自分以外全員他人 の商品レビュー
ちょ!?ちょちょちょちょっとーー (読後すぐの感想) 生きづらさを敏感に感じる主人公柳田 常に死にたい、生きるのを辞めたいと考えながら生きている。 追い打ちをかけるのがコロナ。 コロナ禍になり、人々が益々自分中心になり、我先にと他人を思いやる気持ちがどんどん薄れていく。 他...
ちょ!?ちょちょちょちょっとーー (読後すぐの感想) 生きづらさを敏感に感じる主人公柳田 常に死にたい、生きるのを辞めたいと考えながら生きている。 追い打ちをかけるのがコロナ。 コロナ禍になり、人々が益々自分中心になり、我先にと他人を思いやる気持ちがどんどん薄れていく。 他人のちょっとした言動や行動が、自分の意図しないことが気になり出すのは、ある意味他人への期待値が高いのだろうな...とも思う。 凄く人間臭くて共感できた。 死にたいがために不食を試み、どんどん痩せてはいるものの、自転車に乗ると気分爽快になっているところは救われる。 最後の数ページの勢いが強くて、まるでホラーでした笑 イライラは溜めない方がいい!
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主人公の考え方に共感しながら読んでいたので、結末がよい戒めとなった。生きづらさの一因があるようにも感じた。
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主人公の生活はとてもストイックで、とてもナイーブで共感できるところもあるが、究極の選択をしがちになってしまうのだろう。 現代社会や人間関係がもたらす、疲弊をみごとに描いている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルに共感して購入 しかし、このタイトルというのは主人公の周りの人間を表したものであり、当の本人は真逆の存在。加え、その言葉を母親から言われた主人公は、受け入れることができず、体が拒否反応を出してしまう。 前半は、共感する部分も多かったが、後半は主人公の暴走気味の行動に少し置いてけぼり感を感じてしまった。
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世の中には人に迷惑をかける人がいる。それを正そうとする人もいる。正すことが度を超えれば、正義感は濁ったものになり、加害者になる。 だから我慢して生きているけど、我慢にも限界がある。 主人公はそんな感情を常に持っているのだろう。 人の生死について、長生きしたいと思うことが当たり前の...
世の中には人に迷惑をかける人がいる。それを正そうとする人もいる。正すことが度を超えれば、正義感は濁ったものになり、加害者になる。 だから我慢して生きているけど、我慢にも限界がある。 主人公はそんな感情を常に持っているのだろう。 人の生死について、長生きしたいと思うことが当たり前のことではないと知らされる。 死生観を考えさせられる本だった。
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日々の生活の中で、少しずつ溜まってゆく不満、鬱憤。それらを解消、いや折り合いをつけるために我慢をしてゆく…その日々の“ガマン”がいつか爆発してしまう…“隣の芝生”は本当に厄介だ…“青く”見えてしまうものを、何とか“水色”に変えようとしていく。そんな行程でさえ鬱憤は蓄積されてゆく…...
日々の生活の中で、少しずつ溜まってゆく不満、鬱憤。それらを解消、いや折り合いをつけるために我慢をしてゆく…その日々の“ガマン”がいつか爆発してしまう…“隣の芝生”は本当に厄介だ…“青く”見えてしまうものを、何とか“水色”に変えようとしていく。そんな行程でさえ鬱憤は蓄積されてゆく…世の中、“自分が可愛い”奴らで満たされている。“他人のためになることが幸せ”なんて結局のところ幻想に過ぎないのでは…そんな思いに真正面からぶつかってくれた清々しい一冊。
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第39回太宰治賞受賞作品です。 「小説版ジョーカーだな」が、読後の率直な 感想です。 自分は真っ当に生きているのに、なぜ世間は こんなに自分勝手で、他人のことを考えない 人間があふれているのだ。 もう生きるのに疲れてしまった男は自殺願望 を抱えつつも、ちょっとだけ生きる喜び...
第39回太宰治賞受賞作品です。 「小説版ジョーカーだな」が、読後の率直な 感想です。 自分は真っ当に生きているのに、なぜ世間は こんなに自分勝手で、他人のことを考えない 人間があふれているのだ。 もう生きるのに疲れてしまった男は自殺願望 を抱えつつも、ちょっとだけ生きる喜びを時 々見つけて、明日へと立ち向かう勇気を得る 時もあります。 しかし世間の嫌な部分は、圧倒的に主人公を 攻撃してきます。 最後に行き着く先は破滅か、開き直りか。 よを達観する気持ちが湧き起こる不思議な一 冊です。
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最低限、自分の領域を侵されさえしなければ他人なんて関係ない…と思いたいけど、やっぱりイライラしちゃうこと、あるわ〜。
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始まりは、自分の心の奥底にあって表に出せなかった感情を主人公が代弁してくれてるようで私だけでなかったという安心感と親近感を持ったが、その気持ちを表に全面にだしてどこまでもネガティブに生きてる主人公に最後には恐さと苛立ちと嫌な気持ちが残った。救いや希望が欲しくなった。
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第39回太宰治賞受賞作。 「自分以外全員他人」というタイトル、良い。 太宰治賞は大好きな作家の今村夏子さんが過去に受賞されている賞なので毎年チェックしている。 「自分以外全員他人」の西村亨さんは太宰治賞の受賞のコメントで、昔から生きづらさを抱え、早く死にたかったと答えていたの...
第39回太宰治賞受賞作。 「自分以外全員他人」というタイトル、良い。 太宰治賞は大好きな作家の今村夏子さんが過去に受賞されている賞なので毎年チェックしている。 「自分以外全員他人」の西村亨さんは太宰治賞の受賞のコメントで、昔から生きづらさを抱え、早く死にたかったと答えていたのが衝撃的だった。気になって西村亨さんの他のインタビューを読んでみたら、死ぬ練習をしていたとか、遺書を冷蔵庫に入れているとか…色々と驚きが多かった。 この本はタイトルにも惹かれたし装丁も素敵で、だいぶ前から手元にあった。買ってすぐに少し読んだ時、主人公の柳田譲が著者の西村亨さんそのものに思え、読みたいのに読んでいいのだろうかというような感覚になってしまい、少し寝かせることにした。コメントやインタビューから受けた衝撃が少し強かったのかもしれない。でもいつか絶対読もうと、ずっと近くに置いていた。 その間、西村亨さんの2冊目「孤独への道は愛で敷き詰められている」が出版された。恋愛小説かなと思わせるタイトルと、前作とお揃いの素敵な装丁が、統一性があって個人的に好き。まだ「自分以外全員他人」も読み切れていないなかったのに、迷わず買った。 西村亨さんが2冊目の小説を出しているということが嬉しかった。1冊目を読み終えてしまっても次があるのだと安心したら、「自分以外全員他人」はあっという間に読み終えてしまった。 内容は終始暗く、主人公はどう考えても西村亨さんにしか思えないというほどの、私小説感。すごくリアルで、ドキュメンタリーを観ているような感覚だった。ある意味、西村亨さんが死ぬ気で書いた小説…とも言えるのかもしれない。だからなのか、読み終わってからもずっしりと心の中で残っていて、感想も、何と言っていいのか悩む。実際これを書いていても、私は多分柳田譲のことよりも、西村亨さんのことを考えてしまっている気がする。私小説の凄みを知ったような気がする。 いつ死んでもいいと思って生きている人は、最強なのではないかと思う。そしてそんなことを堂々と言ってしまえる人は、正直な人だなと思う。そんな人を応援したくなる。これからも西村亨さんの書く小説が読めるのを楽しみにしています。
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