ベートーヴェン捏造 の商品レビュー
ベートーヴェンは好きな曲が沢山あります。 幼少期に伝記も読みましたが実際は神聖な作曲家 ではなかったようです。 ベートーヴェンは耳が悪くなってから会話帳を使ってやり取りをしていたそうです。 アントン・フェリックス・シンドラーはベートーヴェンにとっては弟子ではないしまあまあ使える世...
ベートーヴェンは好きな曲が沢山あります。 幼少期に伝記も読みましたが実際は神聖な作曲家 ではなかったようです。 ベートーヴェンは耳が悪くなってから会話帳を使ってやり取りをしていたそうです。 アントン・フェリックス・シンドラーはベートーヴェンにとっては弟子ではないしまあまあ使える世話係くらいな人物のよう。 シンドラーは、ベートーヴェンの死後会話帳を改竄して伝記を書きます。ベートーヴェンにとって都合の悪い事は書かずシンドラー自身ももっとベートーヴェンと親密な関係にあるかのように、、 あまり引き込まれず読むのに時間がかかってしまいました。 ベートーヴェンが人として立派じゃないとして曲は大好きです。 熱情、月光、悲愴、ワルトシュタイン、、色々 好きです。
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ベートーヴェンの伝記が捏造されたものだったとは。 この話はにわかには信じがたかった。読み進めながら頭の中では子どもの頃に読んだ伝記の様々なシーン、そしてTEAM NACSの舞台の光景、様々な曲が、代わる代わる浮かんでは消える。 共感も同情も無いけれど、ヒリヒリした展開に目を離...
ベートーヴェンの伝記が捏造されたものだったとは。 この話はにわかには信じがたかった。読み進めながら頭の中では子どもの頃に読んだ伝記の様々なシーン、そしてTEAM NACSの舞台の光景、様々な曲が、代わる代わる浮かんでは消える。 共感も同情も無いけれど、ヒリヒリした展開に目を離せなかった。 難点は自分は横文字の名前を覚えることが苦手である。 それゆえ洋画も苦手。 読みながら「えっと、この人だれだっけ?」と思うことがハイパー多かった。
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皆さん、知ってましたか? 今年は、ベートーヴェン「第九」初演200周年なんですって! それがどうしたって? 難聴の苦悩を乗り越えての〈歓喜の歌〉は感動的ですよね。日本では年末恒例! どうでもいいって? でもこの楽聖が活躍していたのはたった200年前!ついこの間です。 ベート...
皆さん、知ってましたか? 今年は、ベートーヴェン「第九」初演200周年なんですって! それがどうしたって? 難聴の苦悩を乗り越えての〈歓喜の歌〉は感動的ですよね。日本では年末恒例! どうでもいいって? でもこの楽聖が活躍していたのはたった200年前!ついこの間です。 ベートーヴェンには、聴覚を失った晩年、家族・友人・仕事仲間とコミュニケーションを取るための筆談用ノート、いわゆる「会話帳」がありました。 1977年に、この「会話帳」138冊で150箇所が改竄されていると発表され、世界を震撼させます。その人物こそ、ベートーヴェンの晩年、音楽活動や日常生活を補佐し、ベートーヴェンの伝記も著しているシンドラーでした。 本書は、シンドラーが覆い隠した真のベートーヴェン像に迫るため、シンドラーの視点に立って、改竄に至った動機や経緯を明らかにしようとしたノンフィクションです。 「実におもしろい」です(湯川か) 「物事には必ず理由がある」(そうだよね) 「仮説は実証して初めて真実となる」(うんうん、おらは読むだけだけどね) 筆者は、シンドラーvsベートーヴェン及び周辺関係者の構図を取り、両者に加担したり敵対したりし過ぎずに、時にツッコミを入れながら根拠を基に持論を展開します。それでも、シンドラーの会話帳改竄の顛末書として全容解明に至りませんが、十分に説得力のある仕上がりだと思いました。 オペラのオーケストラ演奏に似せた、序曲→第一幕→間奏曲→第二幕→終曲といった構成、さらに会話帳からの当時のこぼれ話や豆知識を、バックステージとして紹介しているのも興味深いです。 一個だけ。本書のタイトル、関心を持ってまもらうもう一工夫できなかったでしょうか? それにしても、偉大な人物の周辺に様々な確執が生じるのは世の常なのでしょうね。加えて我々人間は、過去から学ばず再発防止にもつながっていない現実を見るにつけ、人間の愚かさを感じずにはいられません。 しかし、大作曲家としてのベートーヴェンの功績は色褪せることはないでしょう。また年末に、生で第九を聴きたくなりました。 3年後はベートーヴェン没後200年です。どんなイベントが開催されるんでしょうね。
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初読。「なんでそんな捏造を?」と思いながら読んでいくと、「うーん、まあそれもある意味ありなのか?」に少しずつ変わっていってしまいそうになるのが面白い。文体というか語り口を現代的にしている手法が印象的。ベートーヴェンはやはり天才で、周囲にいる人は天才に惹かれたり反発したりして狂わされていくんだなあ。
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耳が聴こえないベートーヴェンとの会話帳を改ざんしたアントン・シンドラーの物語。天才をとりまく愛と憎しみの表裏。ノンフィクションだと思うたび、その生々しさに浸る。
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ピアノを習ってます。11月中旬ぐらいに先生と「今度はベートーヴェンのピアノソナタを弾くか。」という会話をした直後に本屋でこの本を見かけ、買ってしまった。今読まなくていつ読むの?てな感じで。 『第一幕 現実』を読んでる時は楽しかった。シンドラーという秘書が捏造していくんだけど、こ...
ピアノを習ってます。11月中旬ぐらいに先生と「今度はベートーヴェンのピアノソナタを弾くか。」という会話をした直後に本屋でこの本を見かけ、買ってしまった。今読まなくていつ読むの?てな感じで。 『第一幕 現実』を読んでる時は楽しかった。シンドラーという秘書が捏造していくんだけど、このシンドラーとベートーヴェンのやり取りが面白い。2人とも一癖も二癖もある。ベートーヴェンはとっても面倒くさいおじさん。シンドラーは勘違い野郎で鬱陶しい性格。この2人が合うはずもなく、コントを見てるみたいだった。でも、考え方によっては実は最強のコンビかも。大きな事業を成功させてるし。 『第二幕 嘘』からは本当にイライラしっぱなし。ベートーヴェンの伝記を誰が書くのか?で争いが始まり、シンドラーの捏造が始まっていく。悪知恵が働くこととベートーヴェンを好き過ぎちゃったのが、いけなかったんだろうと思う。一回捏造が上手くいくともう罪悪感が吹っ飛んでしまい、あとは自分の思うままに。ベートーヴェンを守る目的だったけど、最終的には自分をよく見せたいだけだ。これは自己顕示欲が強いってことだと思うんだけど、ベートーヴェンに認めてもらってれば、少しは違ってたのかもしれない。 この本を読む楽しみの一つは、ベートーヴェンの弟子のチェルニーが登場する事。作中ではあまり登場しなかったけど、わたしはチェルニーに興味があった。なぜなら、このチェルニーさんが作った練習曲に悩まされてるから。子供の時も好きではなく、大人になってもやっぱり好きになれない。だって難しいから。ピアノをまた始めたきっかけはベートーヴェン。ベートーヴェンを弾けるようになりたくて。先生にそれを言ったら「ベートーヴェンを弾くなら弟子のチェルニーをまず弾けるようにならないと。」と言われ、正直「え〜⁈」だ。でも、チェルニーさんのおかげで今も指が動くのを実感してるから感謝。 チェルニーはリストの先生であり、その他のピアニストも育てた。教本も多数出していて、その一つは私もお世話になっている。この本を読んで初めて知りました。
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本書は、要するにシンドラーの伝記のような位置づけになるんでしょうか。 これまでいつも何らかの形で音楽に関わってきたので、ベートーヴェンに関する数々の逸話と、「その話、本当じゃないらしいよ」という言葉を聞く機会はそれなりにありました。その辺りを整理している本を読んだのは、本書が初...
本書は、要するにシンドラーの伝記のような位置づけになるんでしょうか。 これまでいつも何らかの形で音楽に関わってきたので、ベートーヴェンに関する数々の逸話と、「その話、本当じゃないらしいよ」という言葉を聞く機会はそれなりにありました。その辺りを整理している本を読んだのは、本書が初めてです。 読みながら、一次情報になるって予想できていながら手を加えるなんて…!と思うこともありました。でも、シンドラーがこういう思考を辿ったうえで手を染めていたのなら、何と言っていいかわからなくなりますね。
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歴史の捏造という大罪を犯してまでシンドラーが守りたかったもの。 彼の必死さと情熱は人間臭くて、責めるに責められない。
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「筆談の目的は、ベートーヴェンとのコミュニケーションだ。コミュニケーションを記録することではない。それにもかかわらず、紙という存在が偶然もっている特性ゆえに書きつけられた言葉は時間を超えて保存され続ける。何年も、場合によっては何十年何百年も。」(p.117) 昔から「紙に文字を...
「筆談の目的は、ベートーヴェンとのコミュニケーションだ。コミュニケーションを記録することではない。それにもかかわらず、紙という存在が偶然もっている特性ゆえに書きつけられた言葉は時間を超えて保存され続ける。何年も、場合によっては何十年何百年も。」(p.117) 昔から「紙に文字を記録する」ということへの偏執はひどいのだけど、それが「歴史を紡ぐ」こととほぼ同義なのだと認識を新たにする。正しかろうが、誤っていようが、それはそのまま、後世に託される。音声は形を持たないし、電子データは保存性、記録性という意味で非常に脆弱である一方、かさかさと乾いた紙に刻まれた文字は常に歴史の証人なのだ。 「あなたはこうあるべきだ」「こうでなければならない」というファナティックな姿、自他境界が曖昧な様というのは、滑稽にも映るけれど、それは現代の偶像(アイドル、あるいは推し)崇拝にとても似通っていて、いつまた同じ過ちが侵されるか分からない怖さがある。そもそも「過ち」でさえないのかもしれない。 時代の要請に従って、わたしたちは見たいように見たいものを見て、オセロの白石を黒石に替え、黒石をひっくり返し白石にする。「正しさ」は常に揺らぐのだということ。あなたはあなた、わたしはわたし、の線引きをしっかりすることの重要性を改めて肝に銘じる。
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面白かった。途中からは一気読み。前半は、師匠に好かれていない可哀そうな付き人の話で同情を誘うところもあるのだが、後半はもうちょっと多様な見方ができる。読みようによってはピカレスク(悪漢小説)的でもある。ベートーヴェンの見方も変わるかも。
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