吸血鬼の原罪 の商品レビュー
表紙に違和感が無かったため気付かなかったが、よく見ると出版社が変わったのね。 既刊もこちらに移行するようで、その際掌編が追加されて完全版になって刊行されるらしい。 嬉しいんだか苦しいんだか。 このレーベルで刊行順に読むと順番が滅茶苦茶になることは正しく理解した。 長編の...
表紙に違和感が無かったため気付かなかったが、よく見ると出版社が変わったのね。 既刊もこちらに移行するようで、その際掌編が追加されて完全版になって刊行されるらしい。 嬉しいんだか苦しいんだか。 このレーベルで刊行順に読むと順番が滅茶苦茶になることは正しく理解した。 長編の方。 タイトル通り吸血鬼が犯人であるかのような事件が起き、診断知識と推理力・行動力で解決する流れ。 メインの症状は医学知識が無いとどうにもならないが、周辺事象は医学素人でも推測できる感じかもしれない。 完全版どうするかな…。
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医学とミステリの融合は海堂尊氏の開拓分野.海外からの技術実習生制度という社会問題を主軸にするには的が外れ,キャラ萌えのラノベにするにもちょっと違う.それらの融合分野で読書の敷居を下げることが目的とするなら,食指が動かない.
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近々ベトナム旅行に行く予定の身としてはとてもタイムリーで考えさせられる内容だった。技能実習生たちのあまりにも酷い扱いに怒りがわいた。鷹央と小鳥遊と鴻ノ池の3人の掛け合いが、この救いのない事件の内容を明るく楽しく読ませてくれる。
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知念実希人さんの天久鷹央シリーズ最新刊は、新潮文庫NEXではなく実業之日本社文庫から刊行された。既刊作品もすべてリニューアル刊行されるという。 都内で相次いで見つかった3体の遺体には、共通点があった。いずれも首筋に2つの傷跡があり、ほぼすべての血液が抜き取られていた。まるで「吸血鬼」に襲われたように。警視庁捜査一課の桜井は、早々に鷹央たちに頼るが…。 3人の被害者はいずれも外国人で、特異なタトゥーを入れていた。腕が立つ小鳥遊と鴻ノ池が一緒とはいえ、新宿歌舞伎町のヤバそうなタトゥースタジオに乗り込むかよ。不運な店主から見れば、鷹央の方がヤバいに違いないが。 前作も生命の尊厳を踏みにじるような内容だったが、本作も然り。日本という国の恥ずべき現状。未だにこんな事例はあるのだろう。フィクションながら怒りを覚えるが、この時点ではもっと酷い真相が待っていることを知らない。 鷹央の無鉄砲さは毎度のことだが、今回はさすがにやりすぎな感がある。鷹央はともかく、小鳥遊と鴻ノ池が医師生命を絶たれたらどうするのだ? その筋の専門家でも雇えばいいのにと思うが、どうにか目的を達するのはお約束。 謎に食いつきつつ、目の前の患者を救うという医師の本分を忘れていない点に、救いを覚える。そんな鷹央だけに、真相を読み解いた瞬間の心理や如何に。シリーズ史上、最も許せない相手ではないか。何しろ、その相手とは…。 もちろん、こんな疾患名はピンと来ないが、鬼畜の所業なんて言葉では生温い真相だった。日本という国がここまで腐っていないことを願いたいが。医学的にきっちり暴いたところで、鷹央にも警察にもできることはない。 あれやこれやで、知念さんは新潮社と決別したのだろうなあ。シリーズの末永い存続を祈りつつ、これからも現役医師作家・知念実希人を応援する。
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『天久鷹央の事件カルテ』シリーズの最新作.やはりこれはメチャクチャに面白い.成功の要因の一つは著者の分身とも言えるワトソン役の人柄と,かれの心理状態をちょっとしたジョークとともに記述する語り口だろう.医学知識がある人が読めば,一般人以上に楽しめること間違いなし.
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やっぱり最高!! 今回は一冊丸ごと吸血鬼のナゾ。 社会問題も絡めながらのプチ長編。 犯人誰やねん!と悶々としながら楽しめる一冊。 新刊で買って汚さないように気をつけてたにも かかわらず、途中コーヒー垂れたショックはデカかった。
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このシリーズを読む度に思うけど、後半1割からの濃密度が物凄く高い。 出てくる登場人物全てが重要人物で、全てが繋がる瞬間が気持ちよすぎた。 医者と警察の事件に対する味方の相違点みたいなのもおもしろかった。医師としての今回の事件への解決の仕方に天久先生が悩んでいたところが印象的。 もうこのシリーズは毎回絶対面白いから新刊出る度にワクワクする!! 完全版、結局全巻買ってる自分が目に浮かびます
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レーベルを新潮NEXから実業之日本社文庫に移しての天久鷹央の事件カルテシリーズ第1作目。 ※ちなみに短編は推理カルテシリーズ。 東久留米市の公園、荒川の河川敷、東京湾の沿岸で続々と遺体が見つかる。どの遺体の首筋にも残っていたのは2本の傷。それはまるで、吸血鬼が残したかのようなものだった……。 診断医・天久鷹央とその部下小鳥遊優(物語の語り手)、研修医の鴻ノ池舞の掛け合いを楽しみながら、気がつけばあっという間に読み終えてしまった。 ミステリーとして楽しめるのはもちろん、外国人技能実習生の問題にも切り込んだ社会派の一面も。 そして、鷹央が犯人に対して一切の同情を寄せずに突き放したシーンは、読んでいて思わず身震いを覚えるほど。読み終えて余韻にたっぷり浸れる作者の表現力が相変わらずすごい。 さて、今回の出版社移籍に伴い、新潮NEXで出したものを焼き直した完全版と新作合わせて7ヶ月連続16冊刊行を実施するとのこと。 過去に出たものと比べながら読むのも面白そう。 全部買います笑
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