宙わたる教室 の商品レビュー
東京・新宿にある都立高校の定時制クラス。年齢も抱える事情もさまざまな生徒たち。 担任で理科の教師・藤竹の声掛けで結成されたたった4人の「科学部」。夜の教室に集まった彼らが起こす素晴らしい奇跡の物語。 負のスパイラルから抜け出せない岳人、先生になりたかった日比ハーフのアンジェラ、...
東京・新宿にある都立高校の定時制クラス。年齢も抱える事情もさまざまな生徒たち。 担任で理科の教師・藤竹の声掛けで結成されたたった4人の「科学部」。夜の教室に集まった彼らが起こす素晴らしい奇跡の物語。 負のスパイラルから抜け出せない岳人、先生になりたかった日比ハーフのアンジェラ、保健室登校するリストカット常習者の佳純、集団就職で高校に行けなかった妻の代わりに通う長嶺、科学部員となる4人それぞれの事情が描かれていく各章。 中でも「オボチュニティの轍」が一番好き。 NASAの火星探査車・オポチュニティのミッション終了のエピソード、それに力をもらう佳純の想いには涙、涙。 そして藤竹のある企み。 「この国ではいつまでも、科学はエリートと優等生だけのものなのだろうか」 この言葉は自らも研究者であった作者の思いでもあるのだろう。 そして希望あるラスト。 この結末に、「現実はそう上手くいかないよね。やっぱり小説だからな〜」と思っていたら、なんと実際にあったエピソードに基づくお話と知ってびっくり! こんなことが現実にあるなら、まだまだ日本の科学の未来は明るいとちょっとホッとしました。 読んで良かった。
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様々な理由で定時制高校に通う生徒たちが、ある先生の元、科学部を立ち上げ、つながり、奮闘して行く姿。 それぞれの人柄もクローズアップされながら、また学歴社会の綻びや親ガチャなどにも触れ、学ぶこと、仲間を作ることの大切さが伝わった。
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定時制高校の宇宙の話。科学部の話。 逆境から立ち上がって一念発起するっていう熱い話なんだけど、伊予原新さんの科学ネタ満載で読み応えある知的な小説だった。 難しくてよく分からないところもあったけど、淡々とした青春小説って感じなのが良かった。 頑張れば報われる。いつからでもやり直せる。 やりたい事見つけたいと思った。
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一発大逆転の物語。みなさんは何か諦めていることはありませんか?自分の環境や年齢やその他諸々諦める理由はあると思いますが、諦めなければなんでもできると思わせてくれる物語です。 定時制の高校に通う個性豊かな登場人物たち。担任の藤竹は、元ヤンや外国籍の中年女性、リストカットを繰り...
一発大逆転の物語。みなさんは何か諦めていることはありませんか?自分の環境や年齢やその他諸々諦める理由はあると思いますが、諦めなければなんでもできると思わせてくれる物語です。 定時制の高校に通う個性豊かな登場人物たち。担任の藤竹は、元ヤンや外国籍の中年女性、リストカットを繰り返していた保健室登校の女子生徒、70歳を越えた元工場社長を集めて化学部を作る。 もちろん、個性豊かな面々。実験を繰り返していくうちに色んなことが起こります。でも、そんな『不良品』たちが最後に奇跡を起こす様は人々に感動を与えてくれます。 私個人的には、実験や科学というめちゃくちゃ苦手な分野の話なので、物語に入り込めない部分もかなりありました。それでも『オポチュニティの轍』はすごく胸に刺さるものがありました。 この物語は若い世代だけではく、色んな世代に刺さる物語だと思います。諦めることをやめて、やることから始めてみよう。
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こういうお話好きだわ〜。 それぞれわけあって定時制高校に通っている面々が、藤竹先生によって科学部に集められる。彼らはいくつかの衝突を乗り越えて、学会発表で賞を取る!いわゆるサクセスストーリーなんですが、あとがきを読んでびっくり。実話をもとにしてるんですって。 夜間学校に通う岳人は...
こういうお話好きだわ〜。 それぞれわけあって定時制高校に通っている面々が、藤竹先生によって科学部に集められる。彼らはいくつかの衝突を乗り越えて、学会発表で賞を取る!いわゆるサクセスストーリーなんですが、あとがきを読んでびっくり。実話をもとにしてるんですって。 夜間学校に通う岳人は、難しい計算も暗算できちゃうのに、文章問題になるとからきしダメ。ディスレクシアという学習障害だと藤竹が気づかせてくれる。「俺はバカじゃない。怠けてたわけでもない。」岳人のセリフに胸打たれました。 集団就職で上京した長峰さんのお話は、ご本人の葛藤に加え奥様との愛情も感じられて、心が揺さぶられます。 それぞれの登場人物について語られるパートでお話が進んでいくので、登場人物みんなに感情移入できてしまう。それがこのお話に引き込まれた一番の理由だったかもしれません。 素敵なお話でした。
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当たり前だが、定時制の理解は、あんまりにもステレオタイプだ。世間的なイメージにとらわれすぎている。 ただ、定時制が生きるための「学び」の場であることは、きちんと描かれていた。 感動するのは、物語が織りなす人と人とのつながり。さらに、学ぶことの何よりのかけがえのなさ。彼らにと...
当たり前だが、定時制の理解は、あんまりにもステレオタイプだ。世間的なイメージにとらわれすぎている。 ただ、定時制が生きるための「学び」の場であることは、きちんと描かれていた。 感動するのは、物語が織りなす人と人とのつながり。さらに、学ぶことの何よりのかけがえのなさ。彼らにとっても、私達にとっても、学ぶことは何よりの希望なのである。
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すごく良かった 重松清の「青い鳥」と辻村深月の「この夏の星を見る」を合わせたみたい 定時制高校での話 個性的な登場人物それぞれが上手く絡み合っていて面白かった
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定時制高校に通う人たちは年齢も幅広く、通う理由も様々で個性的。全日制よりも1年多く通わなければいけないけれどみんな高卒資格もらえるように最後まで頑張ってほしいと思いました。新任教師の藤竹がじつに上手い立ち回りをして1話ごとに科学部の仲間を増やしていきます。そして行われる実験が面白...
定時制高校に通う人たちは年齢も幅広く、通う理由も様々で個性的。全日制よりも1年多く通わなければいけないけれどみんな高卒資格もらえるように最後まで頑張ってほしいと思いました。新任教師の藤竹がじつに上手い立ち回りをして1話ごとに科学部の仲間を増やしていきます。そして行われる実験が面白そうでついついひき込まれていきました。 金髪ピアスの柳田岳人に、フィリピン料理屋のママ越川アンジェラ、過呼吸保健室登校の名取佳純、74歳元町工場経営者の長嶺省造、全日制に通うPCオタクの丹羽要は密かに佳純ちゃんが気になってるようでイエローカードだしたくなりましたw 火星の夕焼けは青いとかオポチュニティの轍の話とかは想像を膨らませるには充分すぎて心躍りました。 藤竹の経歴が明かされ科学部を作った目的を語り出した時に鼻持ちならない感じがしたのですが、佳純の言葉に目から鱗でした。そして予想以上の成果が生まれることもしばしばで嬉しい誤算なんだと思います。 【追記】 火星探索で独りぼっち14年間も地球にフォトを送り続けたオポチュニティの話は特に感動してしまいました。最後にふり返って自分が歩いてきた軌跡のフォトを送信するとか無茶ツボでした。私も誰も歩いていない雪山でスノーシュー履いて踏み跡残すのが好きでよく振返って我ながら規則正しい踏み跡にウルウルすることがあるんです。下山するのが勿体なくってこのままずーとここにいたいなぁとか思って立止まると3分もしないうちに凍えてきてまた歩き出すんですけど、すごい雪庇を乗り超えて歩いてきた軌跡は自己満足にすぎないのですがSNSにアップしてニマニマしてます。
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最後の章はぞわぞわ鳥肌が。 学ぶことを知り、本当の仲間と言うものを知り、自分の中にあるいろんな感情を知ったこの日々をこの先決して忘れる事はないだろう これが学校なんだ。 フリースクールとか、自宅学習とか、色んな学習手段がある中でそれでも「学校」がなくならないのは、いろんな人がいて、もしかしたらこの先会うことのない人たちといっときでも同じ場に集まり、学ぶ。それってとても尊いことなんだなって、この本を読んでじわじわと感じた。 長嶺さんの章から本に入り込んでいって、一緒に青春できた。そして後書きみたらこの話のベースとなっていることが現実にあったなんて!!そこでまた感動。ありがとう。
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泣いた泣いた。自分でもびっくりなほど泣いた。でもすごくスッキリしました。キラキラじゃない、なかったからこそのキラキラ。とても良かったです。そしてSF読みたくなった。
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