見ること の商品レビュー
『白の闇』を読まずとも理解はできるが、読んでおいた方が絶対に良い。 白の闇が個々人に焦点を当てた物だとしたら、こちらは、もっと政治的な色が強い。 強いけれど、そこにあるのはあくまで個人の人生でしかない。 これは、サラマーゴにしか書けない。
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文体が読みにくいが、考えさせられる中身。 誰が、なぜそう仕組むのか、権力はこういうものなのか、さすがにそれはないだろう。 前作の伏線があるようだが読んでなかったので消化不良に。
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前作『白の闇』では人々が視覚をなくし、無秩序になるところから、組織が生まれてきた。 今作では人々の「白票」から政府という組織の存在意義が問われる。 信任されなかった政府が起こすヒステリックな反応。統制を失ったはずの市民の方が見せるdignity(日本語でいい言葉が思いつかない)...
前作『白の闇』では人々が視覚をなくし、無秩序になるところから、組織が生まれてきた。 今作では人々の「白票」から政府という組織の存在意義が問われる。 信任されなかった政府が起こすヒステリックな反応。統制を失ったはずの市民の方が見せるdignity(日本語でいい言葉が思いつかない)。 前作も今作も、物語のトリガーとそれが人々(組織)にどういう行動を取らせるかという作者の洞察に感服。
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