映像表現革命時代の映画論 の商品レビュー
VFXの隆盛により実写とアニメーションの境界が溶けつつある昨今。また日本では漫画原作のアニメや実写映画も多い。どちらのアートフォームにもそれぞれの強みがあって然るべきなのだが、どうしても「原作の再現度」が話題の中心になりがち。そんな時代背景を受けて実写もアニメーションも含んだ映像...
VFXの隆盛により実写とアニメーションの境界が溶けつつある昨今。また日本では漫画原作のアニメや実写映画も多い。どちらのアートフォームにもそれぞれの強みがあって然るべきなのだが、どうしても「原作の再現度」が話題の中心になりがち。そんな時代背景を受けて実写もアニメーションも含んだ映像作品の再定義を試みた一冊。奇しくも刊行直後に『ゴジラ-1.0』がアカデミー賞視覚効果賞を獲ったことで本書の問題提起はより鮮明になった感がある。鬼滅の刃、すずめの戸締まり、るろうに剣心、シン・エヴァなどの国内ヒット作を例に挙げながら論じられており読みやすい。この手の書籍でありがちな「難しそうな古典名作映画を例に難しそうな話をされても…」という事態を回避できている。逆にいわゆるシネフィル層は「なぜこの作品や監督が出てこない!?」と不満を持つかも。まぁそれもまた映画文化の豊かさということでw
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今読めてよかった! 映像表現の発明、どうその映像、演出が優れているかという蘊蓄もタメになったし(原作通りといわれる「鬼滅の刃」で物語と一緒に走り出す列車の脚色とか、抑圧された感情を表す為に窓枠などを使ってフレーム内フレームを取り入れた演出方法など)、アニメーションと現実の境界線の融解が予想以上に進んでいるということが実感できました。 確かに、ディープフェイクや生成AIが幅を利かせているのは知っていたけれど、いろんな技術や表現方法が積極的に取り入れられていること、逆にアンチで反対する動きをあること… まさに今は過渡期な訳ですね。 でも、だからこそ、その中で「こんな表現方法は面白いんじゃないか」「こうすることで、見たことのない映像を見せることができるんじゃないか」と、きっと人間の飽くなき探究心によって、これから生まれていくいろんな映画が楽しみになっています。
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