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根っからの悪人っているの? の商品レビュー

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25件のお客様レビュー

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2023/12/02

この本、とっても面白かったです! 10代など若い子向けの本を、親世代の私が読んでも、非常に感銘を受けたので、若い子が読んだら、きっと世界が変わるんじゃないかなと思います。 私も日頃から、悲しいニュースなどを見て、加害者の肩を持つわけじゃないけど、可哀想だな…こんな事件を起こす前...

この本、とっても面白かったです! 10代など若い子向けの本を、親世代の私が読んでも、非常に感銘を受けたので、若い子が読んだら、きっと世界が変わるんじゃないかなと思います。 私も日頃から、悲しいニュースなどを見て、加害者の肩を持つわけじゃないけど、可哀想だな…こんな事件を起こす前に誰か気づいてあげられなかったのかな…と思う事が少なくなかったんだけど、少なからずそういう感情は抱いて良いものなんだと思いました。 この先もなくならないであろう学生のいじめ問題も、いじめられた方のフォローばかりではなく、いじめる方の子のメンタルのフォローを、何故もっとしてあげられないのだろうとも思う。 いじめないとやってられないメンタル状態ってことは、家庭や友人関係など、何かでストレスを抱えているのだろうから…。 このシリーズ、他の本も読んでみようと思います。

Posted byブクログ

2023/11/23

自分が今まで関わったことのない人の話を聞けることがかなり新鮮だった。そして対話している4人が悩みながらも自分の言葉で言語化していくのを見て、「わからない」の一言で済まさずに思ったことだけでも言葉にしていくことの大切さを感じた。修復的司法という考え方を初めて聞いたが、確かに大切な考...

自分が今まで関わったことのない人の話を聞けることがかなり新鮮だった。そして対話している4人が悩みながらも自分の言葉で言語化していくのを見て、「わからない」の一言で済まさずに思ったことだけでも言葉にしていくことの大切さを感じた。修復的司法という考え方を初めて聞いたが、確かに大切な考え方だと思う。もう少しそこについて勉強していきたい。 中学生の頃にこういう本を読みたかったな、と思う。

Posted byブクログ

2023/11/13

受刑者が自らの生い立ちや犯罪について語り合う刑務所での更生プログラムを映したドキュメンタリー映画『プリズンサークル』。そのプロデューサーが10代の若者と、映画に出演した加害者、被害者たちを集めて行ったワークショップの記録である。 万引きをやめられない青年。友人のために人を殺してし...

受刑者が自らの生い立ちや犯罪について語り合う刑務所での更生プログラムを映したドキュメンタリー映画『プリズンサークル』。そのプロデューサーが10代の若者と、映画に出演した加害者、被害者たちを集めて行ったワークショップの記録である。 万引きをやめられない青年。友人のために人を殺してしまった青年。中学生によるバスジャック事件で友人を殺害され、自らも重症を負った女性。それぞれの話は、今まで思っていた「加害者」「被害者」のイメージとは全く違っていて、犯罪というもののイメージが変わるものだった。 犯罪を犯してしまった二人に共通していた、自分は悪いことをしたのだから、誰にも話を聞いてもらえないという感覚を、刑務所という空間や、検察官や弁護士による聞き取りは、助長していく。その様子が、「加害者」の口から語られるのは、痛々しかった。 更生の意志を持っていても、それを助ける人がいるか。現実には、ほとんどいないことに、もやもやとする感覚が残った。 「被害者」となった人の話も、考えさせられるものがあった。 「許したわけじゃない」けれども、目の前でバスジャックを起こしている少年を見て、どうしてこの子は、こんなことをしているのだろう、と素朴に思う気持ち。自分が傷つけられ、友人を殺され、「加害者」を許せない、極刑にしてほしい。そういった単純な気持ちや思考回路とは、全く違った、「被害者」の複雑な心理が、「被害者」自身の口から語られる。 何かしらの犯罪に関わった人が、実体験を語る言葉が、この上なく重い本だった。 今回は、犯罪の「加害者」と「被害者」がテーマであったが、それ以上に、人には語りたくない人の経験を聞く、その心構えを問い直されたように感じる。 自分以外の他人、人の心の奥底を垣間見ざるを得ない人、そうした経験に触れてみたい人、そうした人たちに読んでもらいたい。

Posted byブクログ

2023/10/30

プリズンサークルの著者 観た方がこの本楽しめる 対話形式で進められている 被害者と加害者 西鉄バスジャック事件

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2023/10/29

興味があったけどなかなか手に取れないでいた(映画もみていない)「プリズン・サークル」の著者(制作者)による、中学生から大学生まで10代の若者4人との5回にわたるワークショップの様子を記録した本。 刑務所内のTC(回復共同体)のプログラムを撮影した「プリズン・サークル」をみたうえで...

興味があったけどなかなか手に取れないでいた(映画もみていない)「プリズン・サークル」の著者(制作者)による、中学生から大学生まで10代の若者4人との5回にわたるワークショップの様子を記録した本。 刑務所内のTC(回復共同体)のプログラムを撮影した「プリズン・サークル」をみたうえで、そこに登場した元受刑者(加害者)二人や別の事件の被害者となった人を一人ずつゲストにむかえて対話していく。加害者といっても多くは元被害/被虐待児(やその家族)だったりもする。被害者といっても、加害する立場が転じて被害を受けることになったケースもある。加害と被害の話は複雑でしんどい。対話形式なのでその気になればどんどん読めるが、自分も7人目の参加者になったつもりで考え考え、休み休み読んでいく。 自分の子らと同じ年頃の少年の起こした事件に巻き込まれ友人を失った山口さんの話(事件の渦中の言動もその後の気持ちも…)がとくに印象深かった。自分と似たタイプの人とも思えて。山口さんのお話で、最近言われるようになった「修復的司法」の意義についても具体的に腑に落ちた。司法や刑法というシステムからはこぼれてしまう「忘れられた存在(被害者)」や「無視された人(加害者)」の問題をこれからも考えていきたい。 世の中には生まれついての「悪人」なんてたぶんいなくて、環境やタイミングなどが相まってそうならざるをえなかったのだろう、とそれは前から思っていたことだったけれど、そこからどう回復というか生き直せるようになるか、「安心と信頼が感じられる居場所」が鍵かと思うが、いまの社会には難しい課題ばかりだと改めて思った。いろんな人に読んでほしい。とくに親や教師など、こどもに関わる人は一度は読んでみてほしいと思う。 巻末の作品案内が充実していて、芋づる式に読みたい本が何冊もある。

Posted byブクログ