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裏切り者は誰だったのか の商品レビュー

3.2

6件のお客様レビュー

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2024/06/11

CIAでの職員が、組織に潜むカウンタースパイの疑惑に挑む。 のだが、現役時代は組織に対抗できず真実に迫れず、引退して数十年経ってから、新たに調査を進めつつ過去を振り返る。 そんな構成。 書いてるのは本人でなく、本人とか重要な関係者に直接インタビューしたわけでもないジャーナリスト...

CIAでの職員が、組織に潜むカウンタースパイの疑惑に挑む。 のだが、現役時代は組織に対抗できず真実に迫れず、引退して数十年経ってから、新たに調査を進めつつ過去を振り返る。 そんな構成。 書いてるのは本人でなく、本人とか重要な関係者に直接インタビューしたわけでもないジャーナリストで、ルポではなく、再構成したノンフィクション小説仕立てになっている。 もちろん、どれだけ取材してようが情報源が明かせるわけもなく、結果本当か嘘かも分からず、そもそも「主人公」だって、色んな報告書は書いてはいるが、死ぬ間際に何を明らかにしたわけでもなく、ある意味歴史にインスピレーションを得た、ボクはこう思うなあ的な一本。 事実かどうかは問題でなく、どこか失笑を拭えないのが問題ではないかと思う。臨場感がない。というか、読みづらいわけではないが、構成と、最後の終わりにで一気に冷める。 時制も行ったり戻ったりして、今何を読んでるのかが分かりづらい。 多分下手なスパイ小説の方が、読み応えあると思った。

Posted byブクログ

2024/02/22

2024年2月21日読了。 なんとも中途半端で、出来の悪いスパイ小説を読んでいる気分だった。 それはタチの悪い、曖昧な結末の書き振りもさることながら、読みにくい日本語もある。一方的に翻訳者だけの責任ではなく、原文の書き振りにもよるところがありそうな気がする。 巻頭に登場人物一覧表...

2024年2月21日読了。 なんとも中途半端で、出来の悪いスパイ小説を読んでいる気分だった。 それはタチの悪い、曖昧な結末の書き振りもさることながら、読みにくい日本語もある。一方的に翻訳者だけの責任ではなく、原文の書き振りにもよるところがありそうな気がする。 巻頭に登場人物一覧表もあるが、これは原著そのままなのだろう。アメリカ版では説明不要であっても、日本語版には歴代CIA長官名も掲載しておくべきではないか?この辺は編集者の怠慢。

Posted byブクログ

2024/02/16

裏切り者、いわゆるモグラ、CIAに潜り込んだ二重スパイを推測、仮説で何としてでも探り当てる主人公ピート。 ただ、筋書きも推測、仮説の繰り返しで煮え切らず、いわゆるスパイ小説の様なハラハラ、ドキドキはなく、ドキュメンタリーとしても個人的には楽しめませんでした。 ただ、これが事実なら...

裏切り者、いわゆるモグラ、CIAに潜り込んだ二重スパイを推測、仮説で何としてでも探り当てる主人公ピート。 ただ、筋書きも推測、仮説の繰り返しで煮え切らず、いわゆるスパイ小説の様なハラハラ、ドキドキはなく、ドキュメンタリーとしても個人的には楽しめませんでした。 ただ、これが事実なら諜報の世界の凄さには驚かされますが、CIAが何故ここまで騙されてしまったのか不可解でもあります。

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2024/02/08

元CIAのスパイが、CIAの上層部に潜り込んだKGBのモグラがいたのではないかと疑い、探っていく実話のストーリー。明確な結論はないのでそこは消化不良感がある。時系列が入り組んだ構成で登場人物も多いので分かりづらいところはあるけど諜報の世界を垣間見ることができる。

Posted byブクログ

2023/11/25

===qte=== この一冊裏切り者は誰だったのか ハワード・ブラム著 CIA内の「モグラ」を追え 2023/11/25付日本経済新聞 朝刊 本書は冷戦期米ソ間の熾烈(しれつ)なスパイ戦を描いたノンフィクションだ。大筋は米国中央情報局(CIA)に潜り込んだソ連国家保安委員会(KG...

===qte=== この一冊裏切り者は誰だったのか ハワード・ブラム著 CIA内の「モグラ」を追え 2023/11/25付日本経済新聞 朝刊 本書は冷戦期米ソ間の熾烈(しれつ)なスパイ戦を描いたノンフィクションだ。大筋は米国中央情報局(CIA)に潜り込んだソ連国家保安委員会(KGB)のスパイが誰なのか、その真実を50年にもわたって追い続けたCIAの敏腕スパイ、ピート・バグレーの物語である。バグレーは2014年に亡くなっているが、膨大な調査記録を残しており、それら資料を基に聞き取り調査を行った、作家ハワード・ブラムの手によって本書が上梓(じょうし)された。 冷戦期、東側の情報機関は若者を米国に送り込み、時間をかけてCIAに就職させるような浸透工作を行っていた。そうやってCIAに潜り込んだモグラは、機密情報を東側にもたらすようになる。1962年のキューバ危機の際、ソ連の軍事情報をCIAに伝えたオレグ・ペンコフスキー・ソ連参謀本部情報総局(GRU)大佐は、裏切りが発覚して逮捕・処刑されているが、この一件にもCIA内のモグラが関与した可能性が濃厚だという。もちろんCIAの方もモグラを探しだそうとするわけだが、KGBは常にその一歩先を行く。モグラの正体が発覚しそうになると、KGBが亡命者を送り込み、偽情報によってCIAの調査をかく乱しようとする。CIAが亡命者に気を取られている間に、追及の手は緩み、真相は闇の中、といったことが繰り返される。こうして冷戦が終結するまで、モグラの正体は不明のままであった。 バグレーはモグラ狩りのため、同僚に疑いをかけるようになり、CIAから疎んじられるように退官している。しかし彼はその後も、真実に迫ろうとした。バグレーが注目したのは、78年に変死したジョン・ペイズリーという元CIAのスパイだ。ペイズリーの死には不審な点が多かったにも関わらず、CIAは早々にその死を認めて、死体を火葬処分しており、80年には議会調査委員会の報告書も、外国の情報機関の関与を立証する十分な証拠がない、と結論づけている。バグレーはペイズリーこそがモグラであり、死を偽装して逃亡したのではないか、という仮説を立て、残りの人生をかけてその正体を暴こうとする。本作はジョン・ル・カレの小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を髣髴(ほうふつ)とさせる、ケレン味のあるスパイ物だが、こちらは紛れもない実話なのだ。 《評》日本大学教授 小谷 賢 原題=THE SPY WHO KNEW TOO MUCH(芝瑞紀・高岡正人訳、原書房・2970円) ▼著者は48年生まれの作家。元米ニューヨーク・タイムズ紙記者。 ===unqte===

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2023/10/06

【結果がどうであれ、何かを理解するのはいいことだ】(文中より引用) CIA内部にソ連のスパイが潜んでいると確信していた元オフィサーのピート。「誇大妄想」などとの批難を浴びてスパイの世界から足を洗った彼は、とある死亡記事を目にする。一人の男の謎の死を報じたその記事は、ピートの記憶...

【結果がどうであれ、何かを理解するのはいいことだ】(文中より引用) CIA内部にソ連のスパイが潜んでいると確信していた元オフィサーのピート。「誇大妄想」などとの批難を浴びてスパイの世界から足を洗った彼は、とある死亡記事を目にする。一人の男の謎の死を報じたその記事は、ピートの記憶からある仮説を呼び起こすのだが・・・。著者は、「ニューヨーク・タイムズ」の記者を務めた経験を持つハワード・ブラム。訳者は、アメリカ関係の翻訳も多い芝瑞紀と元クウェート大使の高岡正人。原題は、『The Spy Who Knew Too Much: An Ex-CIA Officer's Quest Through a Legacy of Betrayal』。 とんでもないスリルに頭がくらくらしてしまうほどの一冊。防諜という任務が半ば必然的に「鏡の迷宮」に人を導くことになり、孤独かつ精神を消耗するものであるということがよく伝わってきました。 これは夢中になって読んでしまった☆5つ

Posted byブクログ