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社会学の新地平 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/06/25

部屋のどこかに岩波文庫の「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」が「永遠の積読」として埋まっています。大塚久雄訳だったと思います。なんか社会学とか社会科学の本を開くようになって、ここは有名な「プロ倫」読んでおかなきゃダメでしょ、と思ったのでしょう、全然読む気になりませんでし...

部屋のどこかに岩波文庫の「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」が「永遠の積読」として埋まっています。大塚久雄訳だったと思います。なんか社会学とか社会科学の本を開くようになって、ここは有名な「プロ倫」読んでおかなきゃダメでしょ、と思ったのでしょう、全然読む気になりませんでしたが…まあ、いつ読むかわからないけど、先に本書「社会学の新地平──ウェーバーからルーマンへ」読んでおいて良かったような気がします。ウェーバーとマルクスをくっつけようとして失敗した人として大塚久雄ボコボコだし。そう古典的名著として崇め奉るのではなく現在を読み解くツールとして「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」のテキストだけでなく、この本が書かれた時代の雰囲気とか、極私的なウェーバー一族の商売とか、あるいは学者としての能力とかから資本主義が始まるか始まらないかの時期における意味を読み解くライブな新書でした。まったく知らないルーマンへの接続も面白かったです。全然違うベクトルですが斎藤幸平「人新世の資本論」でマルクスが現在に生き返るみたいな感覚を持ちました。資本主義の限界を人々が語るようになった現在、ウェーバーも掴みきれなかった「資本主義の精神」を探索する旅をもっと理解したいです。とにかく新書ってすごい。結構難しい最新の研究を出来るだけコンパクトにまとめてくれているので多少分からなくても読み切ることが出来るのです。うん?これって、いいこと?

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2024/03/29

前半のウェーバー論はいろいろ勉強になった。え、そうなの?みたいな感じ。実はみんな読んでないのではないか。(私は読んでない)

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2024/03/12

マックス・ウェーバーが描き出した資本主義の精神とは何か、ニクラス・ルーマンの論も入れながらたどった本。 この二人が偉大なのは、合理的組織が何なのかを、私たちが本当はよく知らないことを知って逃げずに考え続けたところにあるという。 私たちも、現代社会に真摯に向き合う必要があるのではな...

マックス・ウェーバーが描き出した資本主義の精神とは何か、ニクラス・ルーマンの論も入れながらたどった本。 この二人が偉大なのは、合理的組織が何なのかを、私たちが本当はよく知らないことを知って逃げずに考え続けたところにあるという。 私たちも、現代社会に真摯に向き合う必要があるのではないか。

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2024/01/29

ウェーバーやルーマンのことは、正直言ってよくわかりませんが、 日本では、大塚久雄という人のウェーバーの解釈が幅を効かせているようだけれども、それは間違いだということはなんとなくわかりました。

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2024/01/21

ウェーバーを今日の組織論の成果から逆照射して、その原点を築いた思想家として解釈する試み。その到達点としてルーマンの思想を置いている点が独特である。肝心のルーマンについて著者の理解がほとんど示されないので、この議論の妥当性について本書だけで判断するのは難しいが、ウェーバーを読解する...

ウェーバーを今日の組織論の成果から逆照射して、その原点を築いた思想家として解釈する試み。その到達点としてルーマンの思想を置いている点が独特である。肝心のルーマンについて著者の理解がほとんど示されないので、この議論の妥当性について本書だけで判断するのは難しいが、ウェーバーを読解するための観点としては面白い。「プロ倫」の着想としたと思われる実在の会社の組織形態からウェーバーの議論を貫く主題を導くのはやや突飛ではあるが雑然としたウェーバーにはまだまだ解釈の余地があると思わせる点で非常に感心させられる。大塚久雄を全否定する件は痛快である。とはいえ、ウェーバーの「正しい」解釈がこれだけであるとするのはまた、大塚久雄と同じ陥穽にはまってはいないか(たしかに大塚久雄流の「マルクス主義」の公式に当て嵌めるのは完全に正しくないとはいえ)。

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2023/12/01

出版社(岩波書店)のページ https://www.iwanami.co.jp/book/b635084.html 内容・目次あり

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