星、はるか遠く の商品レビュー
SF。宇宙探査SF。短編集。 これはハッキリと自分好みのテーマ。 「埋もれた秀作をふたたび世に出す」ということも本書の目的ということで、貴重な作品ばかりで、作家の顔触れも新鮮。 「表面張力」を中心に、好きな作品ばかり。大満足。 以下、特に好きな作品 フレッド・セイバーヘーゲン「...
SF。宇宙探査SF。短編集。 これはハッキリと自分好みのテーマ。 「埋もれた秀作をふたたび世に出す」ということも本書の目的ということで、貴重な作品ばかりで、作家の顔触れも新鮮。 「表面張力」を中心に、好きな作品ばかり。大満足。 以下、特に好きな作品 フレッド・セイバーヘーゲン「故郷への長い道」 冥王星の彼方で遭遇した物体の正体は。壮大な目標に向かって地道に生きる人々の姿が美しい。 マリオン・ジマー・ブラッドリー「風の民」 とある惑星に残された母子の物語。ファンタジー感が強め。世界観が好み。 マーガレット・セント・クレア「鉄壁の砦」 砦の管理を任された軍人。何から砦を守っているのか。静かで冷たい作品だが、結末はなかなか怖い。 ハリー・ハリスン「異星の十字架」 宗教SF。ブラックな結末がとても好き。かなりの良作。 ジェイムズ・ブリッシュ「表面張力」 本書の中心となる中編。小さな水場で生きる、更に小さな人類。魅力的な世界をつくり、独自の社会を構築し、神秘的な冒険も描く。傑作。1967年にシリーズが一冊の本になっているとのこと。新訳での復刊をお願いします。
Posted by
宇宙に進出した人類をリアルに描く 九つの作品はどれも新鮮。異星人か全く登場しない作品、当たり前のように存在している作品、人類自らが異星人となる作品等、どれもアイデアあふれる古典的SFだ。 編者は人類の遠い遠い未来を描く「表面張力」推しのようだけど、私は見えない敵にいつの間にか...
宇宙に進出した人類をリアルに描く 九つの作品はどれも新鮮。異星人か全く登場しない作品、当たり前のように存在している作品、人類自らが異星人となる作品等、どれもアイデアあふれる古典的SFだ。 編者は人類の遠い遠い未来を描く「表面張力」推しのようだけど、私は見えない敵にいつの間にか…という「鉄壁の砦」かな。
Posted by
一言で言えば「古き良き」。昔の「面白かった」SF的な言い方には同意しないが(今のSFだって面白いからね)、面白さの質が変わってきているのも事実で、こうした変化する以前のSFを読むと、別種の楽しさがあったりする。まあ、古いSF、殊にアメリカ産のそれを読むと、あまりに独善的な価値観の...
一言で言えば「古き良き」。昔の「面白かった」SF的な言い方には同意しないが(今のSFだって面白いからね)、面白さの質が変わってきているのも事実で、こうした変化する以前のSFを読むと、別種の楽しさがあったりする。まあ、古いSF、殊にアメリカ産のそれを読むと、あまりに独善的な価値観の押し付けに鼻白むことも多いのだが、その手の作は避けられているようだ。個人的な感想としてはレティーフものの短編がツボだった。
Posted by
- 1