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レイトン・コートの謎 の商品レビュー

3.9

12件のお客様レビュー

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2026/01/05

おしゃべりで間違うこともままある人間臭い探偵が活躍する物語は、1925年刊行でアントニイ・バークリーのデビュー作 クリスティ、クィーン、ヴァン・ダイン、カー、バークリー、これらは20世紀前半のミステリー小説家(私にとっては綾辻行人『十角館の殺人』に登場するニックネームとしての印...

おしゃべりで間違うこともままある人間臭い探偵が活躍する物語は、1925年刊行でアントニイ・バークリーのデビュー作 クリスティ、クィーン、ヴァン・ダイン、カー、バークリー、これらは20世紀前半のミステリー小説家(私にとっては綾辻行人『十角館の殺人』に登場するニックネームとしての印象が強い) その中でよく知らなかったバークリーという作家の『毒入りチョコレート事件』を読んでとても興味を持ち、この本を手にとってみた。 やっぱり古典ミステリーは、クロスワードパズルのような謎解きの面白さがあり、読後の達成感が心地よい。 たぶんこの物語の展開も後世のいくつかの作家がおおいに参考にしただろうが、社会問題を映し出す現代ミステリー小説に少し疲れた時は、こんな“原点回帰”がよく効くようだ。 途中でなんとなく見えてきても、騙されたフリして最後まで読んでください。 きっと面白いから。

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2025/07/28

探偵〈ロジャー・シェリンガム〉参上! 「彼はスフィンクスのように謎めいた人物からはほど遠く、時には一つ二つ間違いをしでかすということです。」(p5) 「読者も探偵とまったく同じ情報を自由に使えるように、どんな小さな証拠も、発見されたままのごく明瞭なかたちで書き記しているのを、おわ...

探偵〈ロジャー・シェリンガム〉参上! 「彼はスフィンクスのように謎めいた人物からはほど遠く、時には一つ二つ間違いをしでかすということです。」(p5) 「読者も探偵とまったく同じ情報を自由に使えるように、どんな小さな証拠も、発見されたままのごく明瞭なかたちで書き記しているのを、おわかりいただけたらと思います。」(同) いずれも冒頭《わが父へ捧げる》より。 そう、探偵シェリンガムは「公平」(p6)なのであります。 つまり、彼が知り得た情報、証拠は全て小説中に書かれているということ。だから我々読者は常にシェリンガムと同じ目線で事件にあたることが出来、同じ感覚で場面を共有することが出来るのだと思います。 そのためには、シェリンガムはおしゃべりにならざるを得ません。見知り得たものを全部読者に開陳する訳なので。 だから彼はめちゃくちゃ喋るのです。改めて見返すとものすごい会話の量です。これは既読の『毒入りチョコレート事件』(9784488123055)、『ジャンピング・ジェニイ』(9784488123062)も直ちに読み返して確かめたいところ。たしかにものすごく喋っていたような記憶はありますが。 本書最大の名シーンはなんといっても謎のキャラクター〈ジョン・プリンス〉の正体を暴く場面でしょう。 ネタバレにつき何も書けないのですが、めちゃくちゃ面白い場面なのでこれはシェアしたい。 このネーミングってプレスター・ジョンと掛かっていたりするのだろうか? 多重解決ミステリの片鱗をも見せながら牧歌したミステリを堪能致しました。 好きだよ。 1刷 2025.7.28

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2025/05/13

面白かった。額を撃ち抜かれた死体に端を発する物語は意外な展開を見せる……というのは推理小説ではお約束だが、これが意外な展開を見せる。フェアプレイ、と言われれば間違いないが、こんなのわかるかい! と吠えたくなった。 一捻り、二捻りと見せつけてくる展開は推理小説を読む楽しさが詰まって...

面白かった。額を撃ち抜かれた死体に端を発する物語は意外な展開を見せる……というのは推理小説ではお約束だが、これが意外な展開を見せる。フェアプレイ、と言われれば間違いないが、こんなのわかるかい! と吠えたくなった。 一捻り、二捻りと見せつけてくる展開は推理小説を読む楽しさが詰まっている。英国推理小説の魅力を見せつけられた。

Posted byブクログ

2025/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おしゃべり探偵ロジャー・シェリンガムがとても良くて、読んでいてずっと楽しかった。ロジャーがとにかくどんどん推理を展開・修正しながら行動しまくっているのでテンポも良い。 プリンスの正体と犯人については途中で分かってしまいそれだけ残念だったけど、それでも面白かった。 『地下室の殺人』を先に読んだけど、本作の方が好みだった。

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2025/02/28

陽気で憎めないロジャー氏の、謎解き第一作目。 警察の後ろ盾もなく、事件解決で報酬が発生するわけでもなく、故人と深い関係があるわけでもない。 読んでいるこちらも「この件あなたに関係ある?」と思ってしまうけれど、純粋な好奇心と探偵への憧れから強引に事件へ首を突っ込み、ひっ掻き回してい...

陽気で憎めないロジャー氏の、謎解き第一作目。 警察の後ろ盾もなく、事件解決で報酬が発生するわけでもなく、故人と深い関係があるわけでもない。 読んでいるこちらも「この件あなたに関係ある?」と思ってしまうけれど、純粋な好奇心と探偵への憧れから強引に事件へ首を突っ込み、ひっ掻き回していく。 作者の遊び心も散見され、これからシリーズを読み進めるのが楽しみです。

Posted byブクログ

2025/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ロジャー・シェリンガム氏 いいとこまで当たってるんだけど、正解とはいかない 惜しい! を繰り返しながら、真相に近づいていく。 多分、真相に辿りつくまでの所を、 あたかも正解したかのようにふるまうことをせずにいれば、 「すごい!正解!」 と 周囲からはなるんだろうけれども、 いかんせん、おしゃべりなところがそれを許さない。 ある意味、正直なのかもしれない。 そういう、人間くさいところがよろしいw シェリンガム氏が真相に辿りつく前に、 犯人が分かったんですが、 どうやって、彼が真相に辿りついていくのか にまにましながら読めました。 これが、右京さんなら、絶対に警察に出頭するように言ってたんだろうけれど、 シェリンガム氏は右京さんじゃないし、時代も違うし 被害者の本当のひととなりが分かった結果、 自殺のままにしておくことにしたのは興味深いところです。 このことが、彼の友人の今後のトラウマにならないことを祈る。

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2024/10/20

 「おしゃべり探偵」というキャッチコピー(?)が気になっていたロジャー・シェリンガム、第一作をやっと読んだ。  ワトソン役の友人アレック(年下)に「黙れよ。おしゃべりをやめることはないのか?」と呆れられるほどおしゃべりなロジャーは、基本的には陽気で朗らか。アレックに向かってあれこ...

 「おしゃべり探偵」というキャッチコピー(?)が気になっていたロジャー・シェリンガム、第一作をやっと読んだ。  ワトソン役の友人アレック(年下)に「黙れよ。おしゃべりをやめることはないのか?」と呆れられるほどおしゃべりなロジャーは、基本的には陽気で朗らか。アレックに向かってあれこれとハイテンションにまくしたてながら思考整理する姿は、正直かわいい。それでいて人の心の機微には敏感で、如才ない社交もできる。失敗したら「失敗しちゃった!」と素直に認めるし、変に自信過剰だったり嫌味だったりすることもない。担当の警部からも事件関係者からも、持ち前のコミュニケーション能力……といってもあざといテクニックなどではなく、愛され力、共感力、により思いがけない重要情報を引き出してしまったりする。  ラストの捌きはこれまた肝が据わっていて、清濁併せ呑むような器の大きさも感じられ、ただかわいいだけの人物でもない。性別は違いますが、私の中では黒柳徹子さんになってました。どうでしょう、女シェリンガム。一方で、アレックとのコンビっぷりに着目した、「暴走気味なロジャー草彅くんに、呆れながらついていって時に諌めるアレック慎吾ちゃん」というキャスティング案も気に入っている。  彼の「おしゃべり」設定は、ミステリー小説におけるフェアプレイの実現に向けた手段のひとつでもあり……というミステリー史概要もわかる解説も読み応えがあった。フェアプレイ論争を巻き起こしたクリスティのあれも、クイーンの読者への挑戦も、本作(一九二五)より後!

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2024/10/05

ロジャー・シェリンガムもの1作目。 田舎の屋敷〈レイトン・コート〉の書斎で屋敷の主人・スタンワース氏の額を撃ち抜かれた死体が発見されます。 現場は密室で遺書も残されていたことから、警察は自殺との見解を示しますが、死体の奇妙な点に気づいたロジャーは、“自殺説”に疑問を感じて独自に...

ロジャー・シェリンガムもの1作目。 田舎の屋敷〈レイトン・コート〉の書斎で屋敷の主人・スタンワース氏の額を撃ち抜かれた死体が発見されます。 現場は密室で遺書も残されていたことから、警察は自殺との見解を示しますが、死体の奇妙な点に気づいたロジャーは、“自殺説”に疑問を感じて独自に調査に乗り出しますが・・。 先日『毒チョコ』を試食した流れで“ロジャーもの”に手を出してみました。 一見自殺としか思えない状況で、死体の違和感を見抜き、花瓶の破片や足跡を発見したりと、なかなかの観察眼と記憶力を持ちながらも、せっかく発見したヒントから立てる仮説が何故かずれてしまうロジャー。 もともと他殺説に消極的な友人アレックをはじめ、周りからの“もうええやん、自殺ってことで!”という“圧”にもめげず、トライ&エラーを繰り返しながら真相解明に奮闘する姿がコミカルに描かれております。 そう、ロジャーのずれがちな推理(てか、妄想)からの暴走&迷走っぷりは、よくある探偵小説における“完璧な推理を披露し、何故かなんでも知っている探偵観”へのアンチテーゼなんですよね~。 探偵だって「人間だもの(byみつを)」っていうことなんです(←?)。 そんな愛すべきヒューマン探偵ロジャーと、ツッコミ担当もといワトソン役の友人・アレックとのやり取りも軽快でその辺も楽しく読めるのですが、このバディ感がある意味トラップというか・・あ、もうやめときます(^^;) ・・てな感じでロジャーの“寄り道”に付き合いながら、心の中で“ちょ・・ロジャー、一番挙動不審なあの人をまるっとスルーしとるけど!?”と、やきもきしながら読んでいた私ですが、終盤の展開とラストの“一捻り”は、さすがバークリー!という感じで読ませるものがありました。 特に人間ドラマがあるわけではないですが、楽しく謎解きを堪能できる一冊かと思いますし、フェアなのも良いですね・・ということで今後もロジャー迷走ぶりを追っていく所存でございます~。

Posted byブクログ

2024/09/25

遺書が残された密室の書斎で主人の死体が発見された。警察の見解は自殺に傾くが、死体の奇妙な点に注目した素人探偵ロジャーは殺人を疑う…。 めちゃくちゃ面白かった!! 今まで読んだ3冊の中でも1番読みやすくてわかりやすいと思った。これが1作目とのこと。 今までは"真面目そう...

遺書が残された密室の書斎で主人の死体が発見された。警察の見解は自殺に傾くが、死体の奇妙な点に注目した素人探偵ロジャーは殺人を疑う…。 めちゃくちゃ面白かった!! 今まで読んだ3冊の中でも1番読みやすくてわかりやすいと思った。これが1作目とのこと。 今までは"真面目そうに見えて"ユーモアがある作風だったのが、この作品はユーモア全開のわかりやすい面白さがある。 謎めいた秘密主義の格好良いホームズやポアロとは全く違っていて、この作品の素人探偵ロジャーは心の中で思ってることを考えもせず喋り過ぎる。人間味がある現実にいそうな探偵。 「よくできました。アレグザンダー・ワトスン。その通りだ」など、恥ずかしいくらい自分に酔ってるのが最高。 探偵だって人間だから間違えることもあるよねという、名探偵のイメージを裏切る面白さがある。(それにしてももう少し考えてから喋って欲しいけど笑) そしてユーモアだけでなく、ネタバレになるので書けないけどミステリーとしてもすごく面白い! こんなに面白いのにレビュー数が少ないのは何でなんだろう?格好良い探偵じゃないと受け入れにくいのかな…。 格好良い探偵も好きだけど、人間味のある探偵も面白いけどなぁ。 他の探偵小説にはない面白さがあるので、アントニイ・バークリーは読むほどに好きになる。 (★10を付けたかったけど終わり方だけは好きではなかった)

Posted byブクログ

2024/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アントニー・バークリーのデビュー作かつ、ロジャー・シェリンガムシリーズの第1作。 レイトン・コートに居を構える富豪、スタンワースが密室の中、死体となって発見される。友人のアレックとたまたま訪れていた素人探偵、ロジャー・シェリンガムは、どうしても自殺だとは思えず捜査を開始するが。。。 バークリーらしさは少し抑え気味だけど、ユーモア溢れるミステリ。探偵ロジャー・シェリンガムのへっぽこさが非常に愉快で、テンプレートな探偵像をこれでもかというくらいに崩しにかかる。 トリック等は流石に古かったが、キャラクターの魅力溢れる作品だった。

Posted byブクログ