沢田研二 の商品レビュー
非常にボリューミーで事実に基づいたもの なので、 その点は素晴らしいと思うのですが、 それでも足りない気がする。 栄光から離れていったジュリー、 今も歌い続けるジュリーも、 このように丁寧に追っかけてほしい、 と思いました。
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何かの書評で見て、図書館で予約 沢田研二の「勝手にしやがれ」の頃には私はちょうど小学校高学年か。 タイガースの頃はもちろんリアルタイムでは知らず、知っているのは「勝手にしやがれ」を挟んだ数曲に過ぎないのだが、タイトルを見ると曲の一部が自然と頭に浮かんでくる。 見ていないようで見ていた、聴いていないようで聴いていたのだなと自分に驚いた。 この頃の歌謡界の状況、ヒット曲、売れてた歌手、賞取りに対する事務所の動き、テレビ局の動きなど、歌謡史、テレビ史としても興味深く読めた。ジャニーズに限らず、テレビ局との癒着は昔からあったのね〜など。 沢田研二の声は当時はなんと表現するのか分からなかったけど、「色気のある声」なんだろうな。久々に聴きたくなった。
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・一番好きな歌声の人についての本。 ・このタイトルはやや誇大広告で、正式には「沢田研二が駆け抜けた13年間について」。あるいは「沢田研二と歌謡曲黄金時代」。 ・ランキングや賞レースの豊富さ。一等賞へのこだわり。 ・意外とコンセプチュアルなアルバムが多いのだなと知った。 @ 目次 ◇はじめに ◇関連人物一覧 第1部 ザ・タイガース 京都の若者たち 1965‐66年 GSブーム 1967年 最初の頂点 1968年 分裂の始まり 1996年 解散へ 1969年 第2部 日本歌謡大賞 PYG 1971年 許されない愛 1972年 危険なふたり 1973年 追憶 1974年 第3部 日本レコード大賞 時の過ぎゆくままに 1975年 謹慎 1976年 勝手にしやがれ 1977年 サムライ、LOVE 1978年 ◇あとがき ◇参考文献
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昭和カルチャーのアームチェアディテクティブ、中川右介の今回のテーマは、沢田研二。島崎今日子が週刊文春で連載していた「ジュリーがいた 沢田研二、56年の光芒」と重なって、今なぜかジュリー来てます。島崎本(単行本は未読、週刊誌連載時に読んだだけですが…)は、関係者へのインタビューで構...
昭和カルチャーのアームチェアディテクティブ、中川右介の今回のテーマは、沢田研二。島崎今日子が週刊文春で連載していた「ジュリーがいた 沢田研二、56年の光芒」と重なって、今なぜかジュリー来てます。島崎本(単行本は未読、週刊誌連載時に読んだだけですが…)は、関係者へのインタビューで構成されていますが、中川本は相変わらず,当時の雑誌のインタビューとかヒットチャートとか膨大な資料の再構成だけで沢田研二というスターの物語を描いて行きます。前に読んだ「阿久悠と松本隆」とか「松田聖子と中森明菜」と同じ「歌謡曲が輝いていた時代」を蘇らせています。ただし、作詞家とかアイドルとかという視点とは違うのは、スーパースターというフィルターで見た時代であること。そこには日本レコード大賞と紅白歌合戦という2大ステージの物語であり、著者のに二項対立フレーミングで語ると「レコード大賞と紅白」という本かもしれません。自分の中ではジュリーは日本で一番メジャーなロッカー(デビット・ボウイもなにするものぞ!)なのですが、ロッカーというより日本で一番ロックなエンターティナーに感じてくるのは、熱い一等賞へのこだわりがあるから。タイガースもPYGも、いいロックバンドとして大きく成長できたはずなのに…という残念な気持ちもありますが、エンターティナー沢田研二が歌謡曲のヒットチャートで踠きまくったからこそ、井上堯之や大野克夫の音楽は時代を作り、ショーケンはそれとは違う道を進めた気もします。沢田研二が自分の音楽に固執するのではなく時代の才能たちがジュリーというプラットフォームで己のアートを輝かせたいと思った、それがジュリーの時代なのだと思います。それにしても改めて感じるのは渡辺プロというプロダクションの存在の大きさです。テレビ局のみならず、政治まで巻き込んで芸能をビジネスにしていくプロセスはジャニーズや吉本興業のロールモデルになっています。これも二項対立テーマでフレーミングすると「ジュリーとワベプロ」という本でもありました。お互いに利用し合った(?)沢田研二とナベプロの関係の終わりは、どういう物語だったのでしょうか?エンターティナーとして、例えばシナトラみたいな存在にはなってない訳だから…そういえば去年、BS-TBSで録画した「沢田研二 華麗なる世界 永久保存必至!ヒット曲大全集」あったな…観なくちゃ!
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