もぬけの考察 の商品レビュー
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「こがね」は訳が分からなかったけど,読み返す気になれず~突然会社に出られなくなった女は,12階建てのワンルームマンションの408号室で侵入者(といっても蜘蛛)を飼い殺しにしていたが,隣に越してきた新社会人が鍵を掛けて部屋をでてしまったと,ベランダからの入り込みを求めて部屋に入ってきた。やがて,外に出ようとして玄関ドアが開かなくなり,ベランダ越しに隣の部屋から出ようとして蜘蛛に捕らわれてしまう。二浪して大学に入り一人暮らしを始めた男は夜な夜なナンパに出掛けて初めて連れ込みに成功した女が408号室に出入りをし始めると嫌気が差してきたが,それを告げた女に薬入りのコーヒーを飲まされて,縛り上げられて運び去られる。一週間限定で文鳥のこがねを預かった408号室の住人が,可愛いと思えたのは初日だけ。ペット禁止の規則にはらはらし,ある日突然朝起きて部屋を出たきり戻らなかった。408号室に越してきた女は,前に住んでいた人に思いを馳せながら,部屋の様子を壁に描き始め,最後に自分を描いて,その中に入り込んでしまった~『群像』新人文学賞受賞作だってから,表題の「もぬけの考察」から読み始めて,最初に戻って「初音」を読んで・・・おーい,どいつもこいつも少しは外に出ろよぉーと思ったんだけど。よく考えたらコロナの影響なんだと納得した。「こがね」の住人って,てっきり男かと思ったぜ!
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治安の悪い場所物件のマンションの408号室の住人は次から次へといなくなる。蜘蛛を瓶に入れベランダに放置する女、ナンパする男末吉、インコを預かった女、壁の中の絵に同化してしまった女、みんなどこかへ姿を消す。ポストに溢れ出る前住者の手紙チラシ類やいるのかいないのか怪しげな管理会社。ジワジワ怖い。
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朝日新聞の「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた」というコーナーで紹介されていたもの。 著者は、会社勤めの傍ら、趣味として小説を書き始め、本書で群像新人文学賞を受賞。 肩肘張らない「ちょっとした怖い小話」みたいな雰囲気がよい。 本来、中身があった筈のところから、中身だけが...
朝日新聞の「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた」というコーナーで紹介されていたもの。 著者は、会社勤めの傍ら、趣味として小説を書き始め、本書で群像新人文学賞を受賞。 肩肘張らない「ちょっとした怖い小話」みたいな雰囲気がよい。 本来、中身があった筈のところから、中身だけが失くなっている=「もぬけ」の部屋への考察である。 コロナで私たちはそれぞれの部屋に籠る生活を余儀なくされた。他人と交わらずひっそりと為されてきた日常。そこで何が起き、どう狂っていったのか。ついつい、隣家の事情に耳を澄まし、想像を逞しくしてしまいたくなる。
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悪くはないけど、Fコード で挫折したギターは薄っぺらかったね P96大体の絵画というのは描いた物の名前を絵画のタイトルに付けがちであるが、描かれた物そのものに何かの価値はあるのだろうか? 絵というものは描いている間に考えていたことにこそ価値があるのではないかと私は常々思っている...
悪くはないけど、Fコード で挫折したギターは薄っぺらかったね P96大体の絵画というのは描いた物の名前を絵画のタイトルに付けがちであるが、描かれた物そのものに何かの価値はあるのだろうか? 絵というものは描いている間に考えていたことにこそ価値があるのではないかと私は常々思っている。 蜘蛛を飼い殺す休職中の住人、ナンパをして女に居付かれる住人、文鳥を預けられた住人、部屋を描く住人
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ちょっとホラーテイストで序盤の初音は面白く、末吉、こがねも悪くはないが、少しづつテンションが下がっていき、もぬけの考察で話の全貌が見えるが、なんていうか、読みやすく良いのだが、普通感が否めなかった。
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前の住人が長期不在で、契約切れになり、貸出されている物件。 もぬけの殻となっていたこの部屋についての考察。 408号室。 ポストには、前の住人のものと思われる郵便物がパンパンに入っていた。 ドアが開かない?なぜ? ドアが開かないので、外に出られない。2週間も出られない。 ベランダ...
前の住人が長期不在で、契約切れになり、貸出されている物件。 もぬけの殻となっていたこの部屋についての考察。 408号室。 ポストには、前の住人のものと思われる郵便物がパンパンに入っていた。 ドアが開かない?なぜ? ドアが開かないので、外に出られない。2週間も出られない。 ベランダから隣の部屋へ! なんと隣の部屋には人がいてこちらをみている。ただ見つめ合い怯えるだけ。 救いを求めて説明すればいいのに、できなかったのだと思う。 そして、、、え?落ちたってこと? 怖い。 え、新しい住人の男子大学生は、殺されたってこと? またまた、円満退所ではない感じで、この部屋が不吉。 それが繰り返されている部屋。 最後の話の主人公が「花房千紘」さんなのかもしれない。 この人が、この後に入居する住人たちを見て考察して文章を書いているのかも。 事故物件ではないけれど、ほぼ事故物件! ここに住む人は、きっと所在不明になりこの部屋を出ていくことになる。 ホラーのような怖さがある本。 第66回群像新人文学賞受賞作。
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シュールすぎる。最後の話から考察すると、この人の後に初音さんや末吉さんが引っ越してきたって事なのかな?最後の話の主人公が「花房千紘」さん?この人が住人たちを見て考察して文章を書いているから、こがねの章の主人公の名前が分からず「住人」となっているのかな
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408号室の住人が次々いなくなる…そんな部屋の住人になった人たちを描いた4篇の連作短編集。 家賃が安いのはそれなりに理由があるものですね。でもいくら安くてもポストの鍵が壊れてて前の住人宛の郵便物がそのまんまだったら最初から選ばないな~。ホラー要素たっぷりだったけど蜘蛛の話が1...
408号室の住人が次々いなくなる…そんな部屋の住人になった人たちを描いた4篇の連作短編集。 家賃が安いのはそれなりに理由があるものですね。でもいくら安くてもポストの鍵が壊れてて前の住人宛の郵便物がそのまんまだったら最初から選ばないな~。ホラー要素たっぷりだったけど蜘蛛の話が1番気持ち悪かった。何でドアが開けなくなったの?色々想像してしまった。そして我が家には小さい蜘蛛がよく出没するんですよ
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とある街にある ( 恐らくはワンルームタイプの ) マンション。交通や買い物等の利便性が悪いというわけでもないのに、不思議なことに住人が居つかない 408号室。その入居者の変遷と各暮らしぶりを描いた短編集。 物語は、各話ごとに問題の部屋に入居する住人の視点で描かれる。 第...
とある街にある ( 恐らくはワンルームタイプの ) マンション。交通や買い物等の利便性が悪いというわけでもないのに、不思議なことに住人が居つかない 408号室。その入居者の変遷と各暮らしぶりを描いた短編集。 物語は、各話ごとに問題の部屋に入居する住人の視点で描かれる。 第66回 群像新人文学賞受賞作。 ◇ 初音羽奈子が引き籠もりに近い生活をするようになってから、3ヶ月が経とうとしていた。正月明けから会社に出勤できなくなり、体調不良を理由に1ヶ月ごとの休職を延長して今に至っている。 その初音の趣味はハエトリグモを飼い殺しにすることだ。 部屋に侵入してきたハエトリグモを捕らえて、瓶に閉じ込めたまま放置する。そして飢え死にして干涸らびた死骸をベランダから捨て去る。別に心が痛むということはない。無断で部屋に侵入する方が悪いと思うからだ。 ある日、チャイムが鳴りインターホンに出てみると隣室の女性で、頼みがあると言う。 その頼みとは、ナンバーキーを押し間違えて部屋に入れなくなったので、ベランダ越しに移らせて欲しいというものだった。 ( 第1話「初音」) ※全4話。 * * * * * 奇妙な作品でした。4話とも異常な人たちが登場します。彼らは恐らく、おしなべて自分自身や自分の人生に強い不満があるのでしょうが、なぜそんな行動に出るのかは理解に苦しみます。なのに読むのを止められないのです。 特に第1話「初音」は、まるで『トワイライトゾーン』を観るような強烈な印象がありました。 1話目と4話目はホラー仕立てで、まだストーリーを飲み込みやすい。 でも2話目「末吉」3話目「こがね」はなんと言えばいいのでしょう。読後のモヤモヤした気持ち悪さは格別でした。 各話を簡単に紹介しておきます。 第1話「初音」。 やがて部屋から出ようとしても出られなくなる初音。ハエトリグモの祟りとか呪いなのでしょうか。 ( そうだとしたら自業自得ではありますが……。) 隣室の女の正体と、初音はどうなったのかが知りたい。 安部公房『砂の女』を思い出しました。 第2話「末吉」。 運命を信じる女に拉致された末吉のその後が気になります。助平心からチャラい行動に終始した末吉が自滅したと言えます。 第3話「こがね」。 文鳥視点の話なのだけれどファンタジーとは言い難い。 友人から預かった文鳥「こがね」を置き去りにして失踪した住人 (若葉栞)。全てに嫌気が差したようですが、これも自爆に近いと思いました。 第4話「もぬけの考察」。 売れない画家が、部屋の壁に調度類のリアリズム画を描き始め、やがて自身をも描き込んでいきます。そして、完成とともに男は部屋と一体化し、肉体は消滅してしまいました。 人間の実体を失ったのだから、画家の男は自殺と言えるかも知れません。 諸星大二郎『壁男』に似た不気味さです。 ところで、部屋をリノベしても男は部屋とともにあり続けます。新入居者のことを考えると気の毒でしかありません。やがてこの部屋は事故物件扱いになるのでしょうか。 読後はおかしなことばかり考えてしまいました。
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やっぱり表題作がよかった。 その前の3作は、エピソードゼロ的な存在なのかな。 なんとなく不穏、無気味。 つい引き込まれる。
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