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幸福御礼 の商品レビュー

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2025/05/06

ミーハーなことを嫌う地味系の由香。図らずも夫が郷里で出馬することになり、嫌々ながらも仕事と東京を捨て北関東の田舎都市に移り住む。父親と兄が代々市長だという姑は選挙に前のめり。それを取り巻く口うるさい後援者たち。古いしきたりにがんじがらめになり、何を言っても何をやっても目立ってしま...

ミーハーなことを嫌う地味系の由香。図らずも夫が郷里で出馬することになり、嫌々ながらも仕事と東京を捨て北関東の田舎都市に移り住む。父親と兄が代々市長だという姑は選挙に前のめり。それを取り巻く口うるさい後援者たち。古いしきたりにがんじがらめになり、何を言っても何をやっても目立ってしまう立候補者の妻という立場が嫌すぎて、一時は離婚まで考えた由香だが‥。いざ選挙活動を始めて自分なりにやってみるとどんどん戦闘ムードになり姑と張り合う形になっていく。解説の酒井順子さん曰く「スタビライザー(飛行機などに付いている水平安定装置)が故障した状態」環境が変わり、いわばちょっとしたトランス状態になってしまったのだ。人間って底知れない可能性を秘めてるもんなのですね。由香はもう、平凡な東京の生活には戻れないでしょう。 しかし、地方の選挙ってほんとにそんなに一般人にお金をばら撒いてるんですかね。「選挙はお金がかかる」ってそういうこと?「金ばっかりじゃない。人にいろんなことを頼んで義理ができる。当選するっていうことは、そういう人たちに義理を果たすっていうことになるんだ。金の回収と義理を果たしてるうちに任期は終わるていう仕組み」とある。全くあり得ない話ではないと思う。

Posted byブクログ

2024/12/31

選挙は魔物ということがよく分かる小説。選挙という勝負がかかった異常事態に巻き込まれた人間が、ほぼ正気を失っていく様が怖くて愉快だった。

Posted byブクログ

2024/12/13

地方選挙に関わる人たちを冷めた目で眺めていた主人公。 夫が地方都市の市長選に立候補したことで特殊な世界に引きずり込まれ徐々に狂っていく様子が不気味で滑稽で…なんともリアル。 「関わっている人たちの脊髄からは非常事態ホルモンが分泌されている」という表現が、選挙戦の特殊性を言い表し...

地方選挙に関わる人たちを冷めた目で眺めていた主人公。 夫が地方都市の市長選に立候補したことで特殊な世界に引きずり込まれ徐々に狂っていく様子が不気味で滑稽で…なんともリアル。 「関わっている人たちの脊髄からは非常事態ホルモンが分泌されている」という表現が、選挙戦の特殊性を言い表している… 関わるすべての人がそれぞれに壊れていく。 選挙は祭りであり戦であり、当事者にとってはともかく有事なのだ。そして部外者として眺める読者にはひたすら滑稽に映る。 政治と一般社会の乖離を実感させられる。

Posted byブクログ

2024/12/02

林真理子さんの小説は面白くて、一気に読みました。選挙にのめり込んでいってしまう描写が秀逸、選挙のニュースなどでの支援者の熱狂ぶりになるほどと思えてしまう部分があった。そして、政治家はつねにハイテンションだから、欲求も強い、というくだりに妙に納得してしまった…。

Posted byブクログ