ふたつの時間、ふたりの自分 の商品レビュー
柚月裕子さんと言えばハードボイルドな小説を書かれる作家さん。 エッセイを読んで普通の感覚を持っている方だと感じビックリ。(←とても失礼) もっと気性が荒かったり、喜怒哀楽が明確であったり…と勝手に人柄を想像していた… 家族との日々を大切にしながら、好きな事と正面から向き合ってきた...
柚月裕子さんと言えばハードボイルドな小説を書かれる作家さん。 エッセイを読んで普通の感覚を持っている方だと感じビックリ。(←とても失礼) もっと気性が荒かったり、喜怒哀楽が明確であったり…と勝手に人柄を想像していた… 家族との日々を大切にしながら、好きな事と正面から向き合ってきた方なんだなぁ…と思いながら読んだ。 東日本大震災で家族を失い、そのことについて書かれた文章にはなんともいえない気持ちになった。 「見捨てないで」、被災者みんなの心の声の様に感じた。 元旦に能登半島地震が起こったけれど、きっとその被災者のみなさんも… 「ふたつの時間、ふたりの自分」というタイトルにこめられた思いをしみじみと感じさせられた。 未読の著作も多数。読みたいな。
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好きな作家さんのエッセイですが、時間をかけて読んでしまったのであまり内容が入ってこず… 今までほとんど読んでいる著者の小説をまた読んでみようと思いました。
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デビューから15年の間にあちこちに掲載されたものを集めたエッセイ集。 柚月裕子先生は好きな作家さんの一人です。 子供の頃のこと、好きなもの(本、漫画、映画、猫)、ご家族のこと、作品にまつわる秘話など、なかなか興味深い内容でした。 岩手出身で山形在住の柚月先生。東日本大震災でつら...
デビューから15年の間にあちこちに掲載されたものを集めたエッセイ集。 柚月裕子先生は好きな作家さんの一人です。 子供の頃のこと、好きなもの(本、漫画、映画、猫)、ご家族のこと、作品にまつわる秘話など、なかなか興味深い内容でした。 岩手出身で山形在住の柚月先生。東日本大震災でつらい経験をされたことを知り、胸が痛くなりました。 真面目で謙虚で、芯が強くて、大変な努力家という印象を受けました。 ずっと応援させて頂こうという気持ちになりました。 以下、今作と関係のない雑談になりますが… 前に映画「孤狼の血 LEVEL2」を観ていて、柚月先生が出演されているのに気付いたときはびっくりしました。お顔を存じ上げていたので、「えっ!」となりました。 あとTV番組でゴルフのことを語っていらっしゃるのを見た記憶があります。 柔らかい雰囲気で素敵な方だなぁと思っています。
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当たり前かもやけど、その人の書く文章の味わいって、小説でもエッセイでも同じやねんなぁ。 柚月さんの小説をいくつか読ませていただくなかで感じてた、味の濃さというか、それを存分に堪能できた感じ。
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男くさいストーリーを展開する著者のエッセイ。小説とは違う面を見せつつ、趣向はそっち側にあることに納得。 故郷への強い想いも印象的。
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初めて柚月さんをしったのは検事の本懐を読んだときで女性作家がよくこのような本が書けるなと驚きでした。 それから興味をおぼえて数冊読むようになりました。 この本を読んで驚いたのは 東日本大震災でご両親をなくされていたことです。 その後も正義感あふれる本を書かれていて、とても 立派だ...
初めて柚月さんをしったのは検事の本懐を読んだときで女性作家がよくこのような本が書けるなと驚きでした。 それから興味をおぼえて数冊読むようになりました。 この本を読んで驚いたのは 東日本大震災でご両親をなくされていたことです。 その後も正義感あふれる本を書かれていて、とても 立派だと思います。 いろんな気付かされたことがありますが、なかでも ウェールズのところで、誇りに思うものができたときに 自分は揺るがない強さを得られるように思う。 というところです。
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柚月裕子さんの、作家生活15年の軌跡が詰まった文庫オリジナルエッセイ集です。カバー装画はGLAYのTERUさんの描き下ろし。素朴ながら柚月さんの心情に寄り添っていると感じました。 私の柚月さん像‥見目麗しい女性作家が、なぜあんな骨太な男臭い物語を描けるのか、そこに萌えますし...
柚月裕子さんの、作家生活15年の軌跡が詰まった文庫オリジナルエッセイ集です。カバー装画はGLAYのTERUさんの描き下ろし。素朴ながら柚月さんの心情に寄り添っていると感じました。 私の柚月さん像‥見目麗しい女性作家が、なぜあんな骨太な男臭い物語を描けるのか、そこに萌えますし、またある時は、主人公が(佐方シリーズのように)自分の正義を貫く姿に快哉を叫びました。 本エッセイは、柚月さんの喜怒哀楽が散りばめられたバラエティに富む内容で、とても新鮮に感じました。各紙や小説誌等に掲載された以前のものも多くありながら、古さを感じさせません。 特に、柚月さんの創作にまつわる裏話は興味深いものがありました。また、猫をはじめ、柚月さんの好きなもの・ことの話も多く、ファンの皆さんには必読ではないでしょうか。 個人的に最も刺さったのは、震災の辛い経験を経て、表題につながったであろう終末部分です。 ◯「ふたつの時間」(震災の日で止まったままの 時と、そこから流れている時) ◯「ふたりの自分」(震災後の日常を送る 自分と、あの日から動けずにいる自分) このくだりを読む程に、柚月さんの根底にある、世の中の理不尽や不条理に向き合い続ける姿勢が、痛いほど伝わる一冊でした。
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ふたつの時間 ~~ 12の小編 2009年1月から2022年3月 ふたりの自分 ~~ 5の小編 2011年4月から2018年3月 ここにも あの経験をした人がいた
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
エッセイと聞くと日常に起きたことを面白いおかしく書いてる作者が多い中、こちらはもともと真面目な性格なのか、エッセイにおいてもそれが際立っていると言う印象。 後半の東日本大震災のくだりは、昨今の能登半島地震もあったことから、涙なしには読めない。
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作家デビューして15年になる柚月裕子さんの初のエッセイ集らしい。エッセイ集としてまとめるために書いたものではなくあちこちに書いたものを一つにまとめたようだ。小説の方でもそうだが,とても読みやすい文章であった。 数十年ぶりに訪れた土地は建物が一新されていて全く分からなかったが,道...
作家デビューして15年になる柚月裕子さんの初のエッセイ集らしい。エッセイ集としてまとめるために書いたものではなくあちこちに書いたものを一つにまとめたようだ。小説の方でもそうだが,とても読みやすい文章であった。 数十年ぶりに訪れた土地は建物が一新されていて全く分からなかったが,道だけは変わっていなかったのでそれで思い出せたと言う話が印象深かった。 女性作家としてやくざ者の作品を書く事になった経緯は興味深い。黒川博行ってやっぱりスゴいのだなと思った。 紹介されていた「かもめに飛ぶことを教えた猫」に興味を持った。今度読んでみる。 中で,お母様をガンで亡くした話と,東日本大震災の津波で攫われた話が出てきてこんがらがってしまったが,Wikipediaによるとガンで亡くなったのは生母で,津波で亡くしたのは実父の再婚相手の義母ということであった。なるほど。 表紙はGRAYのTERUの描き下ろし
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