1,800円以上の注文で送料無料

ちぎれた鎖と光の切れ端 の商品レビュー

4

146件のお客様レビュー

  1. 5つ

    45

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    28

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/05/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

感想 全体的に長い!そして、リアリティがないのでミステリーとしてどうかという視点になってしまう。ミステリーとしても犯人の目星はすぐにつくので疑問符。そして、最後までビックリポイントもなし。 1部は、樋藤の動機がちょっと弱すぎでないか?あと、トリックはよく分からなかったが、最初から管理人が明らかに怪しかったけど、それも分かるように書いてくれてたのかな? 2部では、警察が一般人にベラベラ捜査情報喋りすぎ。ありえない。そして、警察官と素人がなぜ一緒に捜査するのか?如子が、1部の犯人をなぜ特定できたのかも謎。 あらすじ 2部構成。第一部は仲良しの7人グループが、無人島の別荘で1週間バカンスに行く。樋藤は6人に恨みがあり、全員を毒殺するつもりで島に乗り込んだが、彼が計画を実行に移す前に、仲間の一人が殺される。その後も次々と仲間が殺され、最後に残ったのは管理人の九城になりすました人物だった。全ての謎解きは樋藤によってなされたが、最後は九城に腹を刺された樋藤が海に身を投げるところで終わる。 第二部は大阪で起きた連続殺人から第一発見者が襲われるという中で、清掃業をしていたマリアはゴミステーションで死体を発見したことによって警察から警護をつけられる。マリアを警護していた如子は、マリアが九城の元恋人であったこと、兄が6人を島に送迎した漁師であったことを聞いて、徒島事件との関連を疑い、捜査を開始する。

Posted byブクログ

2024/05/19

第一部は超基本の孤島モノ。当然描くべき感情や考察を意図的に省き強引に話をすすめる。第二部からが面白いと聞いていたから何とか読破し、実際二部になって俄然面白くなったが、結局無理が過ぎるのでは。

Posted byブクログ

2024/05/18

作者の前作の設定が面白かったので、今回も期待していましたが…。孤島に集まった若い男女が次々と殺される、という設定は、最近読んだ他の本と類似してました。殺人のトリック自体は面白いのに、真犯人を探すくだりが雑…。警察も軽薄すぎる!人物の描写が浅く感じました。誰にも特に感情移入できない...

作者の前作の設定が面白かったので、今回も期待していましたが…。孤島に集まった若い男女が次々と殺される、という設定は、最近読んだ他の本と類似してました。殺人のトリック自体は面白いのに、真犯人を探すくだりが雑…。警察も軽薄すぎる!人物の描写が浅く感じました。誰にも特に感情移入できないし、どの人物もキャラが濃そうに見えて、言葉の説得力もなく、人物の描写が薄く感じます。せめて主人公がもっと魅力ある人物だったらな〜と思います、話の筋は面白いだけに、残念です。

Posted byブクログ

2024/05/17

デビュー作の特殊設定ミステリから打って変わって今作は王道のクローズド・サークルものからの変奏。「Z世代のクリスティー」の異名も過言ではないほどの堂々たる二部構成で、グイグイ読ませられた。やはりこの作者は登場人物を躍動させるのが抜群に巧い。

Posted byブクログ

2024/05/14

大切な人を傷つけられた復讐のために殺人を計画した主人公が無人島に来たものの自分が手を下す前に復讐対象が次々と殺される。うん?どっかで似たような話を読んだような…思ったら「孤島の来訪者」でした。実際の進行は全然違いますが、そんなことで自分の人生を棒にふれるものなのか?と今回も思う。...

大切な人を傷つけられた復讐のために殺人を計画した主人公が無人島に来たものの自分が手を下す前に復讐対象が次々と殺される。うん?どっかで似たような話を読んだような…思ったら「孤島の来訪者」でした。実際の進行は全然違いますが、そんなことで自分の人生を棒にふれるものなのか?と今回も思う。今回の主人公は殺害計画達成後は自殺する予定だったので尚更そう思いましたが、主人公自身も途中から思い始めてましたが異常な心理状態になっていたと。気づいてくれてよかった。。 話が終わってしまいそうなのに本まだ半分なんですけど??と思ったら二部構成でした。二部のマリアちゃんといくこさんが好きでした。特にいくこさんの言葉が心に刺さるものが多かったです。一部と二部で話がどう繋がるんだろうと思ったら良い意味で予想を裏切られました。 他の方も書かれてましたがマリアちゃんといくこさん、瀬名さんのキャラがとても良かったので続編出してほしいです。

Posted byブクログ

2024/05/14

高校時代の先輩の復讐を果たすため、樋藤清嗣は6人全員を殺害することを心に決め、その旅行に参加した。樋藤の先輩は彼らに理不尽なリンチを受けて大怪我をし、舌まで失ってしまったのだ。 彼らの仲間のうちの一人に取り入り、やがてそのグループに加わることができた樋藤は、全員分の致死量のヒ素を...

高校時代の先輩の復讐を果たすため、樋藤清嗣は6人全員を殺害することを心に決め、その旅行に参加した。樋藤の先輩は彼らに理不尽なリンチを受けて大怪我をし、舌まで失ってしまったのだ。 彼らの仲間のうちの一人に取り入り、やがてそのグループに加わることができた樋藤は、全員分の致死量のヒ素を荷物の底に忍ばせて、九州西部にある無人島に到着した。 全員を殺して自分も死ぬつもりだった樋藤は、犯行声明の映像がネット上で流れるように設定してきた。世間がそれを目にするときには、すべてが終わっているはずだった。 この本の魅力は、設定の面白さだ。 意気込んで臨んだ樋藤は、ちまちまと準備をしていたのにも関わらず、何者かに先を越されてしまう。自分以外のメンバーはあれよあれよという間に殺されていく。しかも死体はすべて舌が切り取られていた。携帯の電波も繋がらない閉ざされた無人島は巨大な密室となり、唯一明らかな動機を持っている樋藤は取り残されてゆく。 物語の早い時点で皆殺しになるので、本の分厚さと栞の挟んだ位置を何度も確認してしまった。この後どう続くのだ?第2章はどういう展開に?と思ったら、舞台はその事件の3年後の大阪に変わり、主人公はゴミ収集所で働く横島真莉愛にバトンタッチする。 話はこっちの方が断然面白い。登場人物も魅力的だ。 新田と瀬名の刑事コンビがよかった。特に新田のセリフには、綺麗ごとだ理想論だと思いながらも妙に説得力が感じられ、その冷静さも相まって心に残った。 しかし。 第一章の後半、謎解き部分の駆け足感は否めない。 「…だったんだな」「…だったんだろう」と素人がろくに調べもせずに憶測で言ったことが、ほぼ全部当たっているなんて都合が良過ぎる。 それに、犯人のしたことを考えればラストがほのぼのし過ぎているような気がする。 この小説はミステリーという枠に収まりきらない。作者はミステリーという手段を使って、もっと違う、人の心に寄り添う何かを書いたのだと思う。 わたしはミステリーが読みたくて選んだので、不完全燃焼になってしまった。前もって本の情報を集め過ぎるとよくないときもあるし、今回みたいなこともあるし、なかなか難しい。

Posted byブクログ

2024/05/07

自分の所有物を傷つけられたという思いで人を殺す、または殺そうとする動機に腹落ちしないところもありましたが、殺人のトリックや登場人物のつながりなど、話に引き込まれました。

Posted byブクログ

2024/05/04

トリックは平易で粗もあるが、人物の心理描写がとても丁寧で、読んでいて引き込まれる。軽い小説が持て囃されている中、小説に真摯に向き合っている感じがした。

Posted byブクログ

2024/05/03

ー 「理不尽に不利益を被ったとき、あるいは誰かが酷い目に遭っているのを目撃したとき、それを許せないと思うのは確かに自然なことです。 この感覚がなければ自分自身を守ることもできないし、正義を貫くこともできない。でも、私たちは決して独りよがりな復讐感情で人を裁いてはなりません。 ...

ー 「理不尽に不利益を被ったとき、あるいは誰かが酷い目に遭っているのを目撃したとき、それを許せないと思うのは確かに自然なことです。 この感覚がなければ自分自身を守ることもできないし、正義を貫くこともできない。でも、私たちは決して独りよがりな復讐感情で人を裁いてはなりません。 法治国家の下では刑罰が与えられますが、それは途方もない議論と、数え切れないほどの経験を重ねた上で成り立っているんですよ。もちろん間違うこともあります。だから今も話し合いは続けられているんです」 ー 作者は動機と犯罪を罰する理由付けを大切にしているのが、前作と本作を読んで強く印象に残った。 それにも関わらず本作ではだいぶやってくれたな。 とんでもない二部構成。文字通りの孤島のクローズドサークルでの連続殺人事件。そして、金田一少年の事件簿ばりの事件、動機、展開が素晴らしい! あれ、まだ半分くらいしか読んでないのに、こんなに展開進んでいいの?と読んでいて焦る興奮は忘れられない。 そして、第二部の意外な展開。まぁ、ここからはネタバレになるので何も言えない。 フーダニットとワイダニットで2つの事件を楽しめる感じがして、2作品を読んだ満足感。 めちゃくちゃ面白かった! 『此の世の果ての殺人』も良かったけど、本作も最高に面白かった。

Posted byブクログ

2024/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『此の世の果ての殺人』に続く2作目。とはいえ、前作とは全く関係ない話だけど。今回の真莉愛と如子のペアは続編が出てもいい気がする。九州の男尊女卑的な考えに苦しんだ者同士、いいコンビだった。瀬名ちゃんも素敵だった。今回も何人殺すのよってくらい殺される。前半は面白かったけど、後半はいくらなんでもこんなことで殺すかね、って感じ。特に3番目のおばあちゃんをバラバラにした意味が分からん。真莉愛に発見させるためだけに、そこまでの労力を?でもこういう何かが欠けてる人がいるのも現実な気がする。怖いわー。

Posted byブクログ