1,800円以上の注文で送料無料

四重奏 の商品レビュー

3.7

40件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    15

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2025/12/19

クラシック音楽のこと、とりわけ演奏論にこだわって書かれているところは興味深く読んだが、登場人物の言動の不自然さが時に鼻についてしまうところもあった。 ミステリーとしてのおもしろさは感じられたし、プロットもよく考えられていたと思われるが、最後の謎解きはいかにもあっけない感じで、まあ...

クラシック音楽のこと、とりわけ演奏論にこだわって書かれているところは興味深く読んだが、登場人物の言動の不自然さが時に鼻についてしまうところもあった。 ミステリーとしてのおもしろさは感じられたし、プロットもよく考えられていたと思われるが、最後の謎解きはいかにもあっけない感じで、まあこんなものかという印象だった。

Posted byブクログ

2025/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

テクニックがあればいくらでも名演を模倣でき、コラージュしてそこに演技を足せば、観客の感情は自分の思う通りにコントロールできるというのは本当なんだろう。 音楽好きだが、これまで音楽のなにを聴いてきたのか、改めて考えさせられた。 オチは???だった。 鵜崎の作曲した幻の曲を、英紀はビデオから採譜したの?でも文中には「こうして弾くまで、聴いたことのない曲だった」って書いてあるよね?その点が猛烈に気になって、読後感はモヤモヤ。

Posted byブクログ

2025/11/12

音楽とは、解釈とは、錯覚とは… 音楽を聞きながらも情報や目に見えるものに振り回されて、実は真実が見えていないのかもしれない。 そう思うとゾッとした。 そして、振り回される凡人の愚かさや、突き詰めて自己を保てなくなっていく天才の哀れさをを感じた。 題材は音楽だったけれど、私には音楽...

音楽とは、解釈とは、錯覚とは… 音楽を聞きながらも情報や目に見えるものに振り回されて、実は真実が見えていないのかもしれない。 そう思うとゾッとした。 そして、振り回される凡人の愚かさや、突き詰めて自己を保てなくなっていく天才の哀れさをを感じた。 題材は音楽だったけれど、私には音楽だけの話には思えなかった。 人に振り回されるのではなく、自分軸で考えたいと思った。 そして自分の感性で味わいたいと思った。 解釈は人それぞれ、錯覚だろうがなんだろうが構わない。 それでいいはず。 そんなことを思いつつ読了。

Posted byブクログ

2025/09/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何かを極めようとする人は、何かひとつを考えるにしても思考が180度違うのだなと強烈に感じた作品。 素敵な音楽、素敵な絵画、素敵な舞台 それらを楽しむ観客は自分の常識に世間の常識を当てはめ、たまに否定してそうして作品というものを楽しんでいるけれど、 これらを提供してくれる側はものすごく奥深い闇の中で、もがき苦しんでいるのだろうと思う。 そういう“提供する側”が“受領する側”に対して『錯覚』と称して冷めた気持ちで楽しむ人たちを見下す思考がなんだか滑稽だなと思った。 そしてそれを否定されるとその考えを『解釈』と称して受け流す所もまた滑稽。 なんかこの感じ、『令和』という時代を表してるなぁと思った。 登場人物に関して言えば、 主人公の坂下英記と亡くなった黛由佳はものすごく言葉足らず。 坂下は頭の中でぐるぐると考えるけれど相手に伝えることはせず、自分と周りを比べて勝手に卑屈になってる。 この人に関しては式場で演奏を共にした青年と恩師の小松が坂下に対して投げつけた言葉が全て。 言うことがダサいし、変に達観した物言いをしてそんな自分に酔いしれてるだけ。 バイト先をクビになったのも仕方ない。 ほんと諒一という友達がいて良かったねーと思う。 黛由佳も天才ならではの思考で周りを翻弄させるけれど、坂下とは気が合うと思っていたのなら困窮していた時に素直に状況を話して相談しているみたら良かったのでは? お互い、ひとつふたつ何かが足りなくてそれを埋められないまま永遠の別れになってしまった感じ。 そして自殺(と思われる)の原因もなんというか… これは鵜崎を責められないのでは?と思うけどどうなんだろ?? 鵜崎にとっては恐らく人生のTOP3に入るほどのショックな出来事だと思うのに、それをいくら曲が素敵だからって盗もうとしたり、勝手に音を手に入れて本人の許可なく人前で披露するなんて自分勝手過ぎる。 ちょっと同情できなくない…??? 鵜崎も音楽家たちからすごい嫌われようだけど、この人が嫌われてなぜ盗作した恩師は平然と音楽界にいれるんだろ?? なんか不憫。 この作品、音楽家たちの苦悩や葛藤を描いている様はとても惹かれるけれどこの物語の背景には共感できなかった。 ただ、「音楽」というものを何も知らない素人の私から言わせてもらうと、難しい楽器で難しいクラシックを奏でる姿はとても尊敬するし憧れる。 音楽とは?と聞かれると答えられないし高級な楽器と安い楽器の聴き分けもできないけれど、演奏を聴くと心を動かされるし感動もする。 素人のそういう気持ちだけは理解して受け入れて欲しいなぁと思います。

Posted byブクログ

2025/07/02

時折、感情が突き動かされる本がある。僕にとって、本書がそうだった。本や映画との出会いは、同じものと触れても、その時々の自分の環境だったり体調だったりタイミングによって受け止め方が変わってしまうものだと思うが、今日この本を読めたことはこの上ない幸運だった。特にこの内容に共鳴する何か...

時折、感情が突き動かされる本がある。僕にとって、本書がそうだった。本や映画との出会いは、同じものと触れても、その時々の自分の環境だったり体調だったりタイミングによって受け止め方が変わってしまうものだと思うが、今日この本を読めたことはこの上ない幸運だった。特にこの内容に共鳴する何かが身の回りにあったわけでもないけれど、後悔や自己嫌悪や挫折や憧憬や希望が混ざり合うこの物語に、なぜかしらひどく惹き付けられた。 まったく素養のないクラシック音楽の世界が舞台にも関わらず、それがかえって新鮮だったのか、とても面白く読むことができた。自省的な主人公 坂下英紀が、翻弄されながらも神秘のベールの向こう側にある黛由佳、鵜崎顕の物語に到達していく過程がとてもスリリングだった。芸術に限らず、人が見て感じているものは自分勝手な「情報」の「解釈」でしかないのでは?それは「錯覚」ではないのか?そこに絶対的な「価値」や「真実」が存在するのか?この命題が僕の心にずっしりと刺さりました。 自分なりの解答に辿り着いた英紀がそこで見つけたものは、一見未来への希望のように見えるけれど、でも僕の「解釈」では、彼が到達したのは「自己満足の達成感」と「偶像化していた由佳への失恋」だったのではないか。 というのは穿ち過ぎでしょうか。

Posted byブクログ

2025/12/06

部活や習い事でクラシック音楽の世界に片足突っ込んでいた私にとっては、内省的でとても響くテーマでした。火事で亡くなった知人の謎に関して言えば、結構あっさりめなので、ミステリー分野として手に取ると、退屈に感じるところがあるかもしれません。 YouTubeを開けば、再生回数による良し...

部活や習い事でクラシック音楽の世界に片足突っ込んでいた私にとっては、内省的でとても響くテーマでした。火事で亡くなった知人の謎に関して言えば、結構あっさりめなので、ミステリー分野として手に取ると、退屈に感じるところがあるかもしれません。 YouTubeを開けば、再生回数による良し悪しも測れるし、他人のコメントも、いいねの数も、指標になる。「私の感覚間違ってないよね?」と知らないうちに示し合わせていたかもしれないなと考えさせられた。名演奏に模倣も錯覚もきっとあると思う。それでも、いくつもの時代を超えて伝わってきた曲・作曲者が込めた思い・有名演奏者によるドラマ・聴いている自分、もしくは弾いている自分が繋がった奇跡をまた丸ごと楽しみたいとも思った( ・`ω・´) 『どこまでも美しい音楽の向こうに、グロテスクで巨大な徒花が一輪咲いている。極限まで澄み切ったモーツァルトは、頭がひとつで肉体が三つの怪物のみが奏でられる音楽だった。』 2025.5

Posted byブクログ

2025/05/04

逸木裕なのでミステリとして面白いのはもちろんなんだけれど、音楽ってなんなのかなあ、とかちょっと考えちゃったり。そこに悩むのが芸術とエンタメの狭間にいるクリエーターの宿命なのかもね。

Posted byブクログ

2025/04/26

庭仕事や諸々の雑事に加えAIでの調べごとにハマってしまって、しばらく一冊の本を読了できなかった。介護の仕組みや岩波書店のことなどをAIに聞くとあっという間になかなかの答えを出してくれる凄さ、 こいつはネットでチマチマ探すよりよほど調べごとが上手い。 さて、本書の感想を。一番思った...

庭仕事や諸々の雑事に加えAIでの調べごとにハマってしまって、しばらく一冊の本を読了できなかった。介護の仕組みや岩波書店のことなどをAIに聞くとあっという間になかなかの答えを出してくれる凄さ、 こいつはネットでチマチマ探すよりよほど調べごとが上手い。 さて、本書の感想を。一番思ったことは作家ってどんな頭しとんだろうということ。これまでも音楽、とりわけ楽器の演奏シーンを言葉にした作品には驚きを感じてきたが、この本のチェロは主人公や作家の感性の素晴らしさに引きずられる。 迷わず、アプリで探した本物の演奏を聴きながら読んだ。

Posted byブクログ

2025/04/17

遊び紙が透かしの楽譜の一部になっていて素敵。読み終えて見返すとこの遊び紙の見方がまた変わる。素敵な装丁は鈴木久美さん。才能豊かな若きチェリスト黛由佳が火事で亡くなる。その真相を追っていくミステリー。

Posted byブクログ

2025/02/26

音楽家の苦悩が伝わってくる話。 そして解釈の話だった。 自分が見てる世界は本当なのか。 ただ自分が都合よく解釈しているだけなのではないか。 なんだか色々よくわからなくなった。 それでも解釈するしかないという言葉で締めくくられ、その通りなのだが何とも言えない読後感だった。 他人のこ...

音楽家の苦悩が伝わってくる話。 そして解釈の話だった。 自分が見てる世界は本当なのか。 ただ自分が都合よく解釈しているだけなのではないか。 なんだか色々よくわからなくなった。 それでも解釈するしかないという言葉で締めくくられ、その通りなのだが何とも言えない読後感だった。 他人のことを本質的に理解することなんてできない。 そう言い放たれた気がしてそうかもしれないが結局どうしたら良いかわからなくなる。 モヤモヤぐるぐるで終わった

Posted byブクログ