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104度目の正直 甲子園優勝旗はいかにして白河の関を越えたか の商品レビュー

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2023/11/04
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東北地方の高校野球が強くなっていくまでの歴史を振り返った、ルポルタージュです。 私がとくに印象に残ったのは、岩手県『花巻東高校』の佐々木洋監督のエピソード。佐々木監督は、あの大谷翔平や菊池雄星を育てた方です。 佐々木監督は、野球部の生徒に「野球は助けてくれないよ」ということをお話しするそうです。野球が終わってからの方が人生は長いから……ということを生徒たちに伝えます。(本書の257ページに掲載されているエピソードより) 「一般社会に出てからは、野球をやっていたとか関係なくなる。野球が自分を助けてくれなくなるから、人としてしっかり生きていけるようになりなさい」と佐々木監督は選手たちに伝えるのです。 高校で野球を終わらせる選手もいるため、先の人生のことまで考え指導する監督の思いやりに感動させられます。教育者としても素晴らしい方なのだな、とこのエピソードを読んで感じました。 また佐々木監督自身、読書が好きで、野球部員にも読書を課していたのだそう。その成果か、大谷選手、菊池選手も読書好きとして知られています。花巻高校では、現在は野球部のみならず全校で読書に取り組んでいるそうです。 岩手県の項では花巻東高校の佐々木監督にクローズアップしていますが、各県ごとに名物監督のエピソードが深掘りされているこの本。 高校野球好きの方にとっては、とても興味深い1冊でしょう。

Posted byブクログ