獣の夜 の商品レビュー
七編の短編集。 どの物語も、心の奥に響く味わい深いものだが、個人的にいちばん好きなのは「太陽」。 こんな歯医者さんに出会えたら素晴らしい。
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ファンタジー色強めの短編集。 人生のひょんな躓きをポジティブに変える魔法の様な内容で、人との深い繋がりが印象的だった。全部良かったがDahliaと言うショートショートが胸に迫って切なかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編集7篇 どの作品も、ひょんなことから過去を見つめ未来へのターニングポイントになる出来事を描いていて、それがまた少々不思議ちゃん要素満載で面白い。 海パンをはいて出かけるところ、歯医者のカウンセリング、沼の精霊の宿るスワンボート、極め付けはてるてる坊主に三つの願い、人生を新たにする応援歌だった。
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『獣の夜』が一番好き。二番目が『あした天気に』かな。全部のお話が前向きエンドなのが良い。 『雨の中で踊る』 【あらすじ】 人生のモヤモヤを抱えた主人公が幕張の海で不思議な男性に出逢う話。 【感想】 森絵都さんの作品の中でおじさんが主人公のお話を初めて読んだかも。「人生とは、嵐が...
『獣の夜』が一番好き。二番目が『あした天気に』かな。全部のお話が前向きエンドなのが良い。 『雨の中で踊る』 【あらすじ】 人生のモヤモヤを抱えた主人公が幕張の海で不思議な男性に出逢う話。 【感想】 森絵都さんの作品の中でおじさんが主人公のお話を初めて読んだかも。「人生とは、嵐が通り過ぎるのを待つことじゃない。雨の中で踊る。それが人生だ」って素敵な言葉。 『Dahlia』 5ページの超短編。世界観に入りきれずに終わってしまった。 『太陽』 【あらすじ】 謎の歯痛に悩む加原さんが受診した歯医者さんは歯科医でありながら何処か占い師チックな人だった。歯痛が心の痛みから来ている(代替ペイン)ことを指摘された加原さんは、自分のストレスの源を探すことになる。 【感想】 1話目で出てきたKさん=風間先生?って勘繰ってしまったけど違ったみたいだ。この短編集はそれぞれが独立してる。 代替ペインっていうのは興味深かった。身体に異変が出るまで心の痛みに気づかないっていうのは現実によくありそうな話。日々忙しくしてると忘れがちになるけど、もう少し自分の心の声に耳を傾ける時間を持ってもいいかもしれないと思った。 『獣の夜』 【あらすじ】 大学時代のサークル仲間である美弥のサプライズ誕生日パーティーをすることになり、彼女を会場に連れてくる役を急遽頼まれた紗弓。紗弓が懸命に会場へ誘導しようとするものの、美弥が急に「お肉が食べたい」と言い出し、どんどん予想外の方向に… 【感想】 この本の中で一番好きな話。ジビエフェスタ。お肉の吸引力が凄すぎる!一心不乱にお肉を食べる2人の描写を読んで、すごく爽快感があって良かった。あと、ありのままを認め合える友人っていいなって思った。 『スワン』 【あらすじ】 恋人同士の小枝ちゃんとハタくんが、スワンボートに乗って、沼に潜む精霊に心の澱みを取り払ってもらう話。 【感想】 ハタくんっていう男の子の描写や小枝ちゃんの語り口のひとつひとつが、子供の頃によく読んでた森絵都作品と似たテイストで懐かしくなった。このお話は「ラン」の番外編らしい。 『ポコ』3ページの超短編。飼い犬の話。 『あした天気に』 【あらすじ】 冴えない日常を送る一平に、てるてる坊主が話しかけてきて…?!というファンタジー。 【感想】 これも懐かしいテイストのファンタジー小説(カラフルを思い出した)。そういえば朝起きるのが楽しみだったのっていつ頃までだったかな…?毎日低めのテンションで目覚めるのが日常になってたから、そんなこと考えもしなかったな。なんだかノスタルジーな気持ちになった。
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タイトルと表紙から おどろおどろしい感じ?と思いつつ読み始めたら そんな事全然ない 逆にゆるい感じの短編集 どれも 視点がおもしろくて 時に突拍子もなくて みんな好き。 特に 歯医者さんと てるてる坊主のお話はなんか良かった。 人生とは嵐が通り過ぎるのを待つ事じゃない。雨の中で...
タイトルと表紙から おどろおどろしい感じ?と思いつつ読み始めたら そんな事全然ない 逆にゆるい感じの短編集 どれも 視点がおもしろくて 時に突拍子もなくて みんな好き。 特に 歯医者さんと てるてる坊主のお話はなんか良かった。 人生とは嵐が通り過ぎるのを待つ事じゃない。雨の中で踊るそれが人生
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表紙とタイトルから抱いたイメージとは、ちょっと違った内容の短編集。 ふとしたきっかけで、ありふれた日常が違ったものになるってことは、確かにあるかも。 「あした天気に」が一番好きだった。
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7つの短編集。 長いのや短かいの 時にはファンタジー。 自分の心の奥をしっかり見つめて 本当の自分を見つけてごらん。 ちょっとだけ覗くぐらいじゃダメよ。 見つけたら その自分に正直に さぁ今から生きていきましょう。 って背中を押ししてくれる本。
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著者、ひさびさに読み、こんなテイストだったけ?と。 ポコがおとぎ話のようでいちばん楽しめた。 表題作、このタイトル付け上手い!装丁もなるほどとしっくりきた。
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気軽に読める短編集。 かなり短くて、話の背景がよくわからないものもあった。 軽く読めて、ちょっとだけ心が軽くなるようなお話が多かった。 ファンタジーっぽいお話より現実的なお話が好きなので、表題作の「獣の夜」と「雨の中で踊る」が好き。
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良いですね。 「雨の中で踊る」「Dahlia」「太陽」「獣の夜」「スワン(『ラン』番外編)」「ポコ」「あした元気に」の7編。「Dahlia」と「ポコ」はショートショート。 全体のトーンは温かい。どの話も途中でクネッと捻じれるのですが、その捻じれっぷりが良いのです、なんか奇妙で不思...
良いですね。 「雨の中で踊る」「Dahlia」「太陽」「獣の夜」「スワン(『ラン』番外編)」「ポコ」「あした元気に」の7編。「Dahlia」と「ポコ」はショートショート。 全体のトーンは温かい。どの話も途中でクネッと捻じれるのですが、その捻じれっぷりが良いのです、なんか奇妙で不思議、そしてどこかクスッとするような可笑しさ。 35歳女性二人がジビエ・フェスティバルで上げる怪気炎(「獣の夜」)も楽しいし、「あした元気に」の主人公の自分が過去の事件を言い訳にしてきたという気づきも、「スワン」の母子の確執も、様々な事をきっかけにこれまでの自分から解放される主人公達の前向きなエンディングが心地良く。 森絵都さん、高評価をつけている割に私の中で固定したイメージが固まらないまま、いつの間にやら19冊読んでいました。どうも、この本の様な作品が一つの典型と考えていいのかな。
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