なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか の商品レビュー
表紙のイラストに、良い意味で裏切られた。内容はデータに基づいた客観的な視点で描かれている。 変わったのは若手だけではなく、環境そのものが変化している。その波に乗り遅れると、若手だけが変わり、理解できない世代だと、感じてしまうのでしょうね。 成長をしたい思いはみんな同じ。ただ、スト...
表紙のイラストに、良い意味で裏切られた。内容はデータに基づいた客観的な視点で描かれている。 変わったのは若手だけではなく、環境そのものが変化している。その波に乗り遅れると、若手だけが変わり、理解できない世代だと、感じてしまうのでしょうね。 成長をしたい思いはみんな同じ。ただ、ストレスをかけ続ける職場環境は、今ではブラックと言われてしまう。職場選びや転職など、若年層の時から判断を強いられる環境で、いかに安心してスキルを身につけるか。その辺りの兼ね合いが難しい。 コミニケーションは大切であること。「会社のために」ではなく、その人のためになにができるかを主に育成することも大切だと思いました。
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2つの安全性は会社から与えられるもので良いのだろうか? その先には、使う側と使われる側の二極化が待っている気がしてならない。
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ブラック企業を排除する法規制などにより、社会の仕組み、価値観が変わってきたことがベースとなり、20,30歳代の意識が、会社に頼らずとも、将来に渡り、仕事をやり続けることを求める人が多くなってきている。著者は心理的安全性に加え、キャリア安全性という言葉で表現されている。自分が今の仕...
ブラック企業を排除する法規制などにより、社会の仕組み、価値観が変わってきたことがベースとなり、20,30歳代の意識が、会社に頼らずとも、将来に渡り、仕事をやり続けることを求める人が多くなってきている。著者は心理的安全性に加え、キャリア安全性という言葉で表現されている。自分が今の仕事をし続けても、将来に渡り、社会から要求される人材足りうるようになるために、現在の仕事がそれに見合うか否かで判断しているという事。 2:6:2の比率でよく言われるように、このように意識を自律的に行動に結びつけるのは、ほぼ上位の人たちであり、すべてが同じ考えではないが、心にはそのようなことを思っていて、何等かのきっかけで発芽するとのこと。 若手を育ているには、結局、自社で囲むことなく、副業や退職からの出戻りなどの長期スパンで考えないとうまくいかないとの著者主張。論理的な文章でデータ示しつつ。非常に理解しやすい内容でした。難しい時代だとも思う。
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Z世代の特徴を数値をもとに推測し説明しています。それをもとに、上の世代がどう考えるか、動くかの示唆を与える本の内容でした。 若者が変わったのではなく、まずは時代が変わり、法整備がされ、職場が変わり、そして若者の考え方も変わっていると上の人は感じる。この変容は不可逆で、昔の自分の成...
Z世代の特徴を数値をもとに推測し説明しています。それをもとに、上の世代がどう考えるか、動くかの示唆を与える本の内容でした。 若者が変わったのではなく、まずは時代が変わり、法整備がされ、職場が変わり、そして若者の考え方も変わっていると上の人は感じる。この変容は不可逆で、昔の自分の成長してきた軌跡をなぞって教えることは難しい。自分の教えてもらってきたことをなぞろうとするが、それをきっぱりと諦め、自分のマインドを変えていかないといけないのだと強く思わせる本でした。
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人材育成においてはZ世代という特別な世代が存在するわけではないというのは確かにその通りあと思う。最後に紹介されていた1992年の記事を読んでも、また自分が20代だったころを考えても、若者が考えていることの根本は大きく変わっているわけではないという点はとても理解できる。大きく変わっ...
人材育成においてはZ世代という特別な世代が存在するわけではないというのは確かにその通りあと思う。最後に紹介されていた1992年の記事を読んでも、また自分が20代だったころを考えても、若者が考えていることの根本は大きく変わっているわけではないという点はとても理解できる。大きく変わったのは職場環境であり社会の方なのかもしれない。 本書で特に目から鱗だったのは「キャリア安全性」という概念。3つの視座はとてもわかりやすい。 時間視座:このまま所属する会社の仕事をしていても成長できないと感じる。 市場視座:自分は別の会社や部署で通用しなくなるのではないかと感じる。 比較視座:学生時代の友人・知人と比べて、差を付けられているように感じる。 また「ハイパーメンバーシップ型組織」という筆者が提唱する個と組織の関係性も面白い。今後、構造的な人手不足が更に深刻化する社会では、このような考え方も受け入れないといけない時代になってきているのかもしれない。
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20代の若手メンバがチームに増えてきたことで興味を持った本。 若手、Z世代、と一括りにしない 会社に不満はないが、不安がある 心理的安全性とキャリア安全性が必要 キャリア安全性の3要素 時間視座 このままで成長できるのか 市場視座 転職できるのか 比較視座 友人知...
20代の若手メンバがチームに増えてきたことで興味を持った本。 若手、Z世代、と一括りにしない 会社に不満はないが、不安がある 心理的安全性とキャリア安全性が必要 キャリア安全性の3要素 時間視座 このままで成長できるのか 市場視座 転職できるのか 比較視座 友人知人と比べて大丈夫か 褒めるだけで無くフィードバックする 業務スキル 業界知識やビジネス教養 人事評価 キャリアづくりのアドバイス とにかくコミニュケーション頻度を増やす 本人の視界に入っていない機会のきっかけを提供 マネージャーだけで無く育成メンバをつくる 自分の成長経験が通じない
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Z世代は二極化している。きつい仕事もいいという子はいるがゆるい仕事がしたい子もいる。 変わったのは法律。
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変わったのは、若手ではなく、「法律」 →「若者雇用促進法」 : 情報開示の義務化によって、職場環境を改善するために努力するインセンティブが企業に生まれた →「パワハラ防止法」: ハラスメントへの監視が厳しくなり、居心地が良くなった 若手を育成できるマネージャーのポイント →年齢層が比較的若い →若手とのコミュニケーション頻度が一定以上ある →社員同士の職場を超えた「横断的な繋がりを生み出す」ルールを作れる →自らも転職経験がある →若手に対する「呼び方」は無関係 →入社した手の若手に多くの社会的経験を求め、また期待をしている →フィードバックの形式よりも、指導内容の明確性や内容の充実に注力している(褒めることとフィードバックは別物と心得ている) 自発的に行動できない若手の促し方 →最初の一歩を踏み出す言い訳を与える →「それはもう〜がやったことあるよ」 →「まだ社内で誰もやったことがないから、気楽にやってみて」 →「自分も分からないので調べて来てくれない?」 →「こういうイベントがあるんだけど、誕生日が3の倍数の人いたら行ってみて」 →評価シートに反映させるので、この半期で勉強していることが有れば教えてね」 →「悩みなく行動している姿勢」ではなく「自身も同じくキャリアに悩み、試行錯誤していること」を若手に開示してしまう →単なるすごい上司ではなく、職場の外でも活躍できる変な人へ
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ビジネス系ウェブサイトに広告が出ていたので興味を持って手に取った。キャッチーなタイトルとあおり文句から、わかりやすいハウツー本のような本を期待していたのだが、そうではない。 多くの事例やデータを出して解説しているが、結局のところ ・若者は二極化しており、「どちらともいえない」のようなあいまいなポジションをることとが少なく、すぐに行動に起こしがちである ・働き方改革に基づき職場は法律で縛られて変わってしまったので自分が育てられたように若者を育成することができない、つまりロールモデルが存在しない ・マネージャーだけで若者を育成するのは難しい ・終身雇用制度が崩れ若者は自分の身につくキャリアを求めている ・自社に優秀な若者を囲い込むのは不可能なので、社外からゆるくつながりを持ち助けてもらうのがよい ということのようだった。 いわゆるz世代に対する偏見のようなものは、最終章の「おわりに」の冒頭の新聞記事の引用を読めば吹き飛ぶだろう。しかしながら、結局どうしたらよいのか(現実的な解決法)は今のところよくわからない、というのが正直なところなのではないか。 タイトル・広告のあおり文から期待したものと内容が違っていたのでがっかりしたが、それを除けば丁寧な分析に基づいた良書だと思う。
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具体的なエビデンスや調査に基づいた結果・見解を示されており、「なるほど」と納得させられることが多かったです。 実際の職場の若手メンバーの顔を浮かべながら読んでいましたが、本書に書いてあるようなことを考えているのかなぁ?と自身の行動を振り返りつつ読めました。 ・現場がゆるくて辞める若手が増加している=質的負荷が失われつつある。かといって、「ふるい職場」に戻すのではなく、「ゆるい職場」での新しい育て方を見つけることが必要。 ・仕事の価値観が変わりつつある若手において、「仕事は我慢が伴うもの」という捉え方は70%強いる状況であり、世代間の差は少ない。生活を充実させるために給与を稼ぎたいと思っている若手も70%弱いる。 ・Z世代の人間関係や会社に対する価値観は2極化しており、個々の価値観を理解することが必要。環境以上に行動・経験に世代差がある状況。 ・キャリアの不安を覚える一方で、管理者側の育成の仕方は「ながら」や「放置型」になっている傾向が強い。(育成専門組織などが必要か。) ・キャリアの安全性=職業生活上にアクシデントが発生しても安定的に職業生活を営んでいけるという気持ちがどれくらい高まるか。ゆるい職場では、キャリア安全性が低下傾向にある。 ・仕事の質的負荷が高い人ほど管理職はワークエンゲージメントは高い。年齢が近いほど育成成功実感が高い(→取るべきポジション) ・若手だけのPJは良質な質的負荷のもと、上限関係による理不尽な人間関係に煩わしい思いをさせず、超高速で成功・失敗経験を体得させていく。 (イベント系の業務なんかこれでよくね?)例えば、収益・業績的なダメージは少ないが、エンドユーザーの反応が直接見られるPJ等 ・ガクチカの経験は尊重する姿勢を保つこと。知ろうとすることが現代の育成の第一歩として重要。 ・一定のコミュニケーション頻度を保つ。自らが行動的で職場外の越境経験があることは若手とのコミュニケーションにも有用。(転職歴も武器) ・フィードバックは形式よりも内容を充実させ、ポジティブかつ具体的に行う。(経験として、管理職という立場・視点をフルに活用する。) ・質的負荷が高く、関係負荷(理不尽さなど)を与えない。自律的な環境にすることが若手の成長実感を強める。 ・若手の自主性・自律性を生み出すための支援が必要(育て方だけでなく、育「ち」方改革も必要)若手だけで考えさせない、考えをアウトプットしてもらい、共有する。のち、コーチングでフォロー。 ・育成者を育成する・支援する仕組みも今の会社に必要。人材力の底上げを図ることで、関係負荷も軽減できる体制ができるかも。 ・始める「きっかけ」と実行したことの「見返り」を提供する ・量的負荷と関係負荷によるストレスは若手とのすれ違いを起こす可能性がある。また、こちらの求める質を若手が低いと感じてしまうことでもすれ違いは生じる。(経験豊富な若手ほど質的負荷を高める) ・すれ違いを前提としたコミュニケーションを取る→コミュニケーションを通じて、徐々にずれを調整していく。 ・今の若手は、入社前の社会的な体験を充実させている傾向が強い。そうした経験を引き出し、本人の活躍できるシチュエーションを構築することが求められる。 ・短距離走的な経験量をとにかく積んでもらう。ルーティン業務と少しずれた業務をやってもらう。ゴールラインも明確に引く。 ・褒めること=フィードバックではない。今後のキャリア構築のためのアドバイスや改善のコミュニケーションの場とする。 ・キャリア自律のための最初の一歩は自律性に依拠しない言葉が必要。 (最初は「言われたからやりました」でOK)うっとおしく思われても、まずは一歩進めば大成功。自己開示して、成果を伝えるのもいいかも(武勇伝にならないような伝え方が必要。) ・放置型では若手は成長しない。まずは放置しないという姿勢を示すこと=5分間のコミュニケーションを継続して行う。
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