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しあわせガレット の商品レビュー

3.4

25件のお客様レビュー

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2024/05/18
  • ネタバレ

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‣ 自分が食べるものは自分で決める。私はその人のために焼く。隣の人の皿のほうがおいしそうに見えても我慢する。自分で選んだ皿なんだから、ちゃんと最後までおいしく食べる。それがこの店の流儀よ ‣ いつまで経っても、自分の皿が選べない。本当に自分の欲しいものがわからないし、仮に目の前にあっても手を伸ばすことができないんです ‣ あなたは、自分の皿が選べないっていったけど、ここに来たでしょ。そうして、今、ここで働いている。皿を選ぶってそういうことよ ‣ 分け合うことも大事よ。でも、私はこうしたい、こう思っているって主張することはもっと大事。まわりに流されたらいけないの ‣ いいじゃないの、面倒くさい奴で。無理していい人のふりするくらいなら、少しくらい嫌われても、私は私の道を歩きたい ‣ 思いどおりになる人生なんてないのよ。だから面白いんじゃないの。もう、好きに生きたら。誰かのためじゃなくて、自分のために ‣ 学ぶことは楽しいことですよ。学ぶことによって視野が広がる、今まで見えてなかったものが見える。景色が変われば、周囲の人のあなたを見る目も変わる。自信がつく ‣ どこでも上手に生きていける人もいるし、なかなかうまくいかなくて、居心地の悪さを感じる人もいるのよ。そういう人は、注意深く自分の場所を探すの。そして運よく見つけられたら、その場所を大事にするの。あなたの人生なんだもの。あなたらしく毎日を過ごすのが一番 ‣ 言葉って形でしょ。思っているだけなら見えないけれど、口に出したら形になる。ぴかぴか光るダイヤモンドみたいに指にはめて、時々ながめられるのよ ‣ 幸せの鍵はね、持っているだけじゃ意味がないのよ。扉を開けて外に出るためにあるんだから。言葉に出して、行動に移さなかったら、なにも起こらないのよ ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ ガレットとクレープの店・ボルトボヌールに吸い寄せられるように来た主人公をはじめとする登場人物たちは、 何かを成し遂げたわけでも、大きな夢を叶えたわけでもありません。 それぞれの未来への鍵を持って、扉の前に立ったという感じでしょうか。 でも、そこにたどり着くまでに迷いながらも自分とどう向き合ったのか。 それによって、扉を開けた先に見えてくるものがまた違ってくるのかもしれませんね☺️ 作中には、似たようなフレーズが繰り返し出てきます。 それだけ作者自身が大切にしていることで、この本を手に取った読者へのメッセージなのでしょう。 じんわりと心に染み入る物語でした。 ガレットが無性に食べたくなるのは、言うまでもありません

Posted byブクログ

2024/04/11

【収録作品】プロローグ/晴絵さんの甘い粉砂糖のクレープ/山城さんのメルゲーズのガレット/綾子さんと薫さんのシードル/大川さんのフルール・ド・セル/白井さんのレモングラスティー/エピローグ ガレットとクレープの店を舞台にした連作。派遣契約が切れてこの店に勤めることにした詩葉の視点...

【収録作品】プロローグ/晴絵さんの甘い粉砂糖のクレープ/山城さんのメルゲーズのガレット/綾子さんと薫さんのシードル/大川さんのフルール・ド・セル/白井さんのレモングラスティー/エピローグ ガレットとクレープの店を舞台にした連作。派遣契約が切れてこの店に勤めることにした詩葉の視点から、訪れる客のそれぞれの事情が語られる。 人はだれもがそれぞれの事情や生きづらさ、息苦しさを抱え、なんとか日々を送っている。初志が貫けなくても、そこまでやってきたことは無駄ではない、諦めたら終わりなのではなく、そこからも人生は続く。 ささやかな生き方を肯定してくれる話。ガレットもクレープもおいしそうで、食べたくなる。

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2024/03/12

ガレット食べてみたいな。自分が自分らしくいれるっていうのは大事だよね。ガレット選びも、ゆっくりと自分に向き合うのって必要だなって思えるお話だったな

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2024/03/10

ガレットとクレープのお店で働く事になる詩葉と来店する客達との触れ合いを描く作品。 何か大きな事件が起きるわけでもない日常の時間を描いている。とにかく主人公が影が薄くて誰目線なのかがわからなかった。

Posted byブクログ

2024/02/06

人生の選び方を、教えてくれる物語。 ▶︎読んでほしい人 周りの期待に応えてきた「いい子ちゃん」 ▶︎手に取ったきっかけ 挿画:おいしそうなガレットと赤い髪の女性

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2023/12/14

手の中に鍵がある。でも、幸せの鍵は持っているだけじゃ意味がないそう。幸せの形について考えさせられた。

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2023/12/07

読み始めてすぐ、ブルターニュ、ガレット その2つを検索する。 35歳の詩葉。 結婚もしていない。 P9 〈安定した仕事もないのないない尽くし〉 詩葉が甘い香りに誘われて入ったお店が 「ポルトボヌール」 しあわせの扉。 彼女はここで働くことになった。 登場する人たちはどこか不器...

読み始めてすぐ、ブルターニュ、ガレット その2つを検索する。 35歳の詩葉。 結婚もしていない。 P9 〈安定した仕事もないのないない尽くし〉 詩葉が甘い香りに誘われて入ったお店が 「ポルトボヌール」 しあわせの扉。 彼女はここで働くことになった。 登場する人たちはどこか不器用で しあわせの扉もこじ開けるような感じ。 「ポルトボヌール」へ行き メニューをじっくり眺め 自分のためのガレットを食べてみたい。

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2023/11/25

人付き合いが苦手な詩葉が、たまたま見つけたガレット店でその味に魅了され、遂にはお店で働くようになります。 常連さんたちのストーリーを順番に描きながら、店主や常連さんたちとの出会いや交流をきっかけにした、詩葉自身の色々な気付きについても緩やかに描かれています。 勇気を出して一歩...

人付き合いが苦手な詩葉が、たまたま見つけたガレット店でその味に魅了され、遂にはお店で働くようになります。 常連さんたちのストーリーを順番に描きながら、店主や常連さんたちとの出会いや交流をきっかけにした、詩葉自身の色々な気付きについても緩やかに描かれています。 勇気を出して一歩踏み出したら、過去にも意味があったと思えるようになった。 いつもどこか居心地の悪さを感じていたり、周囲の期待に添うように自分を抑えてしまって疲れたり。 そんな人のモヤモヤを掬い上げて、少し気持ちを軽くしてくれるような作品でした。 そして作品に登場するガレットが、あれもこれも美味しそうでたまらない! 『思いとおりになる人生なんてないのよ。だから面白いんじゃないの。もう、好きに生きたら。誰かのためじゃなくて、自分のために。』 『どっちが正しいとか、合理的だとか、そういうことじゃないの。理由なんかいらない。自分はこうしたい。それだけでいいの。みんな、人それぞれ。自分らしく生きていいのよ』 『今いる場所が居心地悪かったら、もっとどこか楽にいられる場所を探せばいいんですって。見つけたら、そこを大事にするんですよ』

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2023/11/17
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ガレットを食べたことがなかったので タイトルと表紙を見て手に取ってみました。 親から望まれた将来像、まわりの人の目を 気にしすぎるあまり人との付き合い方が 上手くないと思い悩む詩葉が出会った 自分の意見や考えをしっかり持った 「ポルトボヌール」の店主多鶴さん。 劇的には変われないけど店主や色んな 常連さんと関わるにつれ詩葉自身が 徐々に変わっていく様がよかったかな。 「ポルトボヌール」の店主、多鶴さんの ルールとしておまかせは無しで自分のための 一皿を選びシェアもなし。 店主からしたらその人のために心を込めて 一皿を作る。そしてお客は自分が選んだものに 責任をもって食べる。すごくいいこと なんだけど目の前においしそうなものがあると 一口ほしいと思ってしまうわたしには なかなか厳しいルールだと思ったwww。 あと、思ってたよりも作中にでてくる 「ブルターニュのブログ」の仕掛けが あまりグッと来なかったな・・・再読必要か? 人づきあいが苦手だったり、自分に自信が なかったり、人生の選択に迷ったりと 生きていたら色々あるけど自分が選んだ おいしいものを残さずおいしく食べる。 そんなちょっとした食べる幸せや楽しみも 自分の人生に加えていけたら より楽しいものになるだろうなぁ。

Posted byブクログ

2023/10/22
  • ネタバレ

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初めましての作家さんですが、美味しそうな表紙とタイトルに惹かれて読んでみました。 生き方に居心地の悪さを感じてしまう主人公の詩葉。 美味しいガレットの店の店主の多鶴さん。 詩葉のぎこちなさが、どことなく自分と重なり応援したくなる気持ちになります。 私も仕事をしていた時、たまに昼休みにガレットのお店でランチをするのが楽しみでした。 あの時はランチだけが楽しみだったなぁ。 もう長い間ガレットは食べていないし、うちの近くにお店もない! 久々にランチをしていた、あのお店に行ってみたくなりました。

Posted byブクログ