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ユニット の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2024/11/21

*17歳の少年に、最愛の妻子を殺害された真鍋。警察官である夫の暴力に耐えきれず、幼い息子を連れて家を飛び出した祐子。ある偶然から同じ職場で働くことになった2人は、互いに傷を隠しつつも少しずつ交流を重ねていく。しかしある日、真鍋は事件の犯人である少年が出所したことを知る。わずか7年...

*17歳の少年に、最愛の妻子を殺害された真鍋。警察官である夫の暴力に耐えきれず、幼い息子を連れて家を飛び出した祐子。ある偶然から同じ職場で働くことになった2人は、互いに傷を隠しつつも少しずつ交流を重ねていく。しかしある日、真鍋は事件の犯人である少年が出所したことを知る。わずか7年という年月での出所に複雑な思いを抱く真鍋は、次第に犯人への憎悪を募らせていく。一方、祐子にも夫の執拗な魔の手が迫っていた――。少年犯罪と家族のあり方を克明に描き出す、著者渾身の傑作サスペンス* かなりの分量ですが、あっと言う間に読み終わってしまいました。 全く飽きさせないスピード感と展開、お見事です。 悪役がこれ以上ないほどに完璧なので、無条件に主人公側に付けたため、良くも悪くも単純明快な感情移入のまま読了。 主人公たちの詰めが甘い!とやきもきしますが、最後はキレイに収束したので良し。 できればエピローグで続きが読みたかったな。

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2024/10/08

角川の株主優待でもらって読んだ 良かった!時間を作って読みたい本。1日で読み切った。 私の好きなサスペンス。殺人あり。DVあり。そして少しのロマンスあり。子供を連れた妻角脇と子供を殺されたべ。この2人には幸せになってほしい。そしてDVをする夫門脇には怒りを覚えるし、そんなに人格っ...

角川の株主優待でもらって読んだ 良かった!時間を作って読みたい本。1日で読み切った。 私の好きなサスペンス。殺人あり。DVあり。そして少しのロマンスあり。子供を連れた妻角脇と子供を殺されたべ。この2人には幸せになってほしい。そしてDVをする夫門脇には怒りを覚えるし、そんなに人格って歪んだふうに形成されていくものなのかなと思った。

Posted byブクログ

2024/08/15

根が深い問題や、犯罪被害の影響を克服しようとするようなこと等の社会的な要素を深く織り込みながら、人の繋がりが出来上がって行く様子、壊れて行く様子を考えるような内容かも知れない。紐解き始めると「続き」が気になってしまい、頁を繰る手を停められなくなってしまった。読後の余韻が非常に深い...

根が深い問題や、犯罪被害の影響を克服しようとするようなこと等の社会的な要素を深く織り込みながら、人の繋がりが出来上がって行く様子、壊れて行く様子を考えるような内容かも知れない。紐解き始めると「続き」が気になってしまい、頁を繰る手を停められなくなってしまった。読後の余韻が非常に深い。 複数の視点人物が在り、適宜それらが入れ替わりながらモノが在りが進む。 夫の執拗な暴力に怯え、傷だらけになっていて、5歳の息子を連れて、思い切ってそこから逃れることにした門脇または宮永裕子。 事件当時17歳の少年で在った人物に妻と1歳の娘を殺害されて以来、7年間もそのことで鬱のようになってしまっていて、苦しみながら少し荒んだ暮らしをする真鍋篤。 用事を足しに出た際の一寸した出来事を通じて、真鍋篤や宮永裕子と知り合い、彼らを雇うこととなる工務店経営の波多野正明。 何か妄執に憑りつかれたかのようになっていて、妻に激しい暴力を振るう、辣腕刑事でもある門脇英雄。 7年前の母子殺害事件で、少年事件としては最も重い無期懲役刑になりながらも仮出獄して来たばかりの川尻乃武夫。 これらの5人が主な視点人物となって、物語は展開する。札幌、函館、旭川、小樽というような北海道内が舞台となり、実在している地名が多々出て来る。 余りにも不幸な出来事に心を砕かれてしまったままであった状況から新しい歩みへ踏み出そうとする、傷だらけであった状態からより自然な状況の中で新たな歩みを始めようとする、そういう人達が偶々出会って“ユニット”となって行く動きが生じる。 こういうのに対して、妄執、思い込みで激情に任せるかのように突き進み、以外が一致しそうだと行動を共にし、それを“ユニット”と称するような動きも在る。 作品そのものは「家庭内暴力」という問題が注目された状況、民家に押し込んだ少年が母子を殺害という事件が実際に起こってしまった様子を踏まえ、2003年頃に初登場したそうだ。更に、本作では敵役的な役割の門脇刑事が色々と職務上で暗躍するような場面も在るのだが、本作の少し後から登場する「北海道警察シリーズ」に繋がる感じでもある。 或いは「浄化する魂」というような動きに対し、「腐敗する魂」というような動きが在って、両者の衝突というような様子が本作のクライマックスなのかもしれない。 宮永裕子と息子、真鍋篤、彼らを雇った波多野正明の「その後」は作中で何となく示唆されている。他方、その様子が登場する小説が在れば是非読みたいという感じだ。 主要人物達がぶつかり合う様を通じながら「人生の中で少し大事にしてみたいこと?」というような、静かな問題提起も在るように感じた。広く御薦めしたい!

Posted byブクログ

2024/06/25

さすがに読ませる。分厚いページがあれよあれよと進んでいく不思議。面白かった。 お得意の地味に展開していく感じではなく、常にハラハラとさせられる展開。追う側と追われる側の視点をたくみに入れ替えストーリーを追い込んでいく感じ。 まぁ少しそんな偶然あるかいな!ってところはあるけども...

さすがに読ませる。分厚いページがあれよあれよと進んでいく不思議。面白かった。 お得意の地味に展開していく感じではなく、常にハラハラとさせられる展開。追う側と追われる側の視点をたくみに入れ替えストーリーを追い込んでいく感じ。 まぁ少しそんな偶然あるかいな!ってところはあるけども、それはいいでしょ。フィクションなんだ。 作者のファンとしてはそろそろ歴史ifものにも手を出そうかなぁ、というところ。

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2024/06/21

ハラハラドキドキ。偶然が重なりすぎ、一気に主人公らを追い詰めたのはヤリスすぎか。とらいえ、その分をさしひいても面白かった。

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2024/04/22

最近ハマっている 薬丸岳さんからの繋がりで おすすめされていた。 あっという間に読了。 社会派サスペンスドラマ。 妻と幼い子供を殺され悲しみに暮れる夫。 警察官の夫が暴力をふるい 逃げても逃げても追いかけてくる、ついに逃亡を 決めた妻。 同じ仕事場に身を寄せることとなり、、...

最近ハマっている 薬丸岳さんからの繋がりで おすすめされていた。 あっという間に読了。 社会派サスペンスドラマ。 妻と幼い子供を殺され悲しみに暮れる夫。 警察官の夫が暴力をふるい 逃げても逃げても追いかけてくる、ついに逃亡を 決めた妻。 同じ仕事場に身を寄せることとなり、、わ 被害者心理の、描写が痛々しく リアルでした。

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2024/02/08

殺人事件の被害者側が納得でき得ない判決の場合、しかも刑期が短縮されて犯罪者が娑婆に戻ってきたとしたら、被害者の気持ちとして仇討ちを考えることは非人道的なことなのだろうか。 ましてやその犯罪が、妻と幼児が無惨な殺され方をした場合、夫の気持ちは法律に納得できなくて当然のように思える。...

殺人事件の被害者側が納得でき得ない判決の場合、しかも刑期が短縮されて犯罪者が娑婆に戻ってきたとしたら、被害者の気持ちとして仇討ちを考えることは非人道的なことなのだろうか。 ましてやその犯罪が、妻と幼児が無惨な殺され方をした場合、夫の気持ちは法律に納得できなくて当然のように思える。 『 ユニット 』では、弱者に対する理不尽な暴力を軸に、家庭内暴力、悪徳警察官、熟年離婚などの要素が絡みながらのサスペンス劇が描かれてる。 登場人物の紹介 ◉ 真鍋篤 32歳 仕事から帰宅した真鍋は、無惨に殺害された妻子の姿に愕然とする。
犯人は直ぐに逮捕され、17歳の少年の犯行だった。 あまりの理不尽な犯行のために、少年法でも最高系の無期懲役の判決が下った。 真鍋は自暴自棄になり、酒に溺れて仕事も失う。 ◉ 門脇祐子(旧姓=宮永祐子) 31歳 夫である英雄の家庭内暴力による怪我で、何度も病院で治療を受けている。
同じ病院だと暴力による怪我と疑いを持たれると考え、治療を受ける病院を変えながら治療を受けていた。 しかし今回の病院では、医者から警察に通報すると告げられる。 祐子は自分の不注意からの怪我であることを訴え、警察への通報を頑なに断る。 ◉ 門脇英雄 北海道警察本部の優秀な警察官で、切れ者で有能という評判の刑事だ。 しかし家庭内では周期的に妻の祐子に暴力を繰り返し、レイプに近い性交渉、常軌を逸した嫉妬深さで、精神的にも肉体的にも祐子を追い込んでいた。 まさに男尊女卑の考えの信奉者であり、何事にも妻は夫に従うものと頑なに信じている。 ◉ 川尻乃武夫 17歳 金を目的に侵入した家で、騒がれた女性を絞殺した後にレイプに及ぼうとするが、幼児が泣き叫ぶため集中できず、邪魔者として殺害してしまう。 無期懲役の判決が出て収監されるが、模範囚と判断されて7年で仮釈放となる。 親元に帰った乃武夫は、職探しをするのだが、面接を受ける度に不採用となる。
採用されない理由が乃武夫には理解できず、誰かが就職の妨害をしているのではとの疑心暗鬼に陥る。 ◉ 波多野正明 仕事最優先で生きてきた波多野は、家庭を顧みずに働いてきた。 息子が東京に出て社会人になった時点で、不満を抱いていた妻は波多野を捨てて家を出てしまう。 がしかしとても優しい性格で、気配りのできる正義感にあふれた人物だった。 真鍋篤と宮永祐子の両名は、波多野のチカラによって生きる目的に光明を見出そうとする。 以上の5名が複雑に絡み合い、追いつ追われつのサスペンスが描かれる。 偶然出逢った二人によるユニットが二組、命を賭けた逃亡と追跡が繰り広げられる。 冒頭はやるせない内容で不安になったのだが、読み進むにつれて一挙に物語に引き込まれてしまった。

Posted byブクログ

2024/01/29

夫のDV。母子殺害。2つの事件が絡み合い進んでいく。よくあるパターンかも。 でも、さすがの佐々木譲。500ページ超をあっという間に読めてしまう。

Posted byブクログ