謎の平安前期 の商品レビュー
話をごちゃ混ぜして理解不能
意味不明なタイトル通り、期待外れ。女性側から平安朝をみたものでオリジナルな例え話が多すぎ。
tk
非常に情報量が多く、頭にすんなり入っていかなかった部分も多々あったが、面白かった。 護送船団で固めた嵯峨体制、それを摂政へと塗り替えた藤原良房。伊勢、賀茂、春日の斎宮の話。奈良時代に比して女性のステータスが下がり、政治に参加できない分、サロンを作り、そこから本名さえ残されていない...
非常に情報量が多く、頭にすんなり入っていかなかった部分も多々あったが、面白かった。 護送船団で固めた嵯峨体制、それを摂政へと塗り替えた藤原良房。伊勢、賀茂、春日の斎宮の話。奈良時代に比して女性のステータスが下がり、政治に参加できない分、サロンを作り、そこから本名さえ残されていない清少納言や紫式部が現れたり、男性貴族が力を見せびらかそうと十二単へと極端化していく。
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咀嚼できてない部分もあるが、一気に読んだ。とくに第八章の紀貫之の話は、元々古今和歌集の仮名序に関心があったのでとても面白かった。 いわゆる六歌仙の時代は和歌不遇の時代で、紀貫之らによる古今和歌集は和歌復権の旗印だったと。 仮名序で6名の名を挙げながら全然褒めてないとは知っていたけ...
咀嚼できてない部分もあるが、一気に読んだ。とくに第八章の紀貫之の話は、元々古今和歌集の仮名序に関心があったのでとても面白かった。 いわゆる六歌仙の時代は和歌不遇の時代で、紀貫之らによる古今和歌集は和歌復権の旗印だったと。 仮名序で6名の名を挙げながら全然褒めてないとは知っていたけど、貫之にしてみれば、柿本人麻呂や山部赤人の時代が至高で、在原業平らのことは、最近にしちゃマシな方だけど和歌の魅力はこんなもんじゃない!みたいな扱いだったということか。 ただし、なぜそれが後に六歌仙などと呼ばれるようになったのか、の謎は深まった。 また、女性の活躍の場の変遷(というか活躍の場がなくなっていく様)の説明が詳しい。 古来には女性天皇が何人もいたのに平安期には誕生しなくなった。そのメカニズムについて考えたことがなかったので大変勉強になった。
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電子書籍で読んだけど、何度も家系図や年表を参照すること考えたら紙で読んだ方がよかったな。 非常にボリューミーな内容。女官が要職につき、実力主義で異なる出身の秀才が活躍する奈良時代と比較して、平安時代は、本名が残っている女官が消え、藤原家出身の貴族が中心となり中央政界を牛耳るなど、...
電子書籍で読んだけど、何度も家系図や年表を参照すること考えたら紙で読んだ方がよかったな。 非常にボリューミーな内容。女官が要職につき、実力主義で異なる出身の秀才が活躍する奈良時代と比較して、平安時代は、本名が残っている女官が消え、藤原家出身の貴族が中心となり中央政界を牛耳るなど、1000年を超えて現代の日本にもその悪しき影響が残っているように思えた。 平安初期には十二単が着られていなかったことなど驚きがあった。
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皇位継承に関心があって読みました。 男性の継承スタートと、内親王が結婚できなくなった話は興味深かったですが、関心のない話題はスルーしてしまいました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
桓武から枕草子源氏物語まで200年あってその間の話があんまりないということ自体に気がついてなかった。それなりに政変があったりと化してるのだというのを初めて知ったくらい。女官が女房に、荘園が自立し、変化はそれなりにゆっくり進んでいたんだ。
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400年続いた平安時代の前半200年で生じた政治や宮廷の変化を丹念に書かれていた。奈良時代には女性も政治の表舞台に出て、名前が残っているが、平安時代になると稀になり、今の大河ドラマで出ていた高階貴子以降、名前すら残りづらくなってくるという。また、中央と地方の関係も変わり、中央から...
400年続いた平安時代の前半200年で生じた政治や宮廷の変化を丹念に書かれていた。奈良時代には女性も政治の表舞台に出て、名前が残っているが、平安時代になると稀になり、今の大河ドラマで出ていた高階貴子以降、名前すら残りづらくなってくるという。また、中央と地方の関係も変わり、中央から派遣されることが減り、中央と地方でそれぞれのヒエラルキーが生まれていく様子も興味深い。200年の間に貴族の役割や体制が徐々に変わってきた要因も推測されて理解しやすい。
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これはわかりやすくて面白い。ちょうど光る君見てるし。その復習にもなる。 でも後半細か過ぎやしませんか。あった事実の羅列気味になってきてあと、時間の説明がないので、今いつの話か置いてけぼりになってる
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今年の大河ドラマがらみで読んでみた。 著者がなるたけ面白く書こうと努力しているのは伝わるが、如何せん私の知識不足でなかなか読み進まず、意外に時間がかかってしまった。 家系図、血筋の話がほとんどなので、もともとよく知らない人たちの話になると……。 後半、古代女官の話などは興味深かっ...
今年の大河ドラマがらみで読んでみた。 著者がなるたけ面白く書こうと努力しているのは伝わるが、如何せん私の知識不足でなかなか読み進まず、意外に時間がかかってしまった。 家系図、血筋の話がほとんどなので、もともとよく知らない人たちの話になると……。 後半、古代女官の話などは興味深かった。 新書は、すいすい読めるやつと、学術書に近く読み応えのあるものとの落差がはげしい……。
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[図書館] 読了:2024/5/4 たぶん応天の門つながりで予約したやつ…。 応天の門とか他作品で人物の人となりが頭に入ってる部分「第四章 男性天皇の継承の始まりと「護送船団」の誕生」などは頭に入ってきやすいが、安和の変の説明p. 123「清和源氏の源満仲の「冷泉天皇に代わり...
[図書館] 読了:2024/5/4 たぶん応天の門つながりで予約したやつ…。 応天の門とか他作品で人物の人となりが頭に入ってる部分「第四章 男性天皇の継承の始まりと「護送船団」の誕生」などは頭に入ってきやすいが、安和の変の説明p. 123「清和源氏の源満仲の「冷泉天皇に代わり、皇弟為平親王を擁立しようとする謀反計画がある」と言う密告が、為平の妻の父である、左大臣源高明に飛び火して、ついに高明太宰府左遷に至る大事件に発展したものである。(中略)(源高明は師輔の妻の同母弟かつ師輔の女婿であり)準摂関家とも言える立場だったが、師輔が右大臣在位中に五十二歳で亡くなり、その後援を失った後は、為平親王の外戚となることをかえって警戒されたのである。」のあたりは出てくる名前が多過ぎ(本当は師輔の妻や娘の名前も一文中に全部書いてある)て一読では頭に入らなかった…知ってる人なら分かるんだろうけど。もうちょい家系図を小まめに入れてほしかったかも。 p. 105「良房は清和の外戚となるため、その異母兄で文徳も期待していた惟喬親王を排除し、幼い清和を傀儡として皇位につけた、とよく言われるが、意外に見落とされているのは、清和が父系でも母系でも嵯峨の曾孫だと言うことである。言うまでもなく、父系では嵯峨-仁明-文徳-清和だが、母系でも嵯峨-源潔姫-藤原明子-清和なのである。このように清和は他の皇族より優れた出自で、その母の明子は準皇族的な立場なので、清和即位後にすぐに皇太后となる。そして父の良房が、単なる外戚ではなく、天皇を中心に据えた父系母系集団の最年長者として、この集団指導体制を牽引する。つまり嵯峨上皇と同じ立場になる。良房は嵯峨の遺産を最大限活用して、文句の出ない形で自らの地位を固めたのである。」 →母系でも〜のところは言われてみれば確かに、と言った感じだった。良房には子が明子しかいないのは、天皇の娘を正妻にもらった(異例中の異例)結果、側室を置くことが出来なかったから、というのも言われてみればそうだよなぁ、となった。 p. 114 「不運なことに基経は寛平三年(八九一)に死去してしまった。ここで気づいて欲しいのは、基経家というものがまだなかった、ということだ。基経は長良の子から、いわば養子のような形で、良房に引き抜かれた。(略)そして義房は基経とその妹の高子に後事を託したのだが、高子とは陽成廃位に至る仲違いをしてしまった。基経は孤独な最高権力者だった。」 →応天の門で一番好きな基経なのでここの文にはグッときた。
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