迷彩色の男 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【解説できる方教えてください】 復讐の連鎖 復讐ではないんだっけ? がんばって読み終えましたが、どういうことなのかよく理解できませんでした。 ホモがホモを殺し、ホモがホモを殺すというのが大方の筋書きだと思うんですが、何をしたかったのかいまいちピンと来ません 迷彩色の男は結局誰だったんですか。地上で仲良くなったカレだったんですか。それがわかったときはミステリ的に驚くのが正解の感情でしたか? タイトルにはダブルミーニングのように深い言いが込められていたのか、なんでもないのか。タイトル回収はありましたか どうか「何を言うてんねん」と言わず、ご教授いただきたいです もう一度読み込んで理解したいけど、もう読みたくないと思わせる本でした。 文章はアクがなくて、つらつらとした印象を持ちました
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行の終わりが8割「た」もしくは「だ」で占められており、このリズムにノレるかどうかで印象が変わるかも。こう思わせる作家はエルロイだけかと思っていたが………。エルロイのリズムとは違う所もポイント。映画化されたらブラインドスポッティング、ムーンライトみたいなジャケットになりそう。
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第170回芥川賞候補作。 印象的な色使いの表紙と、オビの「圧巻のクライム・スリラー」という惹句にひかれて購入。 主人公はブラックミックスの青年。クルージングスポットで男が切り刻まれた事件を追う。 抑制され淡々とした語り口の中に、生きづらさに対する怒りがひしひしと感じられる。 ...
第170回芥川賞候補作。 印象的な色使いの表紙と、オビの「圧巻のクライム・スリラー」という惹句にひかれて購入。 主人公はブラックミックスの青年。クルージングスポットで男が切り刻まれた事件を追う。 抑制され淡々とした語り口の中に、生きづらさに対する怒りがひしひしと感じられる。 言葉は平易だがシャープだ。 著者の安堂ホセさんは、川上未映子さん、金原ひとみさん、桐野夏生さん等を愛読するそうだ。 今後、注目していきたい。 ♫01/女王蜂(2023)
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赤と青のコントラストを主題として表現力や文体は優れていると感じるが、物語としては純粋に面白さに欠けている。 登場人物たちに共感できないし、共感する余地もない。人種差別、性的差別に対してのアンチテーゼだと思うがノンケが読むと置いてきぼりにされる。
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色が見えてくるような表現、短い文章をたたみかけるような文体が印象的でした。かっこいい。性的指向や人種のミックス。マジョリティからのレッテル貼りと、それを逆に利用している主人公。アパートの郵便受けからいつも誰かに覗かれているような感覚。視覚的な印象に残るシーンが多かったです。
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情景の描写は絶妙なことばを選んであるし、全てに色があって美しい。でも、この作品を読むには私は歳をとりすぎてしまいました...。
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170回芥川賞候補作 安藤ホセさんの『迷彩色の男』 ブラックミックス、ホモセクシャル、そしてヘイトクライムの事、自分がそうではないからと言って、理解出来ない事は無いと感じさせてくれる、更にそんな人々の事も理解して欲しいと訴えてくる作品だったと思います。 共感は出来ないけど、理解す...
170回芥川賞候補作 安藤ホセさんの『迷彩色の男』 ブラックミックス、ホモセクシャル、そしてヘイトクライムの事、自分がそうではないからと言って、理解出来ない事は無いと感じさせてくれる、更にそんな人々の事も理解して欲しいと訴えてくる作品だったと思います。 共感は出来ないけど、理解する事は出来る。 そもそも、我が国日本は、弥次さん喜多さんの物語、東海道中膝栗毛の頃より性に対して大らかな国民性なのだから・・・ などとも思ってしまいました。
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自分は性的マイノリティの差別主義ではないと思っていても、誰しも心の奥底に大なり小なり色々な事に差別や偏見が隠れている。そんな自分を自覚して、認める。昭和の私はアップデートしていかないと、無自覚に人を傷つけているかも。 乾いた文章だけど、お店の雰囲気や主人公のバレないかという焦燥感...
自分は性的マイノリティの差別主義ではないと思っていても、誰しも心の奥底に大なり小なり色々な事に差別や偏見が隠れている。そんな自分を自覚して、認める。昭和の私はアップデートしていかないと、無自覚に人を傷つけているかも。 乾いた文章だけど、お店の雰囲気や主人公のバレないかという焦燥感、ラストの現場が鮮やかに伝わってきた。
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前作もだったけど読解が難しく何度もページを遡った。自分の読解力では難しかった。でもつまらない、自分には合わないとはならず、わかるまでもう一度読んでみようと思わせる作品だった。細部は難しくでも物語全体の雰囲気がいいのだ。
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強烈な作品である。トラウマのように記憶に残りそうだ。ホモセクシャルで日本人と黒人のミックスである“私”は、ゲイが集まって乱交する店で、“私”の恋人であるいぶき(日本人と黒人のミックス)と楽しんでいる。いぶきは店で客に襲われ瀕死となる。なかなか表に出せないシチュエーションであり、“...
強烈な作品である。トラウマのように記憶に残りそうだ。ホモセクシャルで日本人と黒人のミックスである“私”は、ゲイが集まって乱交する店で、“私”の恋人であるいぶき(日本人と黒人のミックス)と楽しんでいる。いぶきは店で客に襲われ瀕死となる。なかなか表に出せないシチュエーションであり、“私”がクローズドな世界でいぶきの復讐をするのが、暗くて湿っぽくて臭くてドロドロしている。作者の詩のような文体は綺麗なのだが、世界観を色でたとえるなら汚れた黒である。世の中の闇を描いた感じは芥川賞候補にふさわしい。
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