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アナタノキモチ の商品レビュー

3.9

7件のお客様レビュー

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2024/08/21

二世帯住宅の家族のお話。お話の中心にいるのは祖父母の下の娘の息子、武東ハル。強い自閉スペクトラム症を持つ。5歳の時に母に置いて行かれた。話は同じ年で同居するいとこの野田ひよりと祖父の武東浩之が交互に語り手となり、進む。 ひよりのまじめでまっすぐなところ、祖母の優しく働き者なところ...

二世帯住宅の家族のお話。お話の中心にいるのは祖父母の下の娘の息子、武東ハル。強い自閉スペクトラム症を持つ。5歳の時に母に置いて行かれた。話は同じ年で同居するいとこの野田ひよりと祖父の武東浩之が交互に語り手となり、進む。 ひよりのまじめでまっすぐなところ、祖母の優しく働き者なところ、祖父の昔ながらの男の人の生き方、ハルの生きづらい発想や行動など、共感や考えることが多い本で、読書感想文に向いていると思った。挿絵がいまの子どもに受けそうにないけれど、とてもいい本なので、子どもたちに勧めて、読ませてみたい。また、このお話を読んでどんな感想を持つのか聞いてみたい本だった。 小学校高学年向け。

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2024/05/23

伝えないと伝わらないキモチ。伝えずにいたキモチ。伝えられなかったキモチ。間違って伝わってしまったキモチ。本当は伝わっているキモチ。 もどかしくて、あったかくて、切ない。

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2024/06/11

こういうテーマの本は、児童書というポジションを取るととたんに道徳本みたいになると感じてきたけど、ハルくん本人のことばから始まり、ひより、おじいちゃんが代わる代わる語るそのキモチは手に取るようにわかるホンモノだった。 人の心は覗くことができないけれど「わからない」から始めることは自...

こういうテーマの本は、児童書というポジションを取るととたんに道徳本みたいになると感じてきたけど、ハルくん本人のことばから始まり、ひより、おじいちゃんが代わる代わる語るそのキモチは手に取るようにわかるホンモノだった。 人の心は覗くことができないけれど「わからない」から始めることは自分を変えると素直にそう思える良書だった。

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2024/04/01

ひよりはお父さん、お母さん、弟、おじいちゃん、おばあちゃんの6人で暮らしていたが、ある日、母親に捨てられた、いとこのハルくんと一緒に暮らすことに。障害のあるハルくんは人の気持ちがわからない。でも、障害がない人はみんな人の気持ちをちゃんとわかっているのだろうか。 家族であっても、な...

ひよりはお父さん、お母さん、弟、おじいちゃん、おばあちゃんの6人で暮らしていたが、ある日、母親に捨てられた、いとこのハルくんと一緒に暮らすことに。障害のあるハルくんは人の気持ちがわからない。でも、障害がない人はみんな人の気持ちをちゃんとわかっているのだろうか。 家族であっても、なかなかわからないが故に気持ちがすれ違う。大切に思っているのに伝わらない。自分は相手や家族の気持ちをわかっているのかわかろうとしているのか、考え直すきっかけになった。

Posted byブクログ

2024/03/22

ある日突然会ったこともない、存在すら知らなかった叔母の子ども、つまりいとこのハルくんが家にやって来る。しかもハルくんは自閉症で、家族はなかなかに大変なことになる。 がみがみ言うだけ、典型的昭和男の祖父の存在もなかなかに厳しい。 幼い頃から奔放な妹と、厳しい父親の板挟みになってきた...

ある日突然会ったこともない、存在すら知らなかった叔母の子ども、つまりいとこのハルくんが家にやって来る。しかもハルくんは自閉症で、家族はなかなかに大変なことになる。 がみがみ言うだけ、典型的昭和男の祖父の存在もなかなかに厳しい。 幼い頃から奔放な妹と、厳しい父親の板挟みになってきた母親、家の事を何もかもこなすスーパー祖母も心のなかに屈託がなかったわけではない。 みながそれぞれに複雑な思いを抱え、そしてどこまで「相手の気持ち」になれるのか。 それは"自閉症"で"人の気持ちが分からない"ハルくんの"障碍"とどれほどの差があるのか。 いろんな事を問いかけてくる作品だった。

Posted byブクログ

2024/02/16

タイトルも表紙のデザインも、切り取り方も視点も、フックもいい。 ちょっときれいにまとまりすぎの感があるけど、こんな風にセンス良くかかれたこの手のお話は、なかなかないなあ。

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2024/02/02

YA向けなのでとても読みやすく、発達障害の気持ちや関わる家族についてのことが丁寧に描かれている。 人の心の中は、どうしてこう見えにくいんだろう。 友だちでも。 家族でさえも。 ーーー人の気持ちがわからないのはハルくんだけだろうか? 二世帯住宅に住むひよりは両親と弟と2階で暮...

YA向けなのでとても読みやすく、発達障害の気持ちや関わる家族についてのことが丁寧に描かれている。 人の心の中は、どうしてこう見えにくいんだろう。 友だちでも。 家族でさえも。 ーーー人の気持ちがわからないのはハルくんだけだろうか? 二世帯住宅に住むひよりは両親と弟と2階で暮らし、1階には祖父母がいる。 ひよりが5歳のときに同じ歳のハルくんが来た。 ハルくんのママは、ひよりのママの妹らしくて私はいとこになるようだ。 ハルくんは、なにも話さず、白いご飯と卵焼きしか食べないし、3歳の弟より赤ちゃんだった。 プロローグとエピローグは、ハルの気持ち。 ハルくんが来てからの出来事をひよりとおじいちゃんが交互に語っている。 この2人の気持ちがとてもよく表現できていて、場面が目に浮かんでくるようだった。 小学高学年から中学になるひよりの揺れ動く気持ちもとても伝わってくる。 おじいちゃんの言動を見ては、何年か後には夫がこんな感じになるのかな…などと思うとやりきれない寂しい気持ちにもなる。 あの歌の歌詞がわかったとき… ハルくんがパニックを起こして泣いて繰り返していた謎の言葉。 「セッツー、セッツー、セッツー、」 「たいせつ」だと。 エピローグで語るハルの気持ちはとても素直だ。 そして、あの人のことを思い出している。 そのひとことひとことが心に沁みた。 あの人は今、どこにいるのでしょう。 なにを考え、どんな気持ちでいるのでしょう。 わかりません。けれど 頬に当たるセーターのちくちく。 低くかすれた声。 いつまでも寝ないぼくのそばで、よんでくれた絵本。それはちゃんと覚えているのです。 あれもぼくの「あんしん」でした。 くりかえし聞いた、あの歌も。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ミア ポサダ/藤田千枝訳 『たまごのなかにいるのはだあれ?』 たかどのほうこ 『紳士とオバケ氏』 FANKY MONKEY BABYS 「大切」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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