室町時代の日本人がコミカルに紹介される。 一見、と書いた。たしかに今の尺度からするととんでもないが、当時の尺度からすると当たり前の行動、合理的な、至極真っ当な考え方だったのであろう。 日本史上の大転換点にあった室町時代の日本人の考え方や行動原理を知り、私が現代で当たり前とするものや考え方もまた絶対の当然のものではないと再確認させられる。色々な考え方の人がいて、色々な正しさがある。こういう考え方って、今の、視野狭窄とも感ぜられる世の中には大事なものなのかな、と。 そして、一見我々からすると妙だが、根本では似たような考え方や行動をしていると知り、ご先祖様たちに親近感もおぼえる。 長々と書いたが、ただの歴史本にあらず、世の中の見方、物の考え方について、持っておいたほうが良い「寛容さ」、相対的な視点の大事さを改めて教えてくれる一冊であった。
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当たり前のことだけど、どんな時代にも色んな人がいたんだなぁと。こう言う話を補足的に聞きながら日本史の勉強をしてみたかったなぁ
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