負け犬の勲章 の商品レビュー
企業に勤める昇進希望ありありの男性社員の奈落の底に突き落とされる話や、女子社員の奮闘などなど… 物語というよりか現実を見ているような、今を生きる自分達の姿そのもの。
Posted by
著者のファンとしては駄作に近いといわざるをえない。 主人公も含め登場人物の描き方が類型的すぎて魅力がない。唯一共感の余地があるのは表題作の負け組定年リーマンだけ。彼が会社への屈託を非常に文学的な手段で解消する点、起業小説と純文学の交錯が認められる。ただし時間をかけて練り上げられた...
著者のファンとしては駄作に近いといわざるをえない。 主人公も含め登場人物の描き方が類型的すぎて魅力がない。唯一共感の余地があるのは表題作の負け組定年リーマンだけ。彼が会社への屈託を非常に文学的な手段で解消する点、起業小説と純文学の交錯が認められる。ただし時間をかけて練り上げられた屈託も最後には「溜まりに溜まった感情の爆発(または不発)」という退屈なワンパターンに結実してしまい、がっかりせざるを得ないのだけど。 そういうふうに感情の爆発でいかにも形式的なオチを付ける短編が多く、おいおいまたかよ。。。という感想になる。 経済小説の専門家でないためリアリティーがないのも、没入の妨げとなる。いろんな経済小説に文句をいってきたけど、こうしてみるとある時代のビジネスのリアルをある種記録的に切り取るという一点だけでも素晴らしいものだったんだなと反省する。
Posted by
- 1