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神と黒蟹県 の商品レビュー

3.8

58件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

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2025/12/21

日本であることには間違いないのが残念~黒蟹県は日本のどこにでもある地方。そこに住む人々と半知半能の神のくらし~「末端というのはすなわち先端だ。新しいことはいつだって小さな村や町から始まる。」そうだとも思うし、そうじゃないとも思う。実在と架空が入り交じるが日本人向けの小説なので日本...

日本であることには間違いないのが残念~黒蟹県は日本のどこにでもある地方。そこに住む人々と半知半能の神のくらし~「末端というのはすなわち先端だ。新しいことはいつだって小さな村や町から始まる。」そうだとも思うし、そうじゃないとも思う。実在と架空が入り交じるが日本人向けの小説なので日本からは離れられない。絲山さんはデビューから20年なんだって。絲山さんって神楽坂の新潮社に行くイメージだったのに、賞を貰ったのは文藝春秋の文學界だったんだ

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2025/09/22

海の仙人が良かったので、続けて同じ作者さん。 やけにディティールが細かい架空の黒蟹県の人々。 内容も、架空のものと実在のものが入り混じり、これはどっちた??ってなりながら読むのが楽しい。 ないようは、本当になんてことはない、黒蟹県の住人たちの世界を覗き見しているような感じ。 その...

海の仙人が良かったので、続けて同じ作者さん。 やけにディティールが細かい架空の黒蟹県の人々。 内容も、架空のものと実在のものが入り混じり、これはどっちた??ってなりながら読むのが楽しい。 ないようは、本当になんてことはない、黒蟹県の住人たちの世界を覗き見しているような感じ。 その中に当たり前のようにファンタジーが混ざってるのも面白い。 いい意味で、毒にもクスリにもならない、でもところどころでくすりとなる、あっさり読後感な一冊。

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2025/08/30

なんとも気楽で神様らしくない神様の登場は、黒蟹県の人々を俯瞰で見るような視点があって面白い。 絲山秋子氏の作品としては息抜きできるような軽い作風なので、半日で読み切ってしまうほど読みやすかった。

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2025/07/21

好きです。 架空の県に住まう人々の日々。そして神。あるあるのようでいてフィクション。架空と実在の物の名前が混在していて楽しいです。 ストーリー的に面白いというより、完全に文章を楽しむ本。絲山さんのセンスにハマるか否かでしょうか。 雉倉さんのおばちゃんとの付き合い方とか、十和島さん...

好きです。 架空の県に住まう人々の日々。そして神。あるあるのようでいてフィクション。架空と実在の物の名前が混在していて楽しいです。 ストーリー的に面白いというより、完全に文章を楽しむ本。絲山さんのセンスにハマるか否かでしょうか。 雉倉さんのおばちゃんとの付き合い方とか、十和島さんの町内会のやりとり、赤髪の男のスタンス、そして所々の神。淡々としているようで、確かにと思う所もあり、ユーモラスな文章が好きです。 楽しい読書時間だったけれど、時間を経たら内容絶対忘れちゃう〜。刹那的。☆3.5

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2025/07/17

黒蟹県という架空の県に住む人たちのオムニバス。 近隣の市となにかと仲が悪い、というのは高崎と前橋、大宮と浦和(同じさいたま市なのに)なんかのイメージだろうか 宮城や岩手みたいに県庁所在地が圧倒的存在だと、険悪になりようがないからあんまりピンとこないものがあるが。 ストーリーより...

黒蟹県という架空の県に住む人たちのオムニバス。 近隣の市となにかと仲が悪い、というのは高崎と前橋、大宮と浦和(同じさいたま市なのに)なんかのイメージだろうか 宮城や岩手みたいに県庁所在地が圧倒的存在だと、険悪になりようがないからあんまりピンとこないものがあるが。 ストーリーよりむしろ表現が面白くて笑った 下記は頼りにならない男三兄弟に囲まれる十和島所長の章。どれもおかしい > 同窓会に行けば若作りでてかてか光っている人もおじいさんみたいにすっかりしぼんでしまった人もいる。決して中身を見てはいけない玉手箱みたいな人、埃を被った貯金箱みたいな人、ガレージの脇に放置されたソファみたいな人、ひび割れた長靴みたいな人、床の間の壺のような人もいる。 > (恋愛について) > あれって一体なんだったんですかね?わたくしのところには取説も施工説明書もきてなかったんですよ。工具も何もなしに、よその現場をちらっと見た記憶だけでパワーエートスの設置工事をするようなものです。 > > 「親しくなる」と「つき合う」の間には何か部品をかまさなければいけなかったんですか。それとも養生さえしておけばそれでよかったんですか。「同衾」は同梱なんですかそれともオプションで別注なんですか。 > 部下の営業が顧客との連絡の行き違いを「最近水星が逆行してますからねえ」と煙に巻くなんていうのもおかしい。それで通用するんか! 「所長から怒られが発生しました」っていう言い回しが「賑わいの創出」と構造が同じ、と言うのもおかしい。 「赤い髪の男」はかつて海外で活躍する建築家だったが、恋愛リアリティ番組で恥をかいたことを気に病んでいる。出身校を「マサ工です」と言う。棚元県の昌森工業のことだと思わせて実はマサチューセッツ工科大学だ、なんていうところも架空と実在の校名が混じっていておかしい。 この小説は全編、この調子で架空の名詞と実在の名詞が混ざっている。県と市はもちろん、植物、方言、食べ物、店名など。よくこんなに「らしい」名前を思いつくなぁ。でも楽しいだろうなぁ。 絲山さんは転勤していたしドライブも好きだから、いろんな地をまわって「らしい」名前のストックがあるのかなぁ。 地図がある小説は好きではないのだが、これは例外。内容と立地はあまり関係ないので。

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2025/05/12

架空の「黒蟹県」で暮らしを営む人々と、そこに寄り添い楽しむ神様の様子が描かれる。 黒蟹県の作りこみが、架空の路線図や地図を作る趣味の人のそれに近く、地域同士の張り合いなどまで描かれていてとてもリアルでした。一方、そこにこだわり過ぎて話が頭に入ってこないような印象があり、ユーモラス...

架空の「黒蟹県」で暮らしを営む人々と、そこに寄り添い楽しむ神様の様子が描かれる。 黒蟹県の作りこみが、架空の路線図や地図を作る趣味の人のそれに近く、地域同士の張り合いなどまで描かれていてとてもリアルでした。一方、そこにこだわり過ぎて話が頭に入ってこないような印象があり、ユーモラスな神様が登場するまではもう一つ面白みを感じるに至らなかった。地方の説明が長いため、ちょっと読み進めるのに集中力が必要かも

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2025/05/01

これは…思いがけない面白さ! 架空の「微妙県」黒蟹県を舞台にした日常。普通の人々の普通の日々に、ちょっとした普通でないことが混じり、めちゃくちゃ身近なあれこれの中に架空の事物がてんこ盛り。神もいる。全知全能ではなく半知半能くらいなところがかわいい。蕎麦屋に通ったり滝を見に行ったり...

これは…思いがけない面白さ! 架空の「微妙県」黒蟹県を舞台にした日常。普通の人々の普通の日々に、ちょっとした普通でないことが混じり、めちゃくちゃ身近なあれこれの中に架空の事物がてんこ盛り。神もいる。全知全能ではなく半知半能くらいなところがかわいい。蕎麦屋に通ったり滝を見に行ったりお弁当について考えたり人間に叱られたりする。 何が起きた?と説明できるほどのことは起こらないのに、クスッと笑えて、不意に心を貫くような言葉が残る。読み返したくなり、覚えておきたくなる文がいくつもある。何がなんだかわからないけど、良いものを読んだと思う、多分。そんな本。 中でも、書き写さずにいられなかった1行をひとつ。 「どうして自分に許せる孤独と許せない孤独があるんだろうね」 ほんとにね、そうだよね。でも「許せる孤独がある」って、それが分かるだけで、ほんのちょっとだけ救われるところもあるように思うよ。 なお、手に取るきっかけになったのはデイリーポータルZのこちらの記事でした。 https://dailyportalz.jp/kiji/book-review-parikko02

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2025/02/15

架空の地方に住む人たちの話で軽快。 脇役で登場する人は地方にありがちな同じ苗字で、メインの人は聞き馴染みのない苗字。 現実と架空をさまよう展開もだが、独特のユニークな表現もこの作家の魅力で、本作も冴えている。 勉強机と壁の間には「消しゴムの墓場」が、洗濯機と壁の間には「靴下の墓...

架空の地方に住む人たちの話で軽快。 脇役で登場する人は地方にありがちな同じ苗字で、メインの人は聞き馴染みのない苗字。 現実と架空をさまよう展開もだが、独特のユニークな表現もこの作家の魅力で、本作も冴えている。 勉強机と壁の間には「消しゴムの墓場」が、洗濯機と壁の間には「靴下の墓場」がございますけれども 細やかな気遣いは出来ても思い切って空振りをすることは恐ろしくてできない。それを他人はケチというのだった。 廃業や精算はプラスには見えなくても、立派な仕事だと思う。時代をひとつ先に進めるために避けられないプロセスなのだ。 撤退の判断と実行こそ尊い。

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2025/02/06

小説って基本フィクションなのに、こうも架空の地名、人名だらけだと物語に入っていき辛い。 神の中途半端な感じが面白かった。 「なんだかわからん木」「キビタキ街道」「神と提灯行列」が良かった。

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2025/01/25

架空の『微妙に』『地味』な県、黒蟹県を舞台にした連作集。 癖の強い市長がいて、地域同士の確執があり、めんどくさい地域もあればこれといった特徴もない地域もある。 移住してくる人、生まれた時から住んでいる人、一度出て行ってまた戻ってきた人、様々な人がいてその中に神が交わる。 架空...

架空の『微妙に』『地味』な県、黒蟹県を舞台にした連作集。 癖の強い市長がいて、地域同士の確執があり、めんどくさい地域もあればこれといった特徴もない地域もある。 移住してくる人、生まれた時から住んでいる人、一度出て行ってまた戻ってきた人、様々な人がいてその中に神が交わる。 架空の場所や物と実在の物が交わるように、人々の人生のリアルな部分と神のとぼけた部分が交わる。 先の話に出てきた名前だけの登場人物の物語が後に出てきたり、脇役で出てきた人が後に主人公となって描かれたり、様々な視点で楽しめるのも連作集の楽しいところ。 黒蟹県の様々な地域の様々な人たちの物語が多視点で楽しめた。 時折出てくる神のキャラクターが良かった。神なのに何でも出来るわけでも何でもお見通しというわけではないところが良い。

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