山は輝いていた の商品レビュー
海外の山は壮大かもしれないが、日本の低めの山の話の方が引き込まれた。 特に田淵行男さんと山口輝久さんの随筆は良かった。 バリ山行を読んだ影響もあるだろうけど、山は一人の方が感覚が研ぎ澄まされて野生の感みたいなのが発動するのかなと思えてきた。 この本に出てきた方の何人かが雪山の...
海外の山は壮大かもしれないが、日本の低めの山の話の方が引き込まれた。 特に田淵行男さんと山口輝久さんの随筆は良かった。 バリ山行を読んだ影響もあるだろうけど、山は一人の方が感覚が研ぎ澄まされて野生の感みたいなのが発動するのかなと思えてきた。 この本に出てきた方の何人かが雪山の雪崩で亡くなっている。 雪山はやっぱり恐ろしいと八甲田山のことも思い出した。
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雑誌「山と渓谷」の編集者が、串田孫一や長谷川恒男など著名な登山家たちの名文を厳選したアンソロジー。 高尾山からエベレストまで、様々な登山の楽しみが味わえるが、一方ほとんどの方は、山での遭難などですでに鬼籍に入っている。 それぞれ個性溢れるエピソードが綴られているが、加藤慶信の雪崩...
雑誌「山と渓谷」の編集者が、串田孫一や長谷川恒男など著名な登山家たちの名文を厳選したアンソロジー。 高尾山からエベレストまで、様々な登山の楽しみが味わえるが、一方ほとんどの方は、山での遭難などですでに鬼籍に入っている。 それぞれ個性溢れるエピソードが綴られているが、加藤慶信の雪崩で遭難死した親しかったシェルパへの哀切文は胸を打つ。 また、山野井泰史の生還記は冒険小説よりもスリリングで迫力がある。 山に興味がある人には、見逃せない一冊。
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13人の登山家たちが記したエッセイや紀行文を紹介するオムニバス作品集。 山に登ることは孤独を感じ、その孤独は人に何か書き残したくなる気にさせる。どの文章も名文だ。そして、山への思いも人それぞれ。山に咲く花への感情をつづったエッセイもあれば、たまたま訪れた山で山火事に巻き込まれる...
13人の登山家たちが記したエッセイや紀行文を紹介するオムニバス作品集。 山に登ることは孤独を感じ、その孤独は人に何か書き残したくなる気にさせる。どの文章も名文だ。そして、山への思いも人それぞれ。山に咲く花への感情をつづったエッセイもあれば、たまたま訪れた山で山火事に巻き込まれるエピソード、数千メートルの高地へ挑んだ体験記も。 こうした文章をまとめて読んでいると、彼らは文章を書くために山に登っているのか、と錯覚する。SNSでもブログでも書くことに疲れたら、山に登ってみることだ。 これらエッセイ集のラストを飾るのは名クライマー山野井泰史の極限での登山記。この人の危機管理能力と記憶力と文章力は群を抜いている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今年、自分自身が登山デビューしたこともあり、 店頭で山に関しての本だ!と気になって購入しました。 今まで書かれた本の抜粋、 そしてそれについての解説が書かれている、 良いとこ取りしました!という感じの本です。 個人的には、第4章の小西正継さん以降の話が とても興味をそそられました。 過酷な環境下での精神状態、 仲間を失った悲しみ、 なぜこの人たちはここまで山に取り憑かれているのか? 色々と考えながら読みました。 まだ大して山の体験がないため、 専門用語が多かった部分は眠くなってしまいましたが、いつの日かこの本に書かれていることを全て理解できるようになりたいと思います。 人それぞれ、山に対して思うことや経験は異なります。それを垣間見れて面白かったです。
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時間つぶしに入った書店で見つけた1冊。 山の輝きも然ることながら、山に魅せられた人達の想いもそれぞれ輝いているのです。 モーセがシナイ山に登り神と語った後、十戒を授かって下山した時、人々の目にはモーセの顔が輝いてみえたってあるように。山から降りてくる人って活き活きして輝いてるんで...
時間つぶしに入った書店で見つけた1冊。 山の輝きも然ることながら、山に魅せられた人達の想いもそれぞれ輝いているのです。 モーセがシナイ山に登り神と語った後、十戒を授かって下山した時、人々の目にはモーセの顔が輝いてみえたってあるように。山から降りてくる人って活き活きして輝いてるんですよね。 それは、どんなレベルであれ自然に対する憧れと畏怖であり非日常から無事に戻れたことに対する達成感や安堵感からくる感謝なのではないかと思います。 登山黎明期から80年代8000m級未踏峰で活躍された方々の回顧録。その後の登山で生還できなかった方もいらっしゃいますが、生還しても壊死で手足の指を切断しなければならない程の凍傷を負ったりと想像を絶する世界。 そんな人たちの感性は削り込まれて純度が高く、時には強く激しく、また優しく、美しい。限りある命のすべてを使って記した文章だからこそ深く心に響くものがあるように感じます。私も山好きですから無茶バイアスかかってます。 田中澄江さんから深田久弥さんあたりはノスタルジー感じながら読んでいられるんですが、四章からは、クライミングとかやられる方々の別次元の畏怖を感じました。 ハンモック・ビバークって書いてあるけど絶壁でスペース確保できない場所でザイルに体預けての野宿なんて想像しただけでガクブルです。 一歩間違えば確実な死がある状態だからこそ、より生を感じられるのか?異次元すぎて引いてしまうのですけど。 で、なんで13人ちょっと不吉な数字が気になる。 今、ご健在なのは山野井さんだけなんですよね。
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山を登るということはストイックだけではなく、きちんと表現できることが大切と思い知らされる。 その訓練、鍛錬が登山を続ける者の声によって紡ぎ出される。単なる批評家ではなく、自ら体験し得たものこそが文章を人に読むに値するものとなるのだ。
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山岳系アンソロジー 「スコトン岬」と「生還」がよかった 山野井さんの映画「人生クライマー」を観たいなぁと 思っていたところでしたが、本書を読んで なんとしても映画を観なくてはと思った 自分も山歩きはするけれど、クライミングは未知の世界なため専門用語はちょっと難しくて不明な箇所も...
山岳系アンソロジー 「スコトン岬」と「生還」がよかった 山野井さんの映画「人生クライマー」を観たいなぁと 思っていたところでしたが、本書を読んで なんとしても映画を観なくてはと思った 自分も山歩きはするけれど、クライミングは未知の世界なため専門用語はちょっと難しくて不明な箇所も多かったが、背筋が凍るほどの内容で引き込まれて読了。眼球が凍るとかこわい。(生還の感想)
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