木曜殺人クラブ 逸れた銃弾 の商品レビュー
大規模な詐欺事件を調査していたキャスターが、不可解な事故で死んだ。〈木曜殺人クラブ〉は、事故の裏に何かあると直感し、捜査を始める。一方、メンバーのひとりであるエリザベスは、友人のジョイスを殺されたくなければ元KGB大佐を殺すようにと脅迫され・・・。 巻を追うごとに良くなってるシ...
大規模な詐欺事件を調査していたキャスターが、不可解な事故で死んだ。〈木曜殺人クラブ〉は、事故の裏に何かあると直感し、捜査を始める。一方、メンバーのひとりであるエリザベスは、友人のジョイスを殺されたくなければ元KGB大佐を殺すようにと脅迫され・・・。 巻を追うごとに良くなってるシリーズ。不覚にも最後のマイクとベサニー目線の描写で泣いてしまった。たかが仕事上のパートナーだった2人だけど、恋愛感情抜きでかけがえのない存在だったんだと思うと胸がつまる。少しビターだけど救いのある終わり方もイギリスって感じ。銃弾に彫られた名前がパートナーだったから決断したことも、今まで面と向かって言えなかった敬意と感謝を生放送で手向けたことも、それだけ大切に思っているってこと。違う道を歩いても、いつかエリザベスとヴィクトルのように再会できたらいいな。本筋の種明かしも本当に面白い。最高!
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木曜殺人クラブ第3作目。 相変わらず楽しい木曜殺人クラブの面々! ミステリを楽しむというよりは、彼らの痛快な活躍劇を楽しむ感じ。 彼らがあまりにいきいきとしているので、つい後期高齢者であることを忘れてしまうんだけど、チェスが出来なくなったスティーブンの描写にハッとさせられました… 老いによって失うものもあるけれど年齢を重ねて得るものもある。今を精一杯楽しもう。ラストのエリザベスとジョイスのシーンでそう感じました。人生は切なく美しく、そして愛おしい。 とにかく私は木曜殺人クラブの面々が大好きなので、みんな達者に過ごしていてほしいのです。続刊楽しみ!
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あぁ、ついに最新作まで読み切ってしまった… 今作の事件はパンチとしては薄かったんですが、 ひとつの事件を微妙に完結させないで、次まで引っ張るスタイルに、しっかりとのせられています。 ファミリーもシリーズ追うごとに増えており、それぞれのストーリーも気になり、つまり中毒性が高い! 4...
あぁ、ついに最新作まで読み切ってしまった… 今作の事件はパンチとしては薄かったんですが、 ひとつの事件を微妙に完結させないで、次まで引っ張るスタイルに、しっかりとのせられています。 ファミリーもシリーズ追うごとに増えており、それぞれのストーリーも気になり、つまり中毒性が高い! 4作目、早く翻訳してください!
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『木曜殺人クラブ』シリーズ第3作。 あるテレビキャスターの死とエリザベスの誘拐。2つのプロットが同時に進み、ひとつになっていく展開は、ありがちながら、本書のようにうまく構成されているとやはりこの上なく面白い。 老いによる喪失は、本シリーズを特徴づけているテーマのひとつだけれど、本書でも、チェスを忘れてしまったスティーヴンの姿や、そしてラストのエリザベスからジョイスへの(そしてすべての美しいものへの)祈りによってそれが謳われている。 「泳ぐには寒すぎる。しかしジョイスは耳を貸そうとしなかった。エリザベスはジョイスに馬鹿な真似はよして、夏になってもまだプールはあるのよ、と言った。 『そうね、だけどわたしたちはいないかもしれないわ』ジョイスは答えたのだった。」 (中略) 「ジョイスはエリザベスが見ていることに気づき、手を振る。エリザベスは手を振り返す。泳ぎ続けて、ジョイス。泳ぎ続けて、わたしの美しい友よ。水から顔を出して、できるだけ長く泳ぎ続けて」 ゲーテの言葉、「(神は)移ろいやすいものだけを美しくした」という詩のことをふと思い出す。 続刊が楽しみなような、訪れる喪失が怖いような不思議な感覚だけれど、第4作が邦訳されたらまた読んでみたい。
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木曜殺人クラブ3作め。 いつものおじいちゃん、おばあちゃんが元気いっぱい活躍。哀愁を漂わせる場面もありますが、前向き力が半端無い。 読みながらプフっと笑えるおもしろさが溢れてます。 あまり殺人が無いところもステキ。 この際筋書きは気にせず、キャラの濃さを味わって。 のんびり休日の...
木曜殺人クラブ3作め。 いつものおじいちゃん、おばあちゃんが元気いっぱい活躍。哀愁を漂わせる場面もありますが、前向き力が半端無い。 読みながらプフっと笑えるおもしろさが溢れてます。 あまり殺人が無いところもステキ。 この際筋書きは気にせず、キャラの濃さを味わって。 のんびり休日の楽しみにしたいです。
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木曜殺人クラブ第三弾。 このシリーズが面白いのは、 何と言ってもジョイスのおかげだという気がしてきた。 エリザベスとの息の合った掛け合い漫才のような会話も笑えるし、 (ジョイスは元スパイなの、とエリザベスに無茶ぶりされても、 「言えないのよ」「話せたらいいんだけど」とぼけをかます) あくまでもミーハーで恋する乙女なのもかわいらしいし、 それでいて、 「毒は入れないって約束する」と言った舌の根も乾かないうちから、 あっさり睡眠薬のお茶を暗殺者に飲ませる手際も素晴らしい。 女性キャスターの殺人を調べるため、 ロンを囮に有名なキャスターを罠にかけた木曜殺人クラブ。 だが、エリザベスは夫とともに誘拐され、 スパイ時代の知人元KGBを殺害するように脅される。 ジョイスも殺すを脅されて、エリザベスはジョイスと共に、 知人のマンションを訪れて…。 今回は、 ミステリー作家でもある警察本部長が登場し、 警察関係者が多すぎない?と思ったら、 そう来たのかという展開だった。 今までの中で一番ハートウォーミングな作品だったと思う。 元精神科医のイブラヒムが前作の犯罪者に会いに行き、 情報を得ながら彼女を解きほぐしていく様や、 元KGBが墓穴からエリザベスたちを見上げて人生を考える場面、 愛する人を守るためにすべてを捨てて姿を隠したことがわかるシーン、 そして、次のチャンスはないかもしれないとプールで泳ぐジョイスを、 美しい私の友だち、泳ぎ続けてとエリザベスが心の中で呼びかける最後の場面が 素晴らしかった。
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老人ホームに居住する元諜報員のエリザベスを初め個性的な4人の高齢者で構成された木曜殺人クラブが未解決事件を解決していくシリーズの3作目。この作品のファンでもあり楽しく読んだ。今回は次作に繋がりそうな伏線がいくつか残され物語が終了。ネタバレになるのであまり話せないが、木曜殺人クラブ...
老人ホームに居住する元諜報員のエリザベスを初め個性的な4人の高齢者で構成された木曜殺人クラブが未解決事件を解決していくシリーズの3作目。この作品のファンでもあり楽しく読んだ。今回は次作に繋がりそうな伏線がいくつか残され物語が終了。ネタバレになるのであまり話せないが、木曜殺人クラブのメンバーの一人ジョイスと敵役(?)のバイキングとのやり取りはとても面白かった。語る主が細かく変わっていくが読みやすい。次作も楽しみ。
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シリーズ第三弾(私は第二弾からの読者)。 木曜クラブの4人は楽しそうに事件を解決していきます。今回は10年前の未解決事件と詐欺・マネーロンダリング。4人の周囲の人達(ボクダン、スティーブン)も大活躍する。今回から新たに加わった人物ヴィクトルも含めて、みんなキャラが立ってます。メン...
シリーズ第三弾(私は第二弾からの読者)。 木曜クラブの4人は楽しそうに事件を解決していきます。今回は10年前の未解決事件と詐欺・マネーロンダリング。4人の周囲の人達(ボクダン、スティーブン)も大活躍する。今回から新たに加わった人物ヴィクトルも含めて、みんなキャラが立ってます。メンバーの色恋沙汰と老境の悲哀と相まって事件が解決へと進みます。最初はちょっとうっとおしいなと思っていたジョイスも活躍、いい味でしてます。 このシリーズはラストが良いですね。 第1作も読まないといけないな。
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余暇の楽しみに未解決事件を調査する木曜殺人クラブシリーズ3作目。エリザベスが誘拐脅迫され別件の事件も追い今作も大忙し。クラブや施設の面々が好きやから人間関係の方に心を揺さぶられる。スティーヴンに泣かされかける2人の気持ちがよく分かる
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娯楽小説として面白いし、好き ここが良い! ・銃弾という単語に込められた様々な意味 ・エリザベスとべサニーの"最愛の友の命を脅迫の材料にされた"という共通点とそれぞれの選択 ・木曜殺人クラブのキャラクター性 ここは厳しい ・VAT詐欺の金の流通先であるペーパーカンパニー名「まちがいなく(アブソルート)ダイナマイト」 ・ロバート・ブラウンのアナグラム(ボビー・ブラウン) 木曜殺人クラブの面々の嵐のような勢いに巻き込まれていくのが良い。最終的に楽しくなって、自発的に協力していくようになる過程を楽しんで読んでる。
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