星合う夜の失せもの探し の商品レビュー
図書館勤務経験のある森谷明子著の秋葉図書館の四季シリーズ第3弾。 各章のタイトルが季語になっているところも好きです。 第1、2に出てきた秋葉図書館にやってくる利用者やその人たちに関わる人が秋谷図書館司書に助けを求めにやってくる、心温まるお話でした。
Posted by
cherry00さんの感想を読んで気になって手に取った1冊。 聖樹 起きた問題に対し、相手にこんな風に思われるんじゃないかという恐れを乗り越えて一歩踏み出す勇気に胸打たれた。 あぁ、私はこんな風に何かを乗り越えようとするパワーに惹かれるんだなぁとしみじみ。 ・・・ 星合 想いは時...
cherry00さんの感想を読んで気になって手に取った1冊。 聖樹 起きた問題に対し、相手にこんな風に思われるんじゃないかという恐れを乗り越えて一歩踏み出す勇気に胸打たれた。 あぁ、私はこんな風に何かを乗り越えようとするパワーに惹かれるんだなぁとしみじみ。 ・・・ 星合 想いは時を越えて伝わる、という表現が思い浮かんだ。 世の中、嫁姑問題勃発な話題を見聞きすることの方が多いけれど、深い愛情を感じ、包まれるような関係を深めていけるものがあったりもするんぁなぁとジーンとした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『れんげ野原のまんなかで』『花野に眠る』に続く続編 テーマは「どこにいたの?」 「星合」 大刀自の気持ちを思いやって、文箱を開けるのを躊躇する優しい人達なのが良い。 「人日」 図書館の立ち上げなんて面白そう。 もっと読みたかった。 秋庭市立なのに「秋庭」ではなく「秋葉」図書館なのは、土地を提供してくれた大地主である秋葉氏の名前を冠したからか!
Posted by
ブクログで見つけて気になっていた。”図書館ミステリのちょっぴり番外編”?! ということは本編がある? 本編は探して読めた。 そして、ようやくこちらを読めた。佐由留くんのお話は前回合ったけれど、その後の母、父、お友だちとみんなが秋葉にやってくる。 章立ての季語はいいなと思った。
Posted by
この図書館は名探偵のいる図書館として地位が定まっているんだね。図書館をコスパタイパの悪い施設と見ている健一のような人物がいるのに驚いたけど。小説を愛読している人を理解したいなら映画で誤魔化しちゃダメだよ。風去りは映画を観るだけでも大変だけど。新訳が出ているからメラニーの解釈はまた...
この図書館は名探偵のいる図書館として地位が定まっているんだね。図書館をコスパタイパの悪い施設と見ている健一のような人物がいるのに驚いたけど。小説を愛読している人を理解したいなら映画で誤魔化しちゃダメだよ。風去りは映画を観るだけでも大変だけど。新訳が出ているからメラニーの解釈はまた新しく読めるかも。『れんげ野原』に出ていた平野くんがまた登場してまだあまり時間経っていないんだな。
Posted by
タイトルとカバーのイラストに惹かれ、借りて読んだ。 6章からなり、「星合」の章は良かった。全体的には若干物足りない感じ。
Posted by
「どこにいたの?」をテーマに描かれる日常ミステリ。図書館の本が、謎と訪れる人々の心のしこりを解きほぐす過程と、悩める利用者にそっと寄り添う姿が温かくて良かった。「星合」のお話が特に好き。最後には図書館開館までの準備過程も描かれていて興味深い。図書館の良さと居心地の良さを改めて感じ...
「どこにいたの?」をテーマに描かれる日常ミステリ。図書館の本が、謎と訪れる人々の心のしこりを解きほぐす過程と、悩める利用者にそっと寄り添う姿が温かくて良かった。「星合」のお話が特に好き。最後には図書館開館までの準備過程も描かれていて興味深い。図書館の良さと居心地の良さを改めて感じられる作品。
Posted by
秋葉図書館の司書さんのもとに飛び込んだ相談事や謎を解決するちょっとしたミステリー。能勢さん、日野さん、今居さんの三人の司書さんの行動力と推理が凄い。それと、本に関する知識がハンパでない。あとがきで著者は「どこにいたの?」がテーマであると書いているが読了後そういえばそうだと感じた。...
秋葉図書館の司書さんのもとに飛び込んだ相談事や謎を解決するちょっとしたミステリー。能勢さん、日野さん、今居さんの三人の司書さんの行動力と推理が凄い。それと、本に関する知識がハンパでない。あとがきで著者は「どこにいたの?」がテーマであると書いているが読了後そういえばそうだと感じた。最後の短編は秋葉図書館の新規開館準備からの話。蔵書の新規買い付けやラベルの添付や配架まで興味深かった。図書館設立に土地を提供した旧家の秋葉家と自治体の秋庭市。どちらも「あきば」で、「庭」と「葉」が入り乱れ誤植かなと思ってしまった。
Posted by
お久しぶりです。れんげ野原のまんなかにある図書館から、また、新しい物語が始まる。 「れんげ野原のまんなかで」(2005年)、「花野に眠る」(2014年)に続く、 秋葉図書館シリーズの三作目。 二作目からかなり間があいてしまって、 二作、どちらも読んでいるはずなのに、設定はぼん...
お久しぶりです。れんげ野原のまんなかにある図書館から、また、新しい物語が始まる。 「れんげ野原のまんなかで」(2005年)、「花野に眠る」(2014年)に続く、 秋葉図書館シリーズの三作目。 二作目からかなり間があいてしまって、 二作、どちらも読んでいるはずなのに、設定はぼんやり覚えているのだが、 物語の内容は、どちらも忘れてしまっていた。 それでも新作だからと、まあ、いいっかと、 読み始めたら、あの、れんげ野原の中にポツンとある図書館の、 のんびりとあたたかい時間の流れが、よみがえってきた。 図書館の三人の司書、日野、能勢、今居文子が、 ここに持ち込まれる、さまざまな謎やできごと(もちろん、本がらみの)を、 解き明かしてくれる。 日常の中に潜む不穏な空気も、たまに感じられ、 ほっこりしたり、考えさせられたり。 個人的には、「星合」が好きだった。 この図書館がある秋庭市とは、どこら辺を想定しているのかわからないが、 地域の古い社会、女性の立場、そして生き方が胸に迫る。 「自分らしく生きる」なんて、昔はもちろん、そして大分自由になったと思われる今だって、 かなり難しいこと。 それでも、時代を超えて、誰もが求めることなのかもしれない。
Posted by
舞台は東京、秋庭(架空の地名?)。 秋庭にある秋葉図書館に持ち込まれる利用者?からの謎。 その謎を図書館員の本にまつわる知識で解き明かすミステリーの短編集です。 ただ、ミステリーと公式に書いてますが、ミステリーというよりは、持ち込まれた謎を解決していく過程を楽しむ物...
舞台は東京、秋庭(架空の地名?)。 秋庭にある秋葉図書館に持ち込まれる利用者?からの謎。 その謎を図書館員の本にまつわる知識で解き明かすミステリーの短編集です。 ただ、ミステリーと公式に書いてますが、ミステリーというよりは、持ち込まれた謎を解決していく過程を楽しむ物語という感じで、読み手である読者は、知識がないと謎解きに参加するのは難しいと思うのと、そもそも、後出しみたいなものが多いので、謎解きを楽しむことは難しいかな?と思う作品です。 ミステリーというジャンルとしてはどうよ?とは思うものの、読んでいて面白く、純粋に物語として楽しめる作品ではないかと思います。 持ち込まれる謎が、基本的には令和や平成の常識では通じないものが多く、作者のあとがきにあるように、確かに、昔話とかわらないところがあるなと思います。 ただ、そういう時代も確かに聞いたことあるよなぁという程度なのですが、確かに、昭和40年代頃の話って、今や昔話なんだなぁと感じました。 また、短編のタイトルが綺麗で、日本人の漢字の使い方って綺麗だよなぁと感じました。 そんな本作からは感じたことは、今の常識や価値観で昔のことは考えられないということ。 当たり前でしょ?といえばそれまでなのですが、そんな当たり前のことをわかっていても、少し前のことでも今の常識で考えてしまうことです。 今なら、夫婦共働きも当たり前ですし、女性が大学に進学して学んで、社会に進出することも当たり前。 勿論様々な課題はまだまだ残っていますが、女性は寿退社が当たり前、定年は30歳という時代は50年前くらいまでは当たり前、女性が学問なんかするものじゃないという考えは100年前にあったわけです。 よくよく考えれば、私の世代(40代)を軸に考えても、親世代、祖父母世代で常識や馴染んだものが違うし、私の下の世代はポケベルの存在自体知らないし、考え方も違うわけです。 そういう当たり前のことをわかってはいても、なぜか他の世代のことを考える時は、今の自分を軸に考えてしまう。 そういうことってあるよなぁと気付かされる、そんな日常の謎が多かったなと感じました。 そして、実はそんな過去とのジェネレーションギャップを埋めることができるのは実は図書館だったりするんだろうなぁと思いました。 図書館は過去と未来をつなぐもの。 まさに失せもの探しは図書館へと思う作品です。
Posted by