闇の精神史 の商品レビュー
大興奮!アフロフューチャリズムの「踊り」の哲学、アナキストのエマ・ゴールドマンにも通ずるし、エマのテーゼを劇中で使用したV・フォー・ヴェンデッタにも繋がりが!
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19世紀ロシアからイーロンマスクからVtuberまで、様々な世相に対する著者の徒然録といったもの。著者のバックグラウンドなのか、ロシア思想的な部分多め。 バ美肉については、音楽のエレクトリックボリスに絡め、自己の否定と縮小と捉えマゾヒスティックな自傷行為としているが、VTuber...
19世紀ロシアからイーロンマスクからVtuberまで、様々な世相に対する著者の徒然録といったもの。著者のバックグラウンドなのか、ロシア思想的な部分多め。 バ美肉については、音楽のエレクトリックボリスに絡め、自己の否定と縮小と捉えマゾヒスティックな自傷行為としているが、VTuberについては身体性から解放される表現行為と開明的なものと捉えているのが興味深い。
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いろいろな話があっちこっちに飛ぶが、それら一つ一つが有機的に結びついていない(筆者の頭の中には繋がっているのかもしれないが、文章にそれが表現できていない)。 そのため、一つ一つの話がなんのために引用されたのかがかなりわかりにくく、「で、今の話は何だったの?」の連続。 例えば第1...
いろいろな話があっちこっちに飛ぶが、それら一つ一つが有機的に結びついていない(筆者の頭の中には繋がっているのかもしれないが、文章にそれが表現できていない)。 そのため、一つ一つの話がなんのために引用されたのかがかなりわかりにくく、「で、今の話は何だったの?」の連続。 例えば第1章の「2 死者の復活」では、始原生物モネラの話→ネットワークの話→フョードロフの話と続くが、それぞれほとんど繋がってない。 モネラの話をじっくり聞かされ、「それで、そのモネラがどうしたの?」という気持ちになったタイミングで話が急に途切れたようにネットワークの話へ切り替わり、それ以降モネラの話は出てこなくて「え、モネラは何だったの?」となる。 結局最後のフョードロフ話だけ読めば十分だった。 こんな感じで、色んな話が飛び飛びで出てくるけど結果的に何が言いたのか?今の話は何のために引用したのか?というのが伝わりにくく、かなり読みにくい。 あとタイトルもよくわからない。「精神」の部分はたしかに議論されているが、別に「闇」でもないし、「歴史」に重きを置いているわけでもない。
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ロシア宇宙主義とユーラシア主義、サン・ラー、サイバースペース…というかスキナーの行動分析学とフーコーの『ユートピア的身体』、と特に新しいことはないけれども「朽ちた未来の破片をサルベージし、それに一条の光を当てる」企画として面白かった。 特に新しいことはない、というのは何というか、...
ロシア宇宙主義とユーラシア主義、サン・ラー、サイバースペース…というかスキナーの行動分析学とフーコーの『ユートピア的身体』、と特に新しいことはないけれども「朽ちた未来の破片をサルベージし、それに一条の光を当てる」企画として面白かった。 特に新しいことはない、というのは何というか、SFマガジンのコラムっぽいコラムだなぁということです。
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とりあえず、言葉が難しい 著者の知識量は素晴らしい もっと知りたい、とおもえるけど もう少しわかりやすい言葉を使って欲しかった サルベージ、オルタナティブ、パラフレーズ ジャンクヤード、プリシェヴィズムなどなど 初めから???な単語の連発で わからないところをすっ飛ばして読んでも...
とりあえず、言葉が難しい 著者の知識量は素晴らしい もっと知りたい、とおもえるけど もう少しわかりやすい言葉を使って欲しかった サルベージ、オルタナティブ、パラフレーズ ジャンクヤード、プリシェヴィズムなどなど 初めから???な単語の連発で わからないところをすっ飛ばして読んでも 興味深い内容だったので、もう少しわかりやすく書いて欲しかったと思います。 なので、感想としては、難しい、、、 けどへーなるほどーな感じです。 ちょっと眉唾的な笑 笑えるとこもあります。 すっ飛ばしつつ読んだ、SF初心者の感想として 多くの今までの文化、社会の中で、哲学者や、歴史に名を残すような人が、 本気でそう思ってるの? 本気でそんな世界を信じてるの? って思うような主張をし、 そこに、社会の流れがついてきて、 思想がうまれてきた、 本当にどこまでが事実なの? SF小説なのー?と思う事実を知り、 驚きました。 馬鹿げてるってことは世の中にないんだわー そして、 SFが事実に基づく背景の上に描かれてるからこそ、 SF小説の中に、現在や、ほんの少し先の未来を想像し、 それぞれ読む人の価値観で作り上げられる、 新しい世界、社会を自分で空想し、創っている、 それがSFの読むのが楽しい理由のひとつなのかなー と思います。 そこから、信念を持って、何かに突き進む 人たち、イーロンマスクみたいな、、、 ひともでてくるわけだし。 また、 どんな時代や社会、環境に生きた著者がかいた本かって いうところも、結構影響してるんだなーと つくづく感じました。 それでも、名作と言われる本が時代、場所をこえて 名作になるには、人間の共通の何かが あるんだと思います。 いろんな思想や、やり方、あると思いますが それが、誰もが幸せになるような何かで そこに誰もが憧れ、願い、向かっていると 信じたいです。
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やはり木澤氏の本は面白い。ロシア宇宙主義、アフリカ思想、サイバーパンクなど現代にも大きく関わる思想でありながら一般にはほとんど知られていない思想を紹介されている。本書も目から鱗のことばかりだった。
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新年初めにCESが行われました。報道を見ると今年はAI、AI、AIで、AIをテーマにした企業同士の連携、提携の話題ばかりが目につきました。そもそもはコンシューマー・エレクトロニクス・ショーとして最先端のテレビがお披露目される見本市だったと思うのですが、インターネット、データ、AI...
新年初めにCESが行われました。報道を見ると今年はAI、AI、AIで、AIをテーマにした企業同士の連携、提携の話題ばかりが目につきました。そもそもはコンシューマー・エレクトロニクス・ショーとして最先端のテレビがお披露目される見本市だったと思うのですが、インターネット、データ、AI,という流れの果ては、いけてる技術を「見る」イベントから、世界中のテクノロジーに「見られている」ことを見せつけられるイベントになっているような気がします。個人をエンパワーするはずのテックの行く末…本書で「規律権力」から「環境管理型権力」へのシフトに触れられた時、ワクワクしなくなったCESを思い出したりしました。このように本書は今起こっていることとある種のユートピア発想を結ぶ補助線がいっぱい引かれています。冒頭では現在進行形の戦争について「大ユーラシア主義」という補助線が引かれます。マイルスにも、ガチャにも、SNSにも、メタバースにも引かれます。ものすごく頭をシェイクされそしてものすごく整理された気分です。とはいえまだぐるぐる中なので上手く思考の回路が生まれるかどうか、わかりませんが…とにかく近代史と現代史を結ぶ一番太い補助線はサブカルチャーとかユートピアとか中心にないもの、ということだと思っています。今日はここまで!
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ロシア宇宙主義、アフロフューチャリズム、サイバースペース。 テック企業家の徹底的生命延長への指示と資金提供、メタバース思想の保守性、増加する一方のサイバースペースの電力消費の話などが面白かった。
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ロシア宇宙主義から始まって、アフロフューチャリズムからサイバースペースまで、人間が夢見てきた「未来」や「ユートピア」はことごとく失われたのか…という話?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
手に入れやすい新書で新刊が出たと聞いて読んだ。以前に『闇の自己啓発』は読んだことあるものの単著は初めて。パースペクティブのオリジナリティに驚くしかなく読んでいてずっと楽しかった。点と点を線として捉える基本的な批評がふんだんに詰まっていて内容しかり方法論含めて勉強になった。本著をもっとも端的に示しているのはこのライン。かっこいい。 *筆者が精神史のジャンクヤードに赴く理由のひとつがこれである。堆積した歴史と記憶と夢の残骸の中から朽ちた〈未来〉の破片をサルベージし、それに一条の光を当てる作業。そうしながら、〈未来〉が何の前触れもなく私たちのもとにもう一度帰ってくることを退屈しながら待ちわびるのである。つまるところ、本書で行われるのはただそれだけである。* 「闇」という言葉が著者にとってのキーワードになっているからかタイトルに付いているが「闇」のムードは実際あんまりない。「フォーカスされていないこと=闇」というぐらいの意味合いだと思う。冒頭いきなりロシアの宇宙主義の話から始まって面食らうものの、読み進めるうちに自分のまったくあずかり知らない過去、現在、未来あらゆる時制における様々な議論が次々と目の前に広がっていく。そして知的好奇心のドーパミンが出まくるとでもいえばいいか。とにかく著者がリーチしている対象の多さに驚くしかない。点の量が並の読書量では到底なし得ないレベルで、しかもその線の結び方がユニークなので自分の知っている論点でも「そんなところいくの?!」みたいな体験が何度もあった。個人的に一番アガッたのはリー・ペリーの章。単純に一音楽家としてのストーリーとしてめっちゃ興味深かったし、ブラックホールにまで接続してスタジオエンジニアリングの話をしている点が最高だった。 タイトルにあるとおり精神に対して人間がどのようなアプローチしてきたか、古今東西の議論がたくさん引用されている。精神の話をすれば身体の議論にもなるのは当然であり、その二元論さえも疑いにかかっていく形で複雑な話になっていた。終盤、繰り返し出てきた議論としては身体を捨てて精神のみになることで自由になれるかどうか?という議論。近年だとメタバース、VRといったテクノロジーはその議論の延長戦上にあるし、過去に遡ればLSDによるトリップやゲームへの没頭もその一つと言えると筆者は主張している。一事が万事こういった調子で風呂敷が広がっていきながら、終盤にかけて回収されていくところもあって(特に冒頭のロシアのくだりなど)一体どれだけの本を読んで、どんな発想でこんな文章を書いているのだろうか?著者のインタビューを読んでみたいと思ったし他の著作も読もうと思う。
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