くらべて、けみして 校閲部の九重さん の商品レビュー
百年後に残す一冊のために。 正解はない。 ないけど、求める。力を尽くす。 そうして作り上げていく。
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ここに書いてあるのは、ほんとにあるあるなのです。 校閲部員のキャラクターもあるあるだし。 変人(こだわり強め)が生かされる仕事(笑)。 『校閲ガール』がドラマ化されるまで、あまり世間には知られていなかったけれど、 いまは多くの人が知っているのは、なんか嬉しい。 そういえば、新潮...
ここに書いてあるのは、ほんとにあるあるなのです。 校閲部員のキャラクターもあるあるだし。 変人(こだわり強め)が生かされる仕事(笑)。 『校閲ガール』がドラマ化されるまで、あまり世間には知られていなかったけれど、 いまは多くの人が知っているのは、なんか嬉しい。 そういえば、新潮社の社食、むかしNHKの「サラメシ」で見たなぁ……。
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本作りに欠かせない存在でも、地味な印象が拭えなかった「校閲」のお仕事に日の目を当てた作品には宮木あや子さんの『校閲ガール』がある。 わたしは石原さとみ主演のドラマをちらりと観ただけだが、大変そうだけど、やりがいのあるお仕事だな、と思っていた。 その「校閲」を、新潮社校閲部協力のコ...
本作りに欠かせない存在でも、地味な印象が拭えなかった「校閲」のお仕事に日の目を当てた作品には宮木あや子さんの『校閲ガール』がある。 わたしは石原さとみ主演のドラマをちらりと観ただけだが、大変そうだけど、やりがいのあるお仕事だな、と思っていた。 その「校閲」を、新潮社校閲部協力のコミックエッセイとして描いているのがこの作品『くらべてけみして 校閲部の九重さん』だ。 架空の会社、新頂社校閲部文芸班社歴10年の九重心(くじゅうこころ)35歳と、編集志望だったのに校閲部に配属された新入社員の瑞垣を中心に、個性豊かなキャラが「校閲」の奥深さを体現している。 あらためて、大変責任のあるお仕事だと思うとともに、校閲部の方たちの並大抵でない苦労のもとに、私達はするすると本を読めてるんだなと、感謝と尊敬の思いでいっぱいになる。 印象に残った言葉は 「ぼくら校閲と作者は ゲラで戦うんだから」 ゲラ、とは、校正、校閲のために印刷所が出力した紙(試し刷り)のこと。 そこに校閲部が赤ペンで校閲し、作者の元にゲラを渡して確認してもらう。 それを繰り返すのも本作りの大事な作業なのだ。 作者と編集者と、校閲者で、三つ巴の戦いをしている感じなのだろうか。 読者に完璧に近い作品を届けるため、誇りを持ってお仕事されている。 誤字、脱字は、校閲者にとってやはりショックらしく、見つけてよろこんでいた自分を戒めたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
新潮社校閲部協力で描かれた校閲コミック。 あるある……を列挙している感じだけれど、絵柄があっており、淡々としていて読みやすい。 何回見ても、何人が見ても、完璧ってないよな~と実感している身としては、校了後に見落としを見つけるのが嫌だから担当した本ができてもほとんど見ないという談話は気持ちがよくわかる。いやほんと、なんで終わってからだと気づけるのかな。
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フィクションではあるが、校閲の仕事について実態に即して描いたと思われる 表記の統一が真っ先に考えられそうな仕事であるが、そうではなく内容の整合を求められる仕事 出版業界に於いて非常に重要なものであるにも関わらず、校閲部を擁している出版社は数少ない IT技術で支えられる面も多いと考...
フィクションではあるが、校閲の仕事について実態に即して描いたと思われる 表記の統一が真っ先に考えられそうな仕事であるが、そうではなく内容の整合を求められる仕事 出版業界に於いて非常に重要なものであるにも関わらず、校閲部を擁している出版社は数少ない IT技術で支えられる面も多いと考えられるが、出版不況で、それもままならない 資本主義という制度で知性の根源が脅かされている事態に憂いを感じざるを得ない
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世界がまた少し広がる楽しさを味わえて大満足 何よりキャラクター達がかわいくほっこりしてると 時にガツンと含蓄のある言葉にハッとさせられた 特にラストのおじいちゃんとのやりとりには鳥肌
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舞台となっているのは「業界No.1」と評される新潮社の校閲部です。 10年目となる主人公が新人社員に「校閲部の仕事」を伝えてゆく、というスタイルで、校閲の仕事を紹介しています。 「くらべてけみして」というタイトルは、「校」という字は「くらべる」と読んで「照合して誤りを正す」とい...
舞台となっているのは「業界No.1」と評される新潮社の校閲部です。 10年目となる主人公が新人社員に「校閲部の仕事」を伝えてゆく、というスタイルで、校閲の仕事を紹介しています。 「くらべてけみして」というタイトルは、「校」という字は「くらべる」と読んで「照合して誤りを正す」という意味であること、「閲」という字は「けみする」と読んで「調べたり見て確かめる」という意味であることが最後で明かされますが、いわゆる誤字脱字といった誤植の指摘だけではなく、事実関係の調査も含めて「間違っていないかどうか」を限られた時間の中で高い精度でこなすプロの校閲者の矜持を感じさせてくれる作品です。 「校閲」をテーマとした作品に対しても、校閲部の方が目を通したのだと思うと、少し不思議な気もします。 個人的には、もう少し一つひとつの作品の校閲についてのエピソードが充実しているとより楽しめたかな、とも思います。
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