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根っからの悪人っているの? の商品レビュー

4.3

25件のお客様レビュー

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2024/03/11

もっと禅問答と言うか、本質邸な部分に切り込む内容かと思いましたが、題名が表すような内容ではありませんでした。もうちょっと濃い目の議論が展開されて欲しかった。

Posted byブクログ

2024/03/04

#根っからの悪人っているの #坂上香 #創元社 気に入った #あいだで考える シリーズです。#プリズンサークル という映画を作成した映画作家がファシリテーターとなり、一般の若者と映画に出ていた少年犯罪の加害者(被害者でもある)と被害者が対話する。居場所と対話。誰にでも必要なものな...

#根っからの悪人っているの #坂上香 #創元社 気に入った #あいだで考える シリーズです。#プリズンサークル という映画を作成した映画作家がファシリテーターとなり、一般の若者と映画に出ていた少年犯罪の加害者(被害者でもある)と被害者が対話する。居場所と対話。誰にでも必要なものなのだ。

Posted byブクログ

2024/03/04

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01426477

Posted byブクログ

2024/04/19

自分の感情の筋肉を鍛えていくこと、それは自分もまだまだできていないと感じた。 「自分が今この瞬間に何を感じているか?」という意識が無くなってしまうほど、日々の仕事に追われていたり。それを考えないように、周りに合わせるように半ば強制された学校という教育の場での過去があったり。筋肉を...

自分の感情の筋肉を鍛えていくこと、それは自分もまだまだできていないと感じた。 「自分が今この瞬間に何を感じているか?」という意識が無くなってしまうほど、日々の仕事に追われていたり。それを考えないように、周りに合わせるように半ば強制された学校という教育の場での過去があったり。筋肉を使わない癖が知らない間についてしまっていたのかもしれない。その存在を忘れてしまうほど。 社会では、対話の機会は本当に少ない。自分と違う意見や感情と対峙することはすごく体力を使うけれど、人と人とが共に生きていくために必要不可欠な場であることを再確認した。分かり合えるかは定かではないけれど、歩み寄ること、優しい第3の空間を創り出そうと努力することが重要なのではないかと思う。

Posted byブクログ

2024/01/16

映画「プリズン・サークル」を見てから、著者の本をいくつか読んでいますが、このタイトルにある、根っからの悪人っているの?という問いかけが常にあるような気がします。その答えは対話から導かれること、個別性があり、各人がその答えを考えるよう問われているように感じました。言葉は優しいですが...

映画「プリズン・サークル」を見てから、著者の本をいくつか読んでいますが、このタイトルにある、根っからの悪人っているの?という問いかけが常にあるような気がします。その答えは対話から導かれること、個別性があり、各人がその答えを考えるよう問われているように感じました。言葉は優しいですが、内容は決して優しくはなく、繰り返し読みたい本です。

Posted byブクログ

2024/01/16

本当に以前犯罪を犯した人と本物の被害者が話し合う1人として参加することで、ヒリヒリするような緊張も生まれるが、同時に「事実である」強さを感じ、深い理解に繋がっていく。 ・加害者は過去に被害者であったことが多い。 ・受刑者が自分の感情に気づくTCがもっと広がってほしい。 ・加害者...

本当に以前犯罪を犯した人と本物の被害者が話し合う1人として参加することで、ヒリヒリするような緊張も生まれるが、同時に「事実である」強さを感じ、深い理解に繋がっていく。 ・加害者は過去に被害者であったことが多い。 ・受刑者が自分の感情に気づくTCがもっと広がってほしい。 ・加害者と被害者が対話できる「修復的司法」が広がってほしい。2023年度から始まったらしい制度(刑務所や少年院の職員を媒介するもの)がその第一歩になればいい。 「根っからの悪人にさせない方法は、ある気がする。その余地は全然ある。」という一文、いいなぁ。 「あいだで考える」シリーズの本気さがよく分かった。

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2024/01/13

どうしてこの本を手に取ろうと思ったのだろう。 きっかけは忘れてしまったけれど、暫くの間ずっと読んでみたいと焦がれていた。 「根っからの悪人っているの?」に対する答え。 わたしは「いない」と思う。 でも読む前にはあんなにもハッキリと爽やかな気持ちで「いない」と思っていたのに、読了...

どうしてこの本を手に取ろうと思ったのだろう。 きっかけは忘れてしまったけれど、暫くの間ずっと読んでみたいと焦がれていた。 「根っからの悪人っているの?」に対する答え。 わたしは「いない」と思う。 でも読む前にはあんなにもハッキリと爽やかな気持ちで「いない」と思っていたのに、読了後はなぜたか真っ白な霧の中に立っているような気持ちで、先の見えない曇りを前にして「いない」と思っている。そしてすぐその後に「難しい」と言葉を続けたくなってしまう。 何故だろう。 根っからの、生まれた時からの悪人はいない。それを作り上げてしまったのは環境だ。彼らの周りの環境が、彼らがそうならざるをえないような大きな影響を与えてしまったのだろう。 じゃあそんな環境が悪かったのか? そんな環境を作り上げたのだってその周りの環境だ。 じゃあそんな悪の連鎖はどうやって断ち切ったらいいのだろう。 幼い頃殴られる、という経験を持って成長した人。殴られたことがない人と違って、その人は「人を殴る」というコマンドを持ってしまっている。 「人を撫でる」とか「抱きしめる」と隣り合わせに「人を殴る」が存在しているのだ。それは恵まれた環境を生きた人には存在しないコマンド。 そんなコマンドを持ってしまっただけで、その人はそれを使うか使わないか、という「選択」を迫られている。人よりも「選択」が多い状態だ。 じゃあ大事なのはそんな環境の中でそのコマンドを使わない選択をし続けること。彼らが使わないで生きれるように、恵まれた余白のある人たちが支えることではないだろうか。 本書で特に印象に残った言葉があった。 "両極にあるものに対する、「あいだ」にあるものは全部広場であるって考えれば、それをいかに豊かにしていくかって言うことが、いろんなことを紐解いていくきっかけの一つになるんだろうなって。" 「広場」を豊かにしていくこと。 言い換えれば、被害者と加害者のあいだを考えること、善と悪とのあいだを見つめること、自分と他人のあいだに意識を向けること、だろうか。 両極のあいだは矛盾と曖昧さを孕んでいる。そこにこそ現実はあるのだろう。 その価値観は、少年と他の人質とのあいだに立った女性と少年と警察とのあいだに立った女性、その2人の姿をしていると思った。 それは、これから私が生きていく上で、すごく大事にしていきたい価値観だった。

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2024/01/01

映画『プリズンサークル』を見ていれば、もっと深い感慨があるだろうが、見ていないので純粋にこの本のみの感想である。 他のさまざまな本、研究でも言われている通り、犯罪者は生育環境に問題があり、自分が大切にされた経験が極端に少なく、そのため自尊感情が育たず、自分の感情を殺す傾向にある。...

映画『プリズンサークル』を見ていれば、もっと深い感慨があるだろうが、見ていないので純粋にこの本のみの感想である。 他のさまざまな本、研究でも言われている通り、犯罪者は生育環境に問題があり、自分が大切にされた経験が極端に少なく、そのため自尊感情が育たず、自分の感情を殺す傾向にある。そうしなければ虐待や貧困などに耐えられないからだ。この本に出てくる元犯罪者も、そうである。普通の若者たちが、対話と学習によって、「犯罪者」と自分の間に理解不能な溝があるわけではないことを、自ら理解していく過程が描かれている。 とはいえ、こういう集まりに参加する若者というのは意識が高い若者で、これに参加しなくてもこの答えにたどり着いたのではないかと思う。もちろん読んで考えたことより実際に交流して考えたことの方が深く残るので、これはこれで良いとは思うが、こういう集まりに参加しない大多数の人たち、「プリズンサークル」も見ず、本も読まない人たちにどうわかってもらうかは難しい。 子ども食堂(本来国がどうにかすべき問題を善意の一般人におしつけ)の必要性が増す日本社会で、子どもの育成環境を良くすることが、未来の犯罪防止に繋がると、どれだけの人がわかっているだろうか。 刑務所内のTCも大事だが(それが全国に一ヵ所しかない日本!)、子どもが他者に大事にされる世の中になって欲しい。

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2024/08/10

映画プリズンサークルを見ました。 映画に出てくる元受刑者と青少年との対話等が中心です。佐賀バスジャック被害者の方との対話もあります。 心に響く、考えさせられる内容でした。 大切な本になりました。 心のサンクチュアリ(聖域、自分の居場所となるもの)を大切にすること。 感識(今、自...

映画プリズンサークルを見ました。 映画に出てくる元受刑者と青少年との対話等が中心です。佐賀バスジャック被害者の方との対話もあります。 心に響く、考えさせられる内容でした。 大切な本になりました。 心のサンクチュアリ(聖域、自分の居場所となるもの)を大切にすること。 感識(今、自分はどんな感情でいるか)など、大切な言葉も知りました。 加害者は元被害者(主に虐待の)であること、 被害者と加害者の修復的関係作りなど、考えさせられる内容でした。

Posted byブクログ

2023/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 創元社という出版社が最近リリースしている「あいだで考える」シリーズ。気になるタイトルの作品がとても多く本著もタイトルに惹かれて買った。オモシロ過ぎて1日で一気読み…自分の頭で何かを考えて言語化すること重要さを痛感した。  著者は映画監督であり、島根の刑務所でのTC(回復共同体)という取り組みに関する映画『プリズン・サークル』を撮った方。最初はその映画に関する感想の語り合い、そして映画内で実際に登場した受刑者(つまり加害者)との対話、さらには西鉄バスジャックの被害者との対話という構成。特筆すべきはその対話会に参加しているのは中学生〜大学生までの若い人達という点。私たち大人は子どもを幼い存在だと甘く見ることも多いかもしれないが、彼らの芯を捉えまくった意見の数々に何度も「そうだよなぁ」と納得した。なかでも「まほ」という女の子の発言は借り物ではなく自身からうねり出てきているようなワードが多くラッパーか詩人になれるのでは?と思うレベルだった。一部引用。 *誰かと話すっていうことは、自分を相手と同一化して、相手と同じようになろうとすることじゃなくて、私と相手のあいだに「3つめの空間」をつくるような感覚だと思ってて。そこにお互い招き合う。お互いを招き入れる。「理解」っていうことは必要だと思うけど、それは同一化とか同情じゃない。* *優しい気持ちとか、正しい気持ちが育っていくことだけが大切なのではなく、攻撃的な気持ちとかも含めて、どれだけ心が揺れたかっていうのが、その人の、人生になっていくというか。 誰でも、ささいなことで感情が動いて、崩れ落ちてしまいそうになることってあるじゃないですか。その時、自分の中に、「柔らかいもの」がいかに存在しているかが大事だと思ってて。*  加害者が若い人達と対話しながら、加害と被害の関係について議論していく。しかも傷害致死、強盗致傷といった割と厳しい前科の話から自分の生い立ちまで詳らかにしながら。なかなか見聞きできない場面の連続で読む手が止まらなかった。印象的だったのは感情の筋肉ことエモーショナル・リテラシーの話。自分に起こった事象に対して、どういった感情を抱いたか言語化する訓練を行い他人に話せるようになることで暴力を防ぐ。感情の筋肉が家庭環境によって身につかないケースがあるからこそ加害と被害の輪廻が止まらない。ここにタイトルである「根っからの悪人はいるのか」という話が接続し読者は思考を促される。感情の筋肉をつけることで自身の感情をコントロールする、また自分を愛することができるようになって初めて他人の痛みに気付く。ひたすらに加害者を追い込んでいこうとする今の社会情勢とは真逆の議論がそこにはあった。こういう議論を若い時にやっているかどうかは後の人生に大きな影響あるだろうなと思えた。映画の『プリズン・サークル』は配信されていないようなので書籍版を読んでみようと思う。

Posted byブクログ