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優等生サバイバル の商品レビュー

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21件のお客様レビュー

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2023/10/09

韓国の名門進学校に入学した優等生のジュノ テストや課題に追われる殺伐とした日々の中、 仲良くなった友達や先輩との繋がりによって自分のありかたを考えていく物語 まず、韓国の進学校の大変さにびっくり! (これがフィクションではなく現実を反映させたものなのかどうかは分からないけれど...

韓国の名門進学校に入学した優等生のジュノ テストや課題に追われる殺伐とした日々の中、 仲良くなった友達や先輩との繋がりによって自分のありかたを考えていく物語 まず、韓国の進学校の大変さにびっくり! (これがフィクションではなく現実を反映させたものなのかどうかは分からないけれど) ジュノが入学したトゥソン高校では成績優秀者だけが使える自習室があり、そこも順位によって格付けされ、成績優秀だということがステータスになっている 学校の授業の後にも自習室や塾に通い、定期テストではみな生きるか死ぬかというほど追い詰められた様子 韓国は日本以上に学歴社会で受験戦争が苛烈を極めると聞いていたけれど、実際こうして高校生の生活を知ると確かに大変だなと思った ジュノの場合、父親の病気があり、両親とともに暮らしていないことにより、学費の不安があったりするが 他の子たちの多くは両親からのプレッシャーにより潰れそうになっていたりする 社会的に学歴至上主義が浸透しているがために、親も盲目的に子に良い成績を取ることを強いる それが過剰になりすぎるとやっぱり子の精神には悪影響だということは韓国も日本も変わらず… 行き過ぎた競争による弊害はどこも同じなのだなと思う 主人公ジュノの友達や先輩の多くは大学進学に向けて受験勉強をしているが、 大学進学ではなく、自分のやりたいことをやるために転校を考えている子もいる 学歴が絶対ではなく、自分の人生に必要なことを正しく選択することが大切 学歴至上主義の波に飲み込まれていると そういう基本的なことを忘れてしまって良くない ジュノの両親は子の選択を認め、不安を軽くしてくれるような対応をしてくれているのでホッとする ジュノのお父さんのアドバイスは「結果を考えずにただやってみること」結果を気にしすぎてしまうことで不安になり、ミスが増えるという悪循環から逃れるには結果を気にせずただ目の前のことに真摯に取り組むことだというのは納得 結果は後から付いてくる 殺伐とした学校生活でも友人の存在は大きい 同級生は蹴落とすべきライバルだけではなくて、その生き方を認め合い、助け合える存在がいることは、この過酷な環境の中での大きな助けになるんだと思う ――――――――――――――――――――――――――――― 自分で判断できるということは、自分自身を尊重できるということなんだ。だれかが決めた基準で流されている限り、ぼくは永遠に不安の奴隷として生き続ける以外ない。たとえどんな結果になろうとも、ぼくは運命の主導権を可能な限り自分で握るんだ。

Posted byブクログ