命の砦 の商品レビュー
「炎の塔」「波濤の城」に続く神谷夏美シリーズ、3冊目。 超高層ビル、豪華クルーズ船ときて、今回はクリスマスイブに賑わう新宿駅地下街が舞台。 増強特命出場の命令を受けた神谷ら銀座第一消防署(ギンイチ)のメンバーを中心にした消火活動に加え、地下街で巻き添えとなった神谷の恋人・折原や同...
「炎の塔」「波濤の城」に続く神谷夏美シリーズ、3冊目。 超高層ビル、豪華クルーズ船ときて、今回はクリスマスイブに賑わう新宿駅地下街が舞台。 増強特命出場の命令を受けた神谷ら銀座第一消防署(ギンイチ)のメンバーを中心にした消火活動に加え、地下街で巻き添えとなった神谷の恋人・折原や同僚の柳らの脱出行に、放火犯を追う警察の捜査が並行して描かれる。 「波濤の城」から2年、あの弱っちかった神谷も消防士長に昇進し、今や小隊を率いる立場に。命を落とすことも有り得る、と言われても、行きます、と30リットル入りの空気ボンベを背負うところなど、とても頼もしい姿を見せる。 地下街で多発火災が発生した当初からどうなることかと思えたが、さらに、水との化学反応で爆発するマグネシウムの存在が判明しスプリンクラーの放水が止められるに至っては、消火活動は絶望的に思える状況。 そんな大火災に対して被害を食い止めるためには手段選ばず、迫るタイムリミットの中でギリギリまで粘る消火活動には、ページを繰る手が止まらず。 立ち向かう消防士たちの仕事に対する矜持や仲間に対する信頼感がこれでもかと描かれるのにも、胸を熱くした。 のではあったのだけど、その裏腹に少しの違和感は持ちながら読んでいたことも確かで、話の運びとして、多くの市民が助けるために消防士が自らの命を差し出していくのがやや疑問。 ちょっとヒロイックに描き過ぎと思え、なにもあの二人を殉職させることはなかったんじゃないのという思いは尽きず。 神谷にしても『危険を感じればすぐ逃げます』と言って突入の許可を得ながら、最後には『ここで退避するぐらいなら、最初から突入していません』と抗命するのは、成長したと感じていただけに、かなり残念。 その彼女を救うために上司を殴って駆け付けるなんて、最後には皆が暴走気味ではあった(まあ、そうでもしなけりゃ収まりがつかないくらい状況を酷くし過ぎた気がするな)。 作者さんが『人間が内包する悪意と向き合う』という割には犯人像が弱いのも難。 この文庫後書きでは、三部作としていた構想を翻し今後もシリーズを書き続けていくと書かれてある(もう既に4冊目の「鋼の絆」が出ているものね)。 「炎の塔」の感想に『秋絵に中野の言葉を伝えられたかが気になる』と書いたが、しっかり伝わっていたことが分かり、その秋絵も消防士の採用試験に受かって春にはギンイチの配属になるとのことで、続けられるシリーズで神谷とともにその活躍を見れるのかな。
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シリーズ最大のスケールで、最悪な展開に何度叫んだか:(´⊃ω⊂`): 夏美がかっこいいし、全ての消防士への尊敬が止まらない、消防士の誇りや絆に胸が熱くなる最高の1冊。 まだ心臓バクバク。 現実に起こりませんように
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この作者の作品は、設定が甘いことが多く、途中で“ありえんな”と思う事が少なくない。ぶっちゃけ、この作品でも、“これってどうなの?”という設定がちりばめられているが、扱っていつ題材が題材で、次々に起こる危機的状況もあり、途中で放棄というよりも、先に読み進む力の方が強かったです。まぁ...
この作者の作品は、設定が甘いことが多く、途中で“ありえんな”と思う事が少なくない。ぶっちゃけ、この作品でも、“これってどうなの?”という設定がちりばめられているが、扱っていつ題材が題材で、次々に起こる危機的状況もあり、途中で放棄というよりも、先に読み進む力の方が強かったです。まぁね、こんなことが起きたら、マジで怖いよね。 本作は、このシリーズの3作目の様なので、1作目、2作目も読んでみようと思いました。この作品中でも、前の作品で描いたであろうシーンがあったしね。
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※このレビューにはネタバレを含みます
久しぶりに熱い物語に触れて、良い影響を受けた気がします。 最近の火災原因として多いリチウムイオンバッテリーからの出火(爆発火災)を危険視する視点も、イマ風で面白いのではないかと思いました。 主要な登場人物がなくなってしまい「あぁーやめてぇー(泣)」と思う場面がありました。消防職員は人を助ける側なので自分がなくなってしまってはいけません(殉職された先達にはもちろん敬意を感じてはいますが)。感想や本のレビューを拝見していると、シリーズのようなので他のものも読んでみたいと思います。
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神谷夏美シリーズ第3弾。前作2作が映画のタワーリング・インフェルノ、ポセイドン・アドベンチャーのオマージュ小説で、人為的ミスによる火災で、今回の作品は新宿地下街の火災。連鎖的に起こる火災。マグネシウム火災を知っており、テロを起こしたエンジェルの正体は……、と前作2作と違いサスペン...
神谷夏美シリーズ第3弾。前作2作が映画のタワーリング・インフェルノ、ポセイドン・アドベンチャーのオマージュ小説で、人為的ミスによる火災で、今回の作品は新宿地下街の火災。連鎖的に起こる火災。マグネシウム火災を知っており、テロを起こしたエンジェルの正体は……、と前作2作と違いサスペンス小説風にもなっている今作。マグネシウム火災という水で消してはいけない火災を知った
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女性消防士シリーズの三作目。 今回は新宿地下街を燃やす。 あそこは複雑でたまにしか行かない人間には迷宮だよ。そこで火が出たら本作同様のパニックになるだろう。 いいところに火を付けたな。
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消防士・神谷夏美シリーズの第3弾!今回は新宿地下街が同時多発的に放火され新宿駅のみならず新宿の街が壊滅の危機に……消防士の絆・プライドに感涙…今までで1番泣いた小説でした!
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こんなにも非情な設定があっただろうか。新宿地下街のトイレや防災センターなどいたるところに仕掛けられたガソリン、消火栓や排煙装置の扉には接着剤などなど。火災パニックでありミステリーであり、絶望的で圧倒的で読み止めることができない。最高傑作。
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号泣しました。 神谷を一人前の消防士に育てた村田と柳の壮絶な死。 二人の最期を聞いた神谷はまた消防士を辞めるといって終わったが、きっと消防士を続けるだろう。 今回の火災の動機がとても恐ろしかった。 いつか本当にこの物語のような事件が起こるような気がする。
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悲しい終わり方だった。スタートの結婚報告からまさか2人とも亡くなってしまうなんてあまりにも。 村田さん、柳さんそれぞれの台詞が忘れられない。 溝川さんも途中からすごい良くなって、消防士以外にも顔も名前も知らない誰かのために働いてるってプライドをぶち撒けるのはあの場にあってはとてもよかった。
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