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ひみつのしつもん の商品レビュー

4.2

20件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

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2024/11/19

なんということはないエッセイだが、終わり方が幻想文学っぽく締めるのが多く、短編小説の趣きを感じさせ、作者の小説と関わってきた年輪の大きさを感じさせる。すごく面白いというわけでもないが、不思議な読後感がある。

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2024/11/14

ゆったりとダメな感じのエッセイ 声を出して笑ってしまうところもいくつかあり すぐ夢想の世界に行ってしまうところが最初ザワザワしたが、本ってこういうものだったなとそのうち慣れました 挿絵がおしゃれでピッタリ

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2024/12/09

何かの記事で、ダ・ダ・恐山さんがこの本を「面白かった」と言っていた、と思う。あやふやな記憶で購入した。 岸本佐知子さんの本は初めて読んだ。 ユーモラスな文体で軽やかだけれど、自虐的な何かも大いに含んでいて、楽しく読む一方で自分の過去の恥ずかしいあれこれが呼び覚まされたりした。あん...

何かの記事で、ダ・ダ・恐山さんがこの本を「面白かった」と言っていた、と思う。あやふやな記憶で購入した。 岸本佐知子さんの本は初めて読んだ。 ユーモラスな文体で軽やかだけれど、自虐的な何かも大いに含んでいて、楽しく読む一方で自分の過去の恥ずかしいあれこれが呼び覚まされたりした。あんなことしなきゃよかった、『常識』って難しい、というような。ちょっと痛痒さを伴う共感を覚えつつ、私のあれこれも軽やかな文体で記録したら少し面白くなるかなと考えた。 挿絵がかわいい。私が読んだのは文庫だけど、装幀・挿画をクラフト・エヴィング商會が担当していると知り「単行本買えばよかった…!」と思った。

Posted byブクログ

2024/09/16

第3巻から読んでしまったけど、それもいいのだ。 1.2巻もチェックせねば。 渋滞、シュレディンガーのポスト、人生の法則一およびニ、ひみつのしつもん、『可愛い』のこと に付箋をつけた、面白くって

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2024/08/11

岸本さんと私はちょっと似ているというか 種類が同じような気がする。 ハズレを引きやすいところとか 運動が全くできないところとか (する気もないし五輪嫌い) 負のエネルギーをまとっているような感じ。 おこがましいけれど勝手に仲間だと思っている。 今回1番の衝撃は、にゃんまげが登場し...

岸本さんと私はちょっと似ているというか 種類が同じような気がする。 ハズレを引きやすいところとか 運動が全くできないところとか (する気もないし五輪嫌い) 負のエネルギーをまとっているような感じ。 おこがましいけれど勝手に仲間だと思っている。 今回1番の衝撃は、にゃんまげが登場したこと。 地元も地元、4歳まで生まれ育ったあの地の キャラクターが出てくるとは思わず、笑った。 子どもの頃、にゃんまげのシャーペン持ってたなぁ。

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2024/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者の名前は存じ上げていたが、今回はじめて文章を読んだ。 きっかけはSNSで有名な人が好きだと言っていたから。 最初はよくある(?)自分の生活や老いを面白おかしく書くタイプのエッセイだ、と思ったら「羊羹」あたりからおや?となった。 短いテーマの文章を読み終えるたび、いろんな種類の不思議な気持ちになった。 エッセイというより創作の短編集を読んでいる気持ちになった。 小さい頃、今よりもっと世界が狭くて面白いものも少なかったとき、身の回りにあるものともっと距離が近くて、いろいろ考えていたことを思い出した。 著者はずっとずーっとその感覚を持って大人の頭で考えて唯一無二の感覚を磨いてきたんだな、と思った。 以下印象に残った話。 「エクストリーム物件」 「鼎」「凹」の文字の魅力的な間取り。「Q」「乙」の曲線に寄りかかって、ゆったり足を伸ばしてみたい。 →なんかわかる!!小学生くらいのときは文字そのものと距離が近くて、文字に対して好印象と悪印象あったよな〜と思い出した。 「羊羹」 夜が怖い。宇宙がダイレクトに感じられる。宇宙は何もないのではなく、まだ解明されていない物質で満たされている。それは羊羹のようなものかもしれず、夜はその羊羹が口や鼻や目からなだれこんでくる。 →夜からここまで感情と想像を広げられるものなのか。 「分岐点」 お店に忘れ物をとりに行った友達が帰ってこなかったので、おかしいなと思って帰ったら、友達の方は店から出たら著者がいなかったから帰ったという。そのときから世界線が分岐してしまったんじゃないか? →決定的ではなくても、説明がつかないささないな不思議なことから世界の分岐は始まってるかもしれない…小さい頃はよくゲームの中のように自分の行動で世界線が変わると信じていたことを思い出した。そしてこれはある程度本当… 「夏」 夏にやりたいことを列挙。子供時代にしかできないようなこともあれば、これからできそうなこともある。 →エモくて印象に残った。 「ぬの力」 ヌテラという食べ物があり、口に入れた時の粘り気で上顎と舌がくっつく感じが見事に表現されている名前がすごい。これは「ぬ」の力ではないか。 →わたしは小学生の頃「ぬ」はなんか嫌いということにしていたけど、「ぬ」のなんともいえぬ力を感じ取っていたのかもしれない。

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2024/06/27

翻訳者でありオモシロ幻視者でもある岸本佐知子のエッセイ集。 先月小川洋子の『原稿零枚日記』みたいなのが読みたいと思ったとき、なんで岸本さんのエッセイじゃなくてリディア・デイヴィスを選んだんだっけ。『サミュエル・ジョンソンが怒っている』も面白かったので全然いいのだが、謎の遠回り...

翻訳者でありオモシロ幻視者でもある岸本佐知子のエッセイ集。 先月小川洋子の『原稿零枚日記』みたいなのが読みたいと思ったとき、なんで岸本さんのエッセイじゃなくてリディア・デイヴィスを選んだんだっけ。『サミュエル・ジョンソンが怒っている』も面白かったので全然いいのだが、謎の遠回りをした気もする。 「ねにもつタイプ」のシリーズに表れでる妄想癖は、思いっきりパラノイアックに描けばサイコホラーにもなると思う。そういう日常が歪みだす異次元に繋がる穴を、ドロップを舐めながら木の棒でツンツン突いて遊び続けてるのが岸本さんって感じがする。老いを感じるエピソードも多いのに、全部がボンヤリと"そういう性格"に回収されていって不思議な楽観主義に包まれてしまう。岸本さんは根暗を元気にしてくれる。

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2024/06/17

筑摩書房のPR誌『ちくま』に連載されているエッセイを書籍化したものの文庫版。『ねにもつタイプ』、『なんらかの事情』に続くシリーズ(?)第3弾。 著者がカード会社のホームページにログインしようとした際に問われる「秘密の質問」に頭を悩ませることになる表題作を含めた63編を収録。文庫...

筑摩書房のPR誌『ちくま』に連載されているエッセイを書籍化したものの文庫版。『ねにもつタイプ』、『なんらかの事情』に続くシリーズ(?)第3弾。 著者がカード会社のホームページにログインしようとした際に問われる「秘密の質問」に頭を悩ませることになる表題作を含めた63編を収録。文庫化にあたり、単行本未収録の11編を加えられている。 日常に潜むワンダーを垣間見せてくれる著者の語り口は健在。自分はよく脳内で「本をあまり読まない人から『おすすめの本は?』と訊かれたらどんな本を薦めるか」というシミュレーションを行なっているのだが、その際に薦める本が何を隠そう岸本佐知子さんのエッセイ集なのだ。 読書の魅力のなかには「自分でない者と出会う」という興奮がある。そういった意味で、岸本佐知子さんのエッセイのような「世の中にはこんなことを考えている人がいるんだ……」と打ちのめされる体験は、まさに読書の醍醐味を味わうのにうってつけだと思うのだ。

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2024/04/25

大地の歌と爆心地で大爆笑 ちょっとした空き時間に読むのに最高なんだけど面白すぎて何回電車で笑いこらえたか、、、、 初めての岸本さんエッセイ、大好きになりました

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2024/04/14

[1]初めて読んだ著者ですが、愛してしまいました。破壊的で危険です。ときおり吹き出すのを止めようとして「ふひっ!」とかいう音が出てきて周りに誰もいないのにキョロキョロしたり「く、く、く、く、く、く、く」となって苦しかったり。こんなふうになったのは昔、ジェラール・ダレルの『虫とけも...

[1]初めて読んだ著者ですが、愛してしまいました。破壊的で危険です。ときおり吹き出すのを止めようとして「ふひっ!」とかいう音が出てきて周りに誰もいないのにキョロキョロしたり「く、く、く、く、く、く、く」となって苦しかったり。こんなふうになったのは昔、ジェラール・ダレルの『虫とけものと家族たち』を読んで以来かなあ。 [2]ものすごい才能です。素晴らしい妄想力です。ぼくも妄想しますがなかなかここまではいけないので妄想の神様として崇めることにしました。 [3]挿絵がクラフト・エヴィング商會というのに惹かれて読み始めたのですが大当たりで初めて読んだわけなのでまだ何冊も楽しめると思うと嬉しい。 ■心覚えのためのメモ 生まれようと思ったって、なかなか日本三大ドヤ街で生まれられるものではない。(p.18) 実際に行くなどもってのほかだ。(p.22) もう手遅れだ。ボブとサムはすでに私の中に入りこみ、(p.30) ラジオ体操第−3。(p.38) やっぱりばれたのだ、と思う。何がかは自分でもわからないが、そう確信する。(p.40) 私とゴキブリは、連れのように並んで横断歩道を渡りきった。(p.62) いつそ、想念を物質化できればいいのに。(p.64) 正しい「ちょうちょ結び」の習得は大事にとってある。(p.78) 桃をご神体にした桃教、というのはないのだろうか。(p.82) 「鼎」とか「凹」なんかはいかにも魅力的な間取りだし、(p.86) 私が心の底からやりたいことは、たとえば、「つるっつるすること」だ。(p.92) おそらくもう五輪はいたるところに偏在するのにちがいない。(p.96) しかし成長は、いったんしてしまうとその後が存外つまらない。(p.132) そうやって一つひとつ自分をリセットしていき、まっさらな状態でもう一度成長の瞬間を味わおうという作戦だ。(p.132) きっとこれから先も何度でも忘れるだろう。(p.134) そしてもちろんみんな何らかの守護凡人になる。(p.144) 名前はとうしよう。「善の組織・ほほえみ」とか。(p.156) 自分から落ちたネジなのか。(p.170) 十字顔の人のそれまでの人生や、その日いちにちのことを考える。(p.174) ボトルの中身を説明しているのではなく、説明が中身を決定するのだとしたら。(p.251) かかとはわたしです。(p.264)

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