肌馬の系譜 の商品レビュー
面目躍如とはこのこと。様々な形の愛がエログロを極めて描かれどれもすこし歪んでいる。これを歪みと言ってしまっていいのかをすこしためらうのが21世紀。何度も言うけどこの人ほど差別やバイアスについて真に理解してるのは日本で他にいない。だから山田詠美はポリコレ無視でいいんだよ、だいたい本...
面目躍如とはこのこと。様々な形の愛がエログロを極めて描かれどれもすこし歪んでいる。これを歪みと言ってしまっていいのかをすこしためらうのが21世紀。何度も言うけどこの人ほど差別やバイアスについて真に理解してるのは日本で他にいない。だから山田詠美はポリコレ無視でいいんだよ、だいたい本人が受けてきた仕打ちを振り返ってみてよ。両親について書かれた短編を読んでああこのひとは根っからお嬢なんだなと思った。一生好きです https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344041912/
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赤裸々且つ滑稽な十三篇収録。あとがきを読むことで、一篇一篇に深さを為す。ねっとりした嫌らしさを感じさせない筆致が心憎い。
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「肌馬」この言葉も初めて知った。種馬なら知っていたけど。子馬を産むために繁養されてる牝馬。種馬の対義語。 なるほどね。 けっこうブラックな短編集だった。 できれば第一章の「わいせつなおねえさまたちへ」のその後の坊っちゃんの人生(小説では大学院生まで)も読みたかったわ。 ラストの章...
「肌馬」この言葉も初めて知った。種馬なら知っていたけど。子馬を産むために繁養されてる牝馬。種馬の対義語。 なるほどね。 けっこうブラックな短編集だった。 できれば第一章の「わいせつなおねえさまたちへ」のその後の坊っちゃんの人生(小説では大学院生まで)も読みたかったわ。 ラストの章の「時には母にない子のように」自伝と思われる。 あの愛すべき(ポンちゃんシリーズを読んでると)ご両親が立て続けに亡くなられていたということ。 そして仲が良かった夫婦にも色々あったということが伺い知れる短編だった。
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ポリコレとPC(ポリコレ)は時々相容れない。 だからこそ、文学には意味がある。 わかりやすいくらいにそんなことをわからせてくれる短編集だと思った。 ぐちゃぐちゃとした情愛というか、歪んだ愛というか、愛故に歪むというか、そんな話もけっこう収録されていて、 また、PC(ポリコレ)に...
ポリコレとPC(ポリコレ)は時々相容れない。 だからこそ、文学には意味がある。 わかりやすいくらいにそんなことをわからせてくれる短編集だと思った。 ぐちゃぐちゃとした情愛というか、歪んだ愛というか、愛故に歪むというか、そんな話もけっこう収録されていて、 また、PC(ポリコレ)に対して疑問を投げかける話や表題作のように、時代を通した性に対する感覚の違いを投げかける作品もあり、と いろいろな面から人間を描くからこそ、いろいろ考えられる短編集だった。
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短編集。表題作はじめ性にまつわる問題や昨今のポリコレ事情との相性の悪さを語る短編があるかと思いきや、想像力を膨らませてくれるエロ短編もある。 私はエロの方が好きで、面白おかしく読ませてもらった。 『陰茎天国』は女性たちだけの村にびっしりと生えている陰茎の姿を想像すると、それだけ...
短編集。表題作はじめ性にまつわる問題や昨今のポリコレ事情との相性の悪さを語る短編があるかと思いきや、想像力を膨らませてくれるエロ短編もある。 私はエロの方が好きで、面白おかしく読ませてもらった。 『陰茎天国』は女性たちだけの村にびっしりと生えている陰茎の姿を想像すると、それだけで楽しい。しかも女性たちは自分のお気に入りの陰茎を見つけるため、いろいろな陰茎を試し、これと決めたら陰茎を自分好みにアレンジしたりしているのだ。映像化したらとんでもないだろうな。笑 男が村を訪ねた時点で結末は見えてくるが、一捻りあって面白かった。 『F××K PC』はもう分かったよというぐらいポリコレ全盛期である社会に対してのやりづらさが書かれている。私も同意する部分は多い。何だか気持ち悪い世の中だよね。本編と関係ないが、以前職場で「女性の管理職は増えた方が良いと思いますか」という意味の分からないアンケートがあった。性に関わりなく優秀な人が管理職になるべきと思うが、一体これに周りの人は何て答えていたのだろう。 著者の本を久しぶりに読んだ。相変わらずの面白さ、微エロさに嬉しくなった。
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