マリエ の商品レビュー

千早茜(著者)

2024/01/28

40歳を前に離婚した女性の婚活や年下男性との恋愛など綴った作品。母との関係、結婚相談所に登録する男女の事情などよくある内容が盛り込まれ、リアリティがあるように見えるが、主人公はぼやけて実体が無いようだった。

2024/01/27

相手の身勝手な理由で7年半の結婚生活に終止符を打たされた39歳の桐原まりえ。総合電機メーカーの役職に就く彼女は、経済的に自立しており一人暮らしを謳歌する。そんな彼女の日々を追った9章から成る長篇小説だ。各章のタイトルには三題噺のように3つの単語が並ぶ。一見無関係な言葉がどのように繋がっていくのかも楽しめる。
アラフォーで子供なし、経済的にも豊かで健康にも特に問題ない。とは言え、お気楽そうに見えて、やはりいろいろ不安はあるらしい。
一昔前のトレンディードラマのノベライズのような印象だった。ぼくには無縁な世界だな。

2024/01/22

読みやすくて、描写がきれいで、とても素敵な作品。

自分の幸せは自分で決める。
自分のことを誰かに認められる必要とか許可を取る必要はない。
他者に求めるより自分で自分を満たす。

歳をとることで初めて知る痛みが減って、淡くぼんやりしていくのはまさにその通りだなと思った。ちゃんと傷つくことにも意味があるのかな。

由井くんすき…

2024/01/14

とても読みやすかった。
自由は欲しいけど、孤独は辛い。
人間ってたいてい皆そうなんじゃないかな。
そういう誰にでもある傲慢さが、リアルに描かれていました。
マキさんと観月台先輩がカッコ良くて、好きです(*´ω`*)

2024/01/14

まず主人公が好きになれない。
この手の女性を描く女性作家の作品が最近多い気がする。とにかく自分、自分で、人に合わせたくない、自分を決めつけられたくないと言いながら、人のことを自分の物差しで判断、評価し切り捨てる。そしていつも被害者意識のかたまり。

そりゃあ一人で生きていけば楽よね、合う人とだけ浅い付き合いをして、義務も義理も放棄して。
勝手にすればっていう感じ。
千早作品嫌いじゃないけど、この手の作品はもう近づかないことにします。

2024/01/12

まず、目次が好きでした。

千早さんの文章はスっと入り込みやすくて、どんどん読み進めれるのが凄いです。
(しろがねの葉は昨年のイチオシです)

結婚って、やっぱりしたくないなぁと思った

マキさんの言葉
『うちの男にはね、安心なんかしないで、ずっとこっちを見ていて欲しいの。繋がらないことで繋がりをかんじていたいのよ。』
わかる気がした。

契約を繋がりとするなら、そんな繋がりいらない。
世の中契約ばかりで嫌になる。
結婚の契約なんて、親のためにしなくてはいけないものだと日々思っていたのでまさにリアルタイムでした。

結婚について思うことは人それぞれだということが、出てくる人物によってたくさん書かれていました。

作品自体はとても好きで、また読みたくなる作品です！

観月台先輩と、由井くんがとても良かった~
是非続きを書いてもらいたいです！

2024/01/10

とても読みやすかった。夫婦の機微、恋愛と結婚の疑問や観念といったものを主人公を通して丁寧に考えてくれていた。珍しくドロリとしていないけど、これはこれで悪くない。

2024/01/09

40歳を目前に夫から離婚を切り出され、7年半の結婚生活に終止符を打つことになった主人公・マリエの物語。

2024年、最初の一冊。
同世代の女性が主人公ということで気になり手に取りました。
元日の陽光を浴びながら、ハーブティーをお供に頁を捲る幸せ。
窓から差し込む淡い光がよく似合う、そんな物語でした。

私は結婚も出産も離婚も経験したことがないのですが、他人の人生に勝手に負のタグを（時には過剰な賞賛なども）くっつけたり押し付けたりせずに生きていきたいと思うのです。
あらゆる「ねばべき」を手放して、自分の人生に集中したら、もっと皆軽やかに生きられる気がします。
そんな生き方に寄り添ってくれる一冊のように感じました。

作中に登場するマキさんの、
「知っている関係におきかえなくてもいいのよ。どんな人との関係も初めてのものなんだから。かたちなんてないの」
という言葉が好き。

（それと、由井くんがすごく良かった。
さらっとしていて、軽やかな感じ）

どんな人間の人生も続いていくし、いずれ終わる。
そういったことを、淡々と（時に辛く）、そして細やかに紡がれている作品だと思いました。

2024/01/07

私は本作のような現代の生活を描いた千早茜作品が好きだなと改めて思った。入りが「さんかく」からだったからかな。
いつもながら行動的で羨ましい。

2024/01/07

自分よりも一世代前の主人公の年齢の話だけど、自分が通過してきた気持ちなどが重なり合うところがあってリアル感もあって面白かった。主人公をとりまく登場人物にもそれぞれ過去があり、どれも丁寧に作りこまれた設定で最後まで飽くことなく読めた。とろんとまどろんだ女性が主人公の小説が多く、陰気な雰囲気の本なんだろうなと身構えていたがなかなかどうして、読ませてくれました。それでもいつの世も女性には厳しい社会だなと思う。
とりあえずガータスープを作りたくなった。