汚れた手をそこで拭かない の商品レビュー
「お蔵入り」はテンポよく状況が変わって、短編とは思えないほどの満足感があった。 ちょっとした汚れが染み込んで広がり、水だけでは洗い落とせなくなっていく。 手が汚れたらすぐに洗おう…
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「悪いことをしたから、悪いことが起こるとは限らないんだよ」 真っ当に生きているはずだったのに、誰もがし得るちっぽけなつまづきから平穏な日常が足元から崩れていく。 雨漏りした天井の幾重にも重なった雨染みのように消えない陰鬱と諦念を抱えながら生き続けなければならない絶望感。
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実際に現実に起こり得るリアルな描写が怖い。特に、間違ってプールの水を出しっぱなしにしてしまいどつぼにはまっていく教員の『埋め合わせ』、元恋人に金をせびられ逃げられなくなっていく『ミモザ』は本当に怖い。文章から男性作家かと思ったがまさかの女性作家。
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ミステリではあるが、殺人や密室ではなく、日常にありそうな小さな悪意、ちょっとした気の迷いのような些細なことがテーマの短編集。どれも面白く、ミステリをさっと読みたい人におすすめ。 「汚れた手をそこで拭かない」というタイトルが秀逸。 特に「埋め合わせ」が良かった。嘘に嘘を重ね、それ...
ミステリではあるが、殺人や密室ではなく、日常にありそうな小さな悪意、ちょっとした気の迷いのような些細なことがテーマの短編集。どれも面白く、ミステリをさっと読みたい人におすすめ。 「汚れた手をそこで拭かない」というタイトルが秀逸。 特に「埋め合わせ」が良かった。嘘に嘘を重ね、それが通じなくなっていく様子、追い詰められる心理にドキドキした。きっとそれは、どこか見に覚えがあるから。 最後の悪意ある手のひら返しは、なくても良かった気がする。
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五編の短編集。表題作がないのは珍しい? 某YouTuberが動画で紹介しており、気になり購入。 日常の中での自分がした一つの行動で他人を不幸にしまったのではないかと後悔することは、自分的によくあることなので読んでてすごく気持ちがわかった。 1つ目と3つ目の話がことの大小はあれど、あり得そうな話で好きだった。どちらも最終的には救いのある話だった。 あの時あの選択をしていれば、あのような結果にはならなかったのではないか、それを誰にも言えずに棘のように刺さったまま毎日を生きていく。 読みやすく2日で読み終わった。この作家の別作品を読みたくなった。
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題名に惹かれて手にした本 心理描写が秀逸で、ゾワゾワしたけど先が気になり無事読了! 「忘却」 誤配達の電気料金督促状を、お隣さん に渡し忘れたことから大変なことに… 「ミモザ」 私には受けつけられない最悪の話。 久しぶりに本を読んでイライラした。 主人公はみんな思ってる。...
題名に惹かれて手にした本 心理描写が秀逸で、ゾワゾワしたけど先が気になり無事読了! 「忘却」 誤配達の電気料金督促状を、お隣さん に渡し忘れたことから大変なことに… 「ミモザ」 私には受けつけられない最悪の話。 久しぶりに本を読んでイライラした。 主人公はみんな思ってる。 どうして、こんなことになってしまったのだろう
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感想 隠しておきたい。だけど隠し事は歪みを生んでいる。確実にその歪みは大きくなりやがて足元からあなたを瓦解させる。できるだけ正直に。
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プールのやつゾワゾワした 「最初から謝っておけば」 ミス隠したい気持ちはすごいわかるけど隠した末、大事になっていく感じゾワゾワした
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面白かった!!!解説読んで、これってミステリーに分類されるのね、と思った。じりじり背後から焦りとか不安とかが迫ってくる本。ひやっとさせられる。ホテルに誘われて行きたくなくてやんわり断ってるんだけど、全然伝わらなくて、はっきり言えないまま気づいたらホテルの部屋まで来てしまった、なん...
面白かった!!!解説読んで、これってミステリーに分類されるのね、と思った。じりじり背後から焦りとか不安とかが迫ってくる本。ひやっとさせられる。ホテルに誘われて行きたくなくてやんわり断ってるんだけど、全然伝わらなくて、はっきり言えないまま気づいたらホテルの部屋まで来てしまった、なんてことがある人にはわかる本。汚れた手をそこで拭かないっていうタイトルがぴったりすぎて、読みながら感心してしまう。いろんな汚れた手が出てくる。 2024/9/13追記 読み終わってしばらく経つととくに余韻もなく、思い出すこともなく。読んでいる最中は夢中になっていたけど、良かれ悪かれ、その後は颯爽と過ぎ去っていく本だなと思った。
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短編集。 帯の「もうやめて」の字に惹かれて購入。 主人公の選択がじわじわと自身を追い詰めていく。 確かに「もうやめて」だった。
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