未来省 の商品レビュー
https://opac.lib.hiroshima-u.ac.jp/webopac/BB04039781
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#未来省 近年の夏の暑さと来たら、この本の熱波の描写も本当にあり得るんじゃないかと思っちゃう SF小説って現実世界への警鐘みたいな側面があると思っているんだけど、そう思って読んでみると「これは小説世界の出来事だから」って割り切れない、暑い日々でもちょっと肝が冷えるような気のする一...
#未来省 近年の夏の暑さと来たら、この本の熱波の描写も本当にあり得るんじゃないかと思っちゃう SF小説って現実世界への警鐘みたいな側面があると思っているんだけど、そう思って読んでみると「これは小説世界の出来事だから」って割り切れない、暑い日々でもちょっと肝が冷えるような気のする一冊です それでも、人の持てる技術を注ぎ込み、解決に向かおうとする姿勢は、私の好きなSF「星を継ぐもの」を思い起こさせられたし、希望を書いた小説だと思います あと解説めっちゃ漢字多くて内容が濃いので、解説読むのに結構時間かかりました
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近年の気候変動対策の動きを見ていて、こんなふうに進めてもどうやったって気候変動止まらないでしょ?という諦念を感じ始めていた際に書店で目についた本書。 全く聞いたことのない出版社から出版されているが、著者を調べてみるとSFの名だたる賞を総ナメした書き手による最新の気候変動対策SFを...
近年の気候変動対策の動きを見ていて、こんなふうに進めてもどうやったって気候変動止まらないでしょ?という諦念を感じ始めていた際に書店で目についた本書。 全く聞いたことのない出版社から出版されているが、著者を調べてみるとSFの名だたる賞を総ナメした書き手による最新の気候変動対策SFを大出版社に先立って翻訳した作品だった。 本書のすごいところは、多少楽観的に感じるものの、困難な気候変動対策の道を政治・経済・科学の積み重ねに裏打ちされた形で描き切っていることだろう。 本書を読んで、「気候変動を止める」という未来を思い描けないのは自分の想像力の限界によるものだと思い知らされた。 この通りに全てが進んでほしいとは到底言えないような未来絵図だけど、「これぐらいのラディカルな想像力がなければ気候変動は止められない、もっと未来を想像せねば」と奮い立たされるような作品だった。 なお、気候ものであってもディザスターパニック的な話ではなく、政治ドラマ的な要素が強いので、ハリウッド的なストーリーを期待する人にはおすすめできない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
話が盛り上がるわけではないけど、いろんなこと考えるきっかけになるし地球温暖化を実際止めるためのアイディアとして興味深いのがいっぱいある。 氷河のくだりとか硫化硫黄の散布とか、どの程度可能性があるのか?面白そうなので参考論文つけてほしい。 私はこのあたりの分野に詳しい方なので困らなかったけれど、これを解説無しで出すの?というような専門的な単語がいくつもあった。生息回廊とか何度も出てくるけどほとんど説明なかったと思う。ブロックチェーンについてはもっと深く調べてみようという気になった。 文章としてはかなり読みにくい。語り手が誰かはっきりしないし、抽象的な話も多い。言い回しがところどころ読み物として不自然で、英語で読んだ方がわかりやすいのではとさえ思った。文がもっと頭に入りやすかったら星5をつけたかもしれない。
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何故、「環境省」ではなく「未来省」なのか?人間活動の制約=生存の基本、が地球環境空間であり、ここでしか生きていけないから。「生存」のためのプライオリティ付き政策集。世界中の政治家や政策担当者のための。ジオエンジニアリングから経済社会システム論まで。SFでありつつ後者に重点。斎藤幸...
何故、「環境省」ではなく「未来省」なのか?人間活動の制約=生存の基本、が地球環境空間であり、ここでしか生きていけないから。「生存」のためのプライオリティ付き政策集。世界中の政治家や政策担当者のための。ジオエンジニアリングから経済社会システム論まで。SFでありつつ後者に重点。斎藤幸平さんの著作を思い出します。金融資本主義から環境制約のためのコモンズとか。意識改革、勉強にはなるが、だいぶ冗長。文章は読みやすいけど、読み続けるのは正直しんどかった。とにかく、物理的に重い!
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やっと読み終わった。 正直な感想。 後書きの、坂村健先生が、邦訳されてないので是非にと持ち込んだ企画らしい。 温暖化を中心とする環境問題に正面から切り込んでおり、海外では世界の名だたる面々が絶賛しているのだと。 初っ端、インドの熱波で、数えきれないほどの人が死ぬ。 そこで世界...
やっと読み終わった。 正直な感想。 後書きの、坂村健先生が、邦訳されてないので是非にと持ち込んだ企画らしい。 温暖化を中心とする環境問題に正面から切り込んでおり、海外では世界の名だたる面々が絶賛しているのだと。 初っ端、インドの熱波で、数えきれないほどの人が死ぬ。 そこで世界を環境悪化の地獄への道一直線から救おうとするのが、未来省だ。 勧善懲悪でなく、善悪で切り分けられるものでなく、リアルな世界をシミュレートしながら、話は「展開」する。 坂村先生も後書きで、欠点?はある、と言うように、リアルと言いながら美味しいところどりだし、明らかに一定の思想と国がお好きなのね、見えるところはある。 それでも読むべきだし、理系と文系分ける必要はないし、理系から文系にかけての幅広い知識が必要だから、日本で紹介されなかったんだよと坂村先生は言う。 だが正直、面白くないからじゃないかな。 環境破壊についての、かなり科学的で具体的なアイデアが示されているのは事実だが、所詮はフィクションでしょう。 その、作品としての、文学としてのところが面白くなければ、小説としていいとは思えない。 章が分割されすぎて、エピソードの羅列で状況を把握し辛く、三分の一くらい読み飛ばしても全く影響ないし、主人公のドラマが無駄でうざい。 若干の知的興奮はあるが、アイデア部分に過ぎない。 やっぱり、理系と文系の区別は、あると思いましたよ、先生。 別段、理系優位じゃありませんよ。
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気候変動をテーマとしたかなりの広範囲の教養をもとめられるSF. 最初に坂村健の解説を読むといいかもしれない。自分はサイエンスも経済学もすこしかじっていたのでなんとかついて行けたが、ここらへんがわからないと躓く可能性が十分にある。心して楽しんでほしい。
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