ユダヤとイスラエルのあいだ 新装版 の商品レビュー
「パレスチナ市民の民主的選択(ハマス政権)を尊重せずに、予め取り込み可能な都合のいい相手」であれば交渉の席につくという態度は、沖縄や韓国に対する日本の現政権に通じるものがあると感じた。資本力や軍事力、政治力学等々において優位に立つ側が、不均衡な合意であっても承諾する代表だけを代表...
「パレスチナ市民の民主的選択(ハマス政権)を尊重せずに、予め取り込み可能な都合のいい相手」であれば交渉の席につくという態度は、沖縄や韓国に対する日本の現政権に通じるものがあると感じた。資本力や軍事力、政治力学等々において優位に立つ側が、不均衡な合意であっても承諾する代表だけを代表として認め、そうではない代表は認めないという態度が不公正なのは明らかで、でもその不公正が堂々とまかり通っているのが現状。 「支配/被支配、占領/被占領という関係性のもとで強いられた緊張のために、その双方が「苦しんでいる」ときに、その苦しみが「同じ」だなどと言えるのは、たんなる歴史性の欠如以上の根本的な認識の歪みが背後にあるからにほかならない」という言葉が重い。 迫害や侵略とそれに抵抗する運動を同等と見なすのは、もはや浅慮というより加担なんだろう。
Posted by
- 1