フランスの高校生が学んでいる哲学の教科書 の商品レビュー
哲学の用語は、一見すると曖昧に見える。それもそのはず、哲学自体が、抽象的なものであるから、用語も意味が判然としにくいのではないかと考えた。本書の中では、「Aとは何か」という、一つの命題をとことん掘り下げる形式や、「BとCはどう違うか」という対比関係を突き詰めた先に見える普遍的で美...
哲学の用語は、一見すると曖昧に見える。それもそのはず、哲学自体が、抽象的なものであるから、用語も意味が判然としにくいのではないかと考えた。本書の中では、「Aとは何か」という、一つの命題をとことん掘り下げる形式や、「BとCはどう違うか」という対比関係を突き詰めた先に見える普遍的で美しい結論を出す形式が、印象的であった。要約するのは難しいが、というか理解に窮する箇所が多かった。されど、毅然とした哲学者の名言一つ一つには、うっとりさせられるというか、究極の美を感じるというかである。
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難しい…フランスの高校生レベル高い… 哲学の本を初めて読んだ哲学初心者からすると、難しいけど、哲学に触れたことがある人が読めば読みやすい本なのかな? 色々な考えがあるよねぇ、という総評しか出てこなかった…
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一年生の時にとっていた哲学の授業でこんなことやってたな〜って思い出した 面白いけど難しかった、読んでる途中で度々何のことだったか分からなくなってた
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頭の体操的な心の体操になる。気分転換にいい。 手元に置くのいいな。 パラパラってめくる事で、マッサージをするようなリラックス感を覚える感じもいい。懐かしくもあり、新鮮でもある。 知的な言葉のケン玉って感じである。割といい。
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行動の秘訣は行動すること=アラン 悩むかもしれないが、人間は死ぬまで修正可能だと気づく。 それ以上大きな存在がない、ものは神以外にはない。 ストア派とエピクロス派の2分する世界があった。ストア派にとって、世界は宿命や秩序に基づくものであった。エピクロス派にとって、世界は偶発的なもの、存在自体に意味は無い。今の世界がこうでなかった可能性も認める。偶然をつかめ。 民主主義が実現するには、個人が全体のことを考えて投票することが必要。単に特定の利益代表に陥らないために。 ショーペンハウアー、ヤマアラシと社会。やまあらしがぬくもりを求めてくっつきすぎると痛みを覚える。社会も同じ。ほどほどの間隔が上品な風習。 法は道徳と同じではない。道徳は普遍的なものだが、法は時代や場所、状況によって変わるもの。道徳は我々を幸福に導くものではなく、我々が幸福に値するようになるべきという教えである。 難しい本の読み方=すべてを理解できるわけではないが理解できるところがあることが面白い。理解できなくても受け入れることが哲学的な経験であり、哲学的な考察の第一歩となる。
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今後についてめちゃくちゃ迷っているので、初めて哲学という分野に触れてみた。高校生から〜といえども難しくて理解できない部分はあるけど心にいくつか残った文章を書き留める。 ***** 「本当になりたいものは何か」 デカルト、ヘーゲル、アラン、サリトルなど何人もの哲学者がそれを知るには行動を起こすこととのべているあ。選ぶには理由がある。知性ではなく、意志の力で「決断」するのだ。何が正しいかわからなくても自分で選ぶことはできる。 それを取り組むことが、あなたにとって人間的な能力、知性や感性を伸ばすことが可能であれば、相性がいいということになる。そしてプラスかマイナスかは死ぬまでわからない ******* フロイト 文化への不満より 「文明の発達によって罪悪感が深まるにつれ、幸福は失われていった」 我々は文明によって性欲や攻撃性といった反社会的な衝動を抑圧されている。衝動を消し去ることはできず、かといって表に出すことを許すわけにもいかない.それは禁忌であり、文明と相入れない。禁忌を内面化しているため、もはや衝動に気がつくことさえ出来なくなっている。それでも心の奥底で衝動は顕在化を求めているのだ。実際にやった妻のみならず、悪事をしたいと「思ってしまった」ことにさえ罪悪感を持つ。フロイトは解決策として「昇華」を示す。芸術作品を作る、強い美意識を持つこと、知的な探究に熱中すること、こうした活動により私たちはリビドーと向き合うことができる。非攻撃的な方法でその衝動を満足させる。 ******* 国家とは ニーチェ 富の所有者たちが個人の財産を守るため集団的な安全を保障するための創作としてつくりあげたものである。 「国家とは冷ややかな怪物のなかで、もっとも冷ややかな怪物のことだ.冷ややかに国家は嘘もつく。国家の口からこんな嘘が漏らされる。「国家である吾輩は、民族である。」」 反対に、理想主義者にとって近代国家は、 主要国において歴史が進化していくなかで自由が拡大として誕生した。そのため、最も美しい心理は「人間の自由」であり、法である。 **** どうして人間はこうまで他人に対して権力を振りかざしたくなるのでしょう。 権力の座を目指したがるのは自分の奥底にある「欠陥」によるのではないか。欠陥とはつまり、抱える不安であり、本当の意味での賢人になることはできないであろうという予兆である。権力欲の強い人は青年期に自分をコントロールする自信を持てなかったことに由来するかもしれない理だから他人を支配しようとする。自分を抑えることができないので他人を抑圧しようとする。それが彼らのストレス解消になっているのだ。 **** 法を守らないことは、例外なく不道徳なことでしょうか。 法は道徳と同じではない。法は特定の時代に相当数の数の人たちが共に生きるためにつくられたものでしかない。道徳であろうとしたからそこ、方に背かざる得なかったという事例もある(デモやクーデター) ***** 人間は利に敏い(さとい)善行をなすときでさえ、メリットを意識してしまう。道徳とは利益の追求を隠蔽するもの、もしくは偽善なのかもしれない。人間は対面をら繕いたがる気持ちに「偽善者」という美しい名を与えた。 「有徳の行為、自己または自己の利害を犠牲にするこたは、高貴な魂の要求されるであり、高潔な心の自尊心であり、いわば偉大な品性のエゴイズムである」シャンフォール『格言と反省』
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難解な文章ではなく、哲学初心者でもわかりやすく読みやすい文体でした。 また、哲学者それぞれの思想を、一つの命題を通じて横断的に解説してあり、全体的な哲学の理解が深まりました。
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10275659
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題名からして平易な内容かと思っていたが、想像以上に難解だった。バカロレアの論述試験を受けてる人たちはすごいわ。 哲学は正解のない物事を考える上で役に立つものだなと感じた。 ・哲学は人生に意味を与えようとはしない。思考のメソッドを教え、問いかける姿勢を解くだけで、人生の意味や特別...
題名からして平易な内容かと思っていたが、想像以上に難解だった。バカロレアの論述試験を受けてる人たちはすごいわ。 哲学は正解のない物事を考える上で役に立つものだなと感じた。 ・哲学は人生に意味を与えようとはしない。思考のメソッドを教え、問いかける姿勢を解くだけで、人生の意味や特別な能力を与えるわけではない。人生の意味は各人が自分で探すべきものなのだ。 ・大事なのは、幸福になろうとすることではなく、幸福にふさわしい人間になることだ。 ・自分にかけられた鎖を解くことができない者でも、友達を救うものになることもある。 ニーチェの作品はルサンチマンの解毒剤と言われるが、ニーチェ自身もルサンチマンをもっていた。
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